東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

東条英樹再説

2008-04-30 21:12:31 | 社会・経済

君は東条英機を知っているか。以下知っているものとして話をすすめる。彼についてはかって多数の記事をアップしたが、改めて考えてみたい。一部は繰り返しであり一部は追加になろう。

あえて再説する理由は彼については十分な総括がなされていないこと、彼の評価がこれからの日本の針路にとって通過儀礼として避けられないものと考えられるからである。

南北戦争は知っているよね。奴隷解放戦争として捕らえられている。すくなくとも名目では。実質は北部の新興産業勢力と南部の奴隷労働農業との勢力争いだ。

南北戦争がなかったら日本は一世紀はやくアメリカの勢力圏になっていただろう。そしてアメリカは19世紀中にチャイナ市場を支配していただろう。アメリカにとってまさに南北戦争は痛恨の内戦であった。

ペリー提督を日本に送って恐喝したにもかかわらず、開国の成果を英国などの欧州諸国に奪われてしまったのだ。つまり先につばをつけたにもかかわらず英国に獲物を奪われてしまったのだ。南北戦争でアメリカは極端に疲弊してしまい海外侵略の余裕がなくなった。

やがて体力が回復してくると手始めに日本に接近するハワイの王族を拉致監禁してアメリカの支配下に置く。スペインにいちゃもんをつけて戦争をしかけてプエルトリコ、グアム、フィリピンなどを奪う。たしか1900年ごろ NEW LAND ACTとかいうふざけた法律を作ってハワイやフィリピンを属州ないし植民地にしてしまう。

アメリカの本格的な巻き返しが始まるのは第一次世界大戦後である。

第一次世界大戦では、立場が逆になって欧州諸国が疲弊して国際政治どころではなくなる。その一方第一次世界大戦で一段と力をつけたのが日本とアメリカだ。どうしたってぶつかる。

日系移民の排斥がある。アメリカ各州で日系移民の土地取得を禁止する法律が出来る。土地を借りることも禁止する州もある。移民を禁止する。

日英軍事同盟条約の延長を英国にさせないようにあらゆる妨害工作をする。これは成功して1922年だったか、延長されずに失効した。これでアメリカは日本を攻撃してもイギリスから反撃されることがなくなった。これはべらぼうに重要なことだよ。

おそらくアメリカ史上最高の勝利ではないかな。あとはじっくりと機会をまつだけだ。日本も力をつけているからスペインにいちゃもんをつけたように簡単にはいかない。

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お里が知れる

2008-04-28 23:22:01 | 社会・経済

今朝の産経新聞からもう一つ面白い記事を紹介。7面「北京春秋、反日ドラマ*矢板明夫」。

親が隣のうちに押しかけて仲良くしよう猫なで声でいう。ところが家では隣のうちがどんなに悪党であるかを子供たちに叩き込んでいる。どういうつもりで愛想笑いをして近づくのだろう。いずれ恐ろしい下心があると用心するのが健全な精神というもの。

チャイナの長い歴史のなかにはドラマにしたら面白くてたまらないものがゴマンとある。三国志とかね。日本人でも長年親しんできて知っている。ところがチャイナのテレビドラマは毎年ほとんどが抗日戦争ものだそうだ。

勿論、日本兵を残虐な悪役にする。そしてそのストーリーはすべて、中華千年だか二千年の歴史上の史実から取ってくる。それを日本人がしたことに翻案しているそうだ。まさに想像力は身の丈を超えない。

馬鹿な校長がいて、修学旅行でチャイナに生徒を連れて行ってわざわざ反日博物館を参観させるのがいるらしい。そういうときには、せめてここに蝋人形やヤラセ写真で飾ってあるのはチャイナ人の残虐性の想像力の発露であると教育すべきだろう。

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国富を複利で増やす

2008-04-28 09:29:37 | 社会・経済

山口の補選で民主党が勝ったそうだが、

政治の目的は国富を複利で増やすことである。次善の政治は国富を毀損させないことである。この基準からいくと1980年代末の宮沢自民党内閣以降適格政権は存在しない。

同様に既存の枠組み(いわゆる政権交代を含む)のいかなる組み合わせも適格政権たり得ない。

身体髪膚これを父母に受く、あえて毀傷せざるは孝の始めなり(孝経)。

国富国土これを父祖に受く、あえて毀傷せざるは忠(愛国)の始めなり。

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小松帯刀の墓

2008-04-20 09:41:16 | 篤姫

肝付の尚ちゃんは無事小松家に婿入りをしましたかな。しばらく我慢してNHKの篤姫を見ておりましたが、あまりのひどさに最近はトント御無沙汰なのであります。

それでも正月以来何回が辛抱してNHKを見ていたのは、歴史でも、小説でも、映画でも明治維新ものでまったく扱われることのなかった小松帯刀がノッケから順主役の形で出ていたからなのであります。尚五郎さんは小松家に婿入りしたかどうか(篤姫で)も不案内なのでありますが。

今回は小松帯刀の墓であります。キモツキさんのころはあまり人気がなかったでしょうが、小松尚五郎帯刀とドラマでも名前が変われば、観光スポットとして人気もそこそこ出るやもしれませぬ。そこで今回のテーマとなります。

何年か前に鹿児島県日置市にある小松家墓所をたずねた時のことです。交通の便の悪いところで、鹿児島本線の伊集院駅で降りてタクシーで二千円くらい南下したところでしたかね。鹿児島本線はやや北上しますので、鹿児島市内から車で直接行くほうがいいのかもしれません。

農道から30メートルほど土の道をおくに入ります。やや小高い台地になっております。ここは吉利園林寺の墓所でありますが、寺は廃寺となっております。小松家の墓所は突き当たりで、広さは50ないし60平方メートルの広さ(狭さ)であります。これに小松家の10代から29代小松帯刀までの墓が密集しております。

さらに墓所には当主の墓のほかに独立した夫人や側室の墓石もあり、昭和天皇からの下賜金を記念した石碑もある。また薩摩藩お抱えの横綱陣幕の奉納した石灯籠もたっている。これらがせいぜい60平方メートルのマンションの一室ににあるところを想像してください。狭いところに密集状態であります。それがまず第一に異様な印象を与えます。

墓石がもろい材質のせいもあるのでしょうが、彫られた名前、戒名が読める墓石は一つもありません。明治になってから立てられた帯刀の墓の銘も全く隠滅磨耗しております。わずかに読めるのは昭和10年に昭和天皇の下賜金を記念した石碑でこれは彫られた文字が読めます。それとどういうわけか帯刀とはなれたところにある彼の側室琴子の小さな墓石の銘ははっきりと残っております。

そのせいもあるのでしょう。市の観光課が立てたと思われる案内板があり、どの墓が誰のものかを示しています。これを見ないとどれが誰の墓だか分かりません。

墓所は10メートル弱の高さの台地上にあるのですが、最後の当主帯刀の墓は台地のがけから30センチも離れていません。転落を防ぐためにフェンスがありますが、2,30センチの隙間しかなく帯刀の墓の前で額ずくスペースはありません。かろうじて体を横にして通れるくらいの幅しか墓とフェンスの間はありません。

鹿児島は台風が多く、大雨もよく振るところです。もしがけ崩れが起これば帯刀の墓は崩落してしまうのではないでしょうか。ま、いままで災害も無いところからよほど固い地盤の上に立っているのでしょう。

もともと墓所がこのようなレイアウトで作られたとは信じられないようなロケーションであることは間違いありません。不思議なところです。墓の密集状態も土葬であれば不可能ではないかとも危惧されるところです。

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日本の野党は何をしているのか

2008-04-08 17:57:08 | 社会・経済

あのおバカさんなヒラリー・クリキントキでさえ、北京五輪をボイコットせよといっている。大統領を含め政府職員の北京五輪参加を禁止する法案を提出した。

どこの国でも時の政権にあるものは外交関係への配慮、外交儀礼の遠慮もあって態度があいまいになることがある。ブッシュ大統領も煮え切らない。そういうときに野党指導者が人権を求める人たちを代弁して声を上げるものだ。それが野党の義務であり、特権である。

イギリスでも野党保守党の指導者は政府より厳しいことをいっている。ヨーロッパでは政府でも厳しい態度を示している国が多い。

ヒラリーはもともと親中派である。中国からの違法政治献金疑惑がたびたび話題になる人物である。その彼女でさえも、今回のチベット騒動では国民の声を受けてはっきりと中国を批判することが政治家の使命であると考えているのだ。

ひるがえって日本はどうか。小沢民主党は中国の首脳と笑顔で会ってもらい、握手してもらい、その写真をばら撒くことが自分たちの政治基盤を強化すると考えている連中である。公明党もそうだし、自民党の大部分もそうだ。

そんな連中にチベット問題ではっきりと中国を批判してもらうことは出来ない相談である。

長野市は手遅れにならないうちに聖火リレーを返上したほうがいい。日本を凄火で汚させてはならない。

最近小沢民主党は若手党員がチベットの人権問題を研究する会合を開くことを禁止した。中国共産党から命令脅迫されたのだ。自民党でさえ、チベットの人権活動家を呼んで意見を聞いている。一部の有志議員の集まりだがそれを自民党でさえ禁止していない。小沢民主党は有志議員の自発的な勉強会にすら干渉しているのだ。

日銀総裁問題とかガソリン税の揺さぶりで得意になっているようだが、小沢一郎という政治屋はしょせんその程度の黒幕策士にすぎない。

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共通点、SF小説講座

2008-04-04 18:48:31 | 社会・経済

横須賀のタクシー運転手殺人事件、岡山のホーム突き落とし殺人事件と土浦の8人無差別殺傷事件には共通点がある。それが分かればSF小説家としてネタ探しは合格だ。

+ 横須賀の米兵は「殺せ」という声が聞こえたとか弁護士に言っているという。責任逃れにこういうことをいう犯人が時々いるので、考えた上でのうその可能性が高い。しかし本当のところはわからない。どこかから命令する声を聞いたというのは、厄介なことになることが多い。

私の親戚にも姿は見えないが声を聞いたというのがいた。その命令に従って新興宗教の教祖になった。「キリストのようになるのがお前の使命だ」と言われたというのだ。家族はえらい迷惑をした。声は右後方の上のほうから聞こえたそうだ。

どの方角から聞こえてくるかということによって種類も違ってくるらしい。横須賀の米兵は左のほうから聞こえたんじゃないかな。

よく天の声なんていう。権威を持って語られると抵抗しようがない。といういいわけにもなるし、宗教のような場合は強烈な自信や使命感につながるからいずれにしても厄介である。自分が神の代弁者になったように感じる。

ところで、土浦の事件の犯人も岡山駅の犯人も、言っていることを聞いているとなんとなく米兵と似ている。どこかから聞こえてきた声に従ったといっているかどうか知らないが、とにかく個人的な動機はまったくないようだ。

マスコミ御用の心理学者が「間接自殺願望」なんていっているが、どうも感心しない。「声を」聞いているのではないか。それを意識の上に記憶しているか、意識下に埋没しているかは別にして。

そこでだ、ここから先はSF用に料理する。米兵、土浦、岡山駅とほぼ同時期に似たようなことが起きる。これは最近UFOで地球に飛来した宇宙人が複数の人間に同じ指令を出しているのだ、と。地球侵略の前哨戦かもしれない。

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連続確変の秘密

2008-04-03 08:06:32 | 社会・経済

スキャンダル、汚職、疑獄が連続発覚する官庁といえば、防衛省、厚生労働省と国土交通省だ。単発では農林水産省や外務省なんてのもあったがね。

防衛省は自民党が大臣を渡さないが、国土交通省と厚生労働省は自公連立政権では公明党の指定席だ。厚生労働省はいまは自民党だが小泉政権では長いこと公明党の指定席だった。坂口さんとかいったかね。

スキャンダルは自公政権が出来る前からの経緯があるものが多いが、噴出したのは公明党大臣がながく居ついた後からだ。なにか関係があるね。

役人に舐められて彼らのやりたい放題なのか、一緒になってやるのでたがが緩むのか。厚生労働省も国土交通省も予算が多く、全国津々浦々の地元ボスとの利害が密接なポストだ。公明党の性格からしても大いに利用のしがいのあるポスト、官庁だろう。「弱者の味方」という大義名分で存分に予算をばらまき、許認可権を乱用できる。

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summinng up

2008-04-02 20:34:25 | 社会・経済

ハードボイルド小説での真犯人美女の始末の仕方だが、作家別ではなくて横断的にカテゴライズしてみた。

* 犯人を警察に渡さず、自殺に追い込む。

例1 チャンドラー 「長いお別れ」のドリームガール、アイリーンの場合

方法は服毒自殺 ハードボイルドは殺人も自殺も拳銃が多いのだがチャンドラーの場合は時々青酸化合物を使ったり睡眠薬を使ったりする。

犯人との肉体関係 キスのみ 誘惑を退ける

例2 ロバート・パーカー 「HUNDRED-DOLLER BABY」 拳銃自殺

 犯人との肉体関係 何もなし、誘惑を退ける

*犯人を射殺する

例 ミッキー・スピレーン 「裁くのは俺だ」 45口径の大砲拳銃で銃弾を女の下腹にもろにぶち込む。スピレーンのスピレーンたるゆえんだ。

犯人との肉体関係 ネッキングまで。スピレーンというとあっち行ってホイ、こっちむいてホイとやたらにしまくるということで顰蹙をかっているが、犯人に設定したキャラとは何回会ってもヘビー・ペッティングまでと決めているようだ。スピレーンの定めたルールなのだろう。あるいは西部劇の倫理かな。

ハメットのマルタの鷹のように犯人を警察にお渡しするというのは、いかにもしまらないしアメリカ的でないということで進化した結果なのだろう。リンチの国でもあるしね。自警団の国でもある。

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ガソリン税の再値上げ

2008-04-01 21:42:16 | 社会・経済

NHKのニュースを見ていたらガソリン税の再値上げは環境対策だと自民党が言っているというんだね。どうしてなのか説明してほしいね。正確には暫定税率の復活というのだろうが。

今日のニュースはガソリン税の暫定税率の失効一色だが、どんなものかと思う。自民党は一月先にまた元に戻す衆議院決議かなにかをするつもりのようだ。そのときに国民の反発を和らげるためによく説明をしないといけないというんだな。それで暫定税率の復活は環境対策になることを国民や洞爺湖サミットで強調しろというんだ。分かる?

ガソリン税というのは道路をどんどん作るためだろう。自動車がバンバン走って排気ガスで大気汚染がひどくなるから環境には悪いんじゃないの。環境対策で洞爺湖サミットにアピールするなら今後道路は新しく作りませんというのが一番いいんじゃないかな。そうしておいて自動車利用を抑制するためにガソリン税を高く据え置くというなら首尾一貫している。

そしてガソリン税収入は一般財源にまわせば国民は幸せだ。

自民党の一部に冒頭のような奇妙な主張があるというのがNHKのニュースだが、どうしてそうなるのかNHKは説明してほしいね。

それともガソリンを安くすると自動車利用が増えて大気汚染が増えて困るというのかな。それは分かるが、その財源で道路を作るのは一方では自動車利用つまり大気汚染を奨励するということでしょうが。マッチポンプというか矛盾した正反対のことをやっていることになる。

それともこういうことかな、本音は。暫定税率は高くして自動車利用を抑制する。道路はわざと交通需要がないところを選んで作る。今は実際そうらしい。テレビに取材をみると車の往来の無いところにセッセと道路をつくっている。

なぜか、代議士の選挙区の土建屋に税金を落とすためである。これなら実態どうりだから良く分かる。そして代議士は税金の割戻しを土建業者から迂回してせしめる。よくわかる話だ。

私は小沢民主党は嫌いだが、この騒動は意外にひょうたんからこまが飛び出すかもしれない。

+ 2日の日経に上記の疑問に答えてくれそうな関連記事が出ていた。「ガソリンの税負担額 日本、4番目の低さ 欧州は重く」とある。よく読むと欧州各国のガソリン税は日本よりはるかに高い。しかし、国によって多少違うが、ガソリン税収の全部か大部分は一般財源に組み入れられている。そうしてガソリン税の目的はガソリン消費の抑制を目的としている。

日本みたいに道路特定財源で勝手に大義名分のたたない使い方をしている国はどこにもない。

そこでだ、福田君、暫定税がなくなると2兆円税収が減って大変だと国民を脅かすのはやめたまえ。いいアイデアを君や自民党の欲ぼけバカの道路族の諸君にさずける。

前から言っているようにタバコ税を上げて欧米並みに一箱千円にしたまえ。これだけで10兆円の増収になるという試算がある。20本入り千円では高いと思ったら昔のピースやホープのように一箱10本入りにしたまえ。日本でも生意気に一箱20本にしたのは「憩い」あたりからだったかな。

もうすこし、知恵を出さなきゃいかんよ。

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