☆Zwartboek(ブラックブック) 07.04.09. 12:30 クレール丸の内1
始まりは、イズラエルなのだ。
偶然やってきた観光客のおばさんがキブツの教室を覗いて写真を撮ると、それを諌める教師が旧知とは、ちょっとどうかと先行き不安になる。
そこから、主人公が回想に入ると言うのは、常套とはいえちょっと強引過ぎる。
しかし、イズラエルを最初に持ってくることで、これがユダヤ人のはなしだと強く印象付けてはくれる。
何せ後々、ユダヤ人とオランダ人という2種類の被抑圧民族の対比が出てくるのだから。
オランダと言えばアンネ・フランク、冒頭の隠れ家のシーンは、アムステルダムで見たアンネの家を十分に思い出させる。
ガソリン車だけでなく石炭車が出てくるのが、いかにも真実味を出している。
あまり石炭車など登場する映画って、これまでに観たことがないような気がする…見落としていただけだろうか?
逃走ルートの渡しに乗った時点で、なにやらおかしいという雰囲気が出てくる。
陰毛に刷毛で染色するシーンなど、余人ならひくところをさらっと描いて見せるのはヴァンホーヴェンらしい。
ナチスにもいい人(?)がいた、という描き方は、一部では反感を買いかねない、危険な賭けだ。
ナチの被害者たる欧州の人々には、たぶんにナチは須らく極悪に描かれなければならない、と狂信的な向きも少なくないからだ。
これは、韓国人の"日本帝国は悪いことも下がよいこともした"という言葉への反感と似たようなものだ。
鉄道だろうと治水だろうと、そんなことは日本がしなくても自国でできた(不可能だったけど)ので、"日本のしたことは全て悪"というスタンスでなければ気に入らないからだ。
いかにもナチを体現したような存在の、あのピアノを弾く禍々しい下士官が、憎まれ役を一手に引き受けているが、なになにあの禿上官もあなどれない、連合軍にあっさり転向しながらも、最後には強硬に処刑を求めるところなぞは、どこまでも抜け目なさを感じるが、ただ彼はどこまでも軍人だと言うことなのだろうか?
裏切りのスパイが誰なのか、最後までかなり引っ張ってくれるが、もちろん観ている側からすれば、最初っからほぼ見当はついているわけで、そういう意味ではもちっと描き方もありそうな気はするが。
戦後のありようもまた、これまでにあまり見なかった展開ではある。
整然と埋められた被害者たちの掘り起こしは、"太極旗翻し"を思い出すが、あんなに整然と並べられただろうか?なにせ、牢獄の前で銃撃戦によって殺された囚人たちだ、むしろ乱雑に穴の中に抛り捨てられたと考える方が当たり前だと思うのに、ナチはそこまで親切だったのだろうか?
解放後のオランダでも、ああいう"Give Me Chocolate"的な光景が見られたのだろうか。日本だけではないのだなぁ、とヘンな印象を受けた。
ただ、進駐しているのが英軍だけに、ハーシーズではないのがそれらしいが、まさかそれが伏線になっているとは、そのあたりよくできている。
インスリンとチョコレートのハナシは、すでに一度伏線が貼られていたのだが。
それにしても、あんなに簡単に棺桶に閉じ込められただけで、死んじゃうもんかな?あんなに元気な奴が。
そして、結局その金で、あの冒頭のキブツは作られたわけだ。
因果は巡る糸車・・・。
なんとも重い。
始まりは、イズラエルなのだ。
偶然やってきた観光客のおばさんがキブツの教室を覗いて写真を撮ると、それを諌める教師が旧知とは、ちょっとどうかと先行き不安になる。
そこから、主人公が回想に入ると言うのは、常套とはいえちょっと強引過ぎる。
しかし、イズラエルを最初に持ってくることで、これがユダヤ人のはなしだと強く印象付けてはくれる。
何せ後々、ユダヤ人とオランダ人という2種類の被抑圧民族の対比が出てくるのだから。
オランダと言えばアンネ・フランク、冒頭の隠れ家のシーンは、アムステルダムで見たアンネの家を十分に思い出させる。
ガソリン車だけでなく石炭車が出てくるのが、いかにも真実味を出している。
あまり石炭車など登場する映画って、これまでに観たことがないような気がする…見落としていただけだろうか?
逃走ルートの渡しに乗った時点で、なにやらおかしいという雰囲気が出てくる。
陰毛に刷毛で染色するシーンなど、余人ならひくところをさらっと描いて見せるのはヴァンホーヴェンらしい。
ナチスにもいい人(?)がいた、という描き方は、一部では反感を買いかねない、危険な賭けだ。
ナチの被害者たる欧州の人々には、たぶんにナチは須らく極悪に描かれなければならない、と狂信的な向きも少なくないからだ。
これは、韓国人の"日本帝国は悪いことも下がよいこともした"という言葉への反感と似たようなものだ。
鉄道だろうと治水だろうと、そんなことは日本がしなくても自国でできた(不可能だったけど)ので、"日本のしたことは全て悪"というスタンスでなければ気に入らないからだ。
いかにもナチを体現したような存在の、あのピアノを弾く禍々しい下士官が、憎まれ役を一手に引き受けているが、なになにあの禿上官もあなどれない、連合軍にあっさり転向しながらも、最後には強硬に処刑を求めるところなぞは、どこまでも抜け目なさを感じるが、ただ彼はどこまでも軍人だと言うことなのだろうか?
裏切りのスパイが誰なのか、最後までかなり引っ張ってくれるが、もちろん観ている側からすれば、最初っからほぼ見当はついているわけで、そういう意味ではもちっと描き方もありそうな気はするが。
戦後のありようもまた、これまでにあまり見なかった展開ではある。
整然と埋められた被害者たちの掘り起こしは、"太極旗翻し"を思い出すが、あんなに整然と並べられただろうか?なにせ、牢獄の前で銃撃戦によって殺された囚人たちだ、むしろ乱雑に穴の中に抛り捨てられたと考える方が当たり前だと思うのに、ナチはそこまで親切だったのだろうか?
解放後のオランダでも、ああいう"Give Me Chocolate"的な光景が見られたのだろうか。日本だけではないのだなぁ、とヘンな印象を受けた。
ただ、進駐しているのが英軍だけに、ハーシーズではないのがそれらしいが、まさかそれが伏線になっているとは、そのあたりよくできている。
インスリンとチョコレートのハナシは、すでに一度伏線が貼られていたのだが。
それにしても、あんなに簡単に棺桶に閉じ込められただけで、死んじゃうもんかな?あんなに元気な奴が。
そして、結局その金で、あの冒頭のキブツは作られたわけだ。
因果は巡る糸車・・・。
なんとも重い。
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