予期せぬお話から、
私は「組み立て式 草庵茶室」を創る機会に恵まれました。
前回のお話で紹介した「建仁寺東陽坊」をお手本に、
プロトタイプを完成させたのです。
今まで興味から入り込んだ茶の湯の世界を建築の分野から見ておりましたが、
今回のめぐり合いは大変な喜びであると共に、
歴史に対して非常に重責だと感じております。
この度の経験で
設計から工場加工、搬出、現場搬入、組み建て、そして解体、
搬出、移動、保管という一連の工程を試しました。
日本中、いや世界中どこででも、「侘び」の世界を体験出来るようになったのです。
そして、この「組み立て式草庵茶室」の普及・利用を通して
純然たる日本文化とは「茶の湯」「侘び数奇」「数奇屋造り」で
あるということを認識・体感してもらえればと思います。
世界でクールジャパン(かっこいい日本のもの)と表現されるものの中に
「侘び数奇」「数奇屋造り」が入っていってもいいではないでしょうか。
「組み立て式草庵茶室」↓
これまでにも組み立て式茶室は開発されたいたようですが、
非常にチープなもので、茶の湯の経験者が使うに耐えれるものはありませんでした。
私が開発したものであれば、ホテルやイベント会場に設置が可能となった。
当然、基礎工事等を要しないので、ビル中でも設置が可能なのだ。
多くの方に、「侘び数奇」の心を知ってもらいたいと願います。