裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

梅原論

2011年04月26日 00時22分49秒 | Weblog
梅原猛さんが、今回の震災を、自然災でも人災でもなく「文明災」としてるけど、達見だと思う。
なるほどなあ。
取っ掛かりは大きなプレートがずれたことによる自然災害だとしても、その後に起きたことは、もっと想定されてしかるべきだったんじゃないかな。
何年かに一度、津波がくることはわかってたわけなんだけど、今じゃない、とたかをくくってた点は否めないし、悔やまれる。
さらにそれにつづく原発事故に至っては、何をか言わんや。
それに関して、新聞にもうひとつ、得心のいく論点を見つけた。
それは、「想定してなかったなんてウソ」というものだ。
すなわち、原発を誘致して受け入れる地域側は、国からとてつもないお金を受け取ってたわけなんだけど、それってリスクの対価、すなわち、この事態を見越しての迷惑料だったわけ。
言えば、「いちかばちか」それを請け合ってでもふところを潤したいという損得勘定が働き、建設は着工された。
国側としても、なぜ人口の密集する都心でなく、遠大な送電設備というコストをかけてまで田んぼのひろがる過疎地に原発を建てるかといえば、それが恐ろしくやばいシロモノだということを自覚してるからに他ならない。
本当に安全と信じきるなら、よく言われるように、原発は東京湾岸につくられるべきなのだ。
そうしないのは、この事態が予測され、最大の被害リスクを避けるためだった。
全部を知っててあえてそれを押し進めたとすれば、こんなにも深い罪ってあるだろうか?
「文明災」ってのは、的を射た表現だと思う。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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