裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

ある決断

2019年10月07日 03時58分18秒 | Weblog
よめはんが好きだ。
好きすぎる。
顔を合わせてる間じゅう笑い合ってられるし、無限にしゃべりつづけてられる。
一緒に風呂に入って子供みたいにくるぶしから出る垢の量を競ってゲラゲラし合えるかと思えば、不意にサルトルやトルストイの話を振っても即座に応じてもらえる。
もはやセクシャルな感情はないけど、部屋で過ごすときはいつもスプーンみたいにくっつき合ってるし、抱き合ってるし、チューしまくってる。
オレは相手のことを小さなムスメのように思い、相手はオレのことを柴犬のように思ってる、ってのが近いかもしれない。
なのに相手を心から尊敬し、崇拝し合えてる、ってのがいい。
最近はふたつの魂がひとつに溶け込んでんじゃねーか、ってくらいに、行動も思考もシンクロしはじめてる。
人間って不思議。
そんなよめはんが、会社を辞める。
おそらく最も優れた社員だったはずだけど、20年間も深夜まで働いて疲れ果てたうえに、会社の変質に苦しんでもいた。
このひとを辞めさせてしまう会社って、どうかしてるんじゃないかな。
だけど、いい機会だと思う。
働きづめだった20年間で、仕事以外のことがほとんどなにもできなかった。
普通のひとは、会社勤めの後に、友だちと会ったり、ジムにいったり、花を買ったり、なんてことをするわけだけど、毎日が終電帰りでは、そんな生活は夢の話。
帰ってきたら、腹ペコのお腹にメシを詰め込んで、眠るだけ。
風呂にさえ、週末にしか入れない。
そんな暮らしをやめて、彼女は自由になるのだ。
学生時代のように新鮮な気持ちでバイトでもはじめて、社会というものをいちから学んだらいいと思う。
フツーの人間の暮らしとはこうか、と。
好きなことをおやり、と言いたい。
聡明なひとだし、またすぐにやりたいことが見つかるにちがいない。
とりあえず、お疲れさま。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園