裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

星をつくる思考実験2

2014年10月22日 22時02分23秒 | 素粒子から星をつくる思考実験
原子核の周囲を電子がくるくる回ってて、それ全部をセットにして(つまり、電子の回転軌道の直径が)一個の原子の大きさ、ってことになる。
その大きさは、1センチの1億分の1くらい。
原子の中心にある原子核はさらにその数万分の1くらいで、外周を回る電子はさらにその数万分の1くらい。
ざっくり、中心にある原子核を1円玉の大きさとすると、電子の軌道円周(すなわち、原子全体の大きさ)は、甲子園球場くらいになる。

スッカスカ。
その外周を、電子はほぼ光速ってスピードで、計算上は1秒間に47京回もぐるぐるぐるぐると周回してる。
なので視覚モデルとしては、電子の姿は高速回転すぎて捉えきれずに残像だけが残り、点というよりは、球状の薄い膜?バリア?が張ったような感じに見えるはず。
木の周りを速く回りすぎてバターになっちゃった「チビクロサンボ」の虎みたいなっつーか、作動中の扇風機のプロペラが一枚の円盤に見えるようなっつーか。
ゴマ粒のような原子核を中心とした相当に離れたところに、電子の軌道を全部つないだ残像のシャボン玉があるようなイメージだ。

ところが、電子っつーのががまた正円で回転してなくて、正確に整数倍のギザギザの波になってるというんだな(シャボン玉というよりは、コンペイトウだ)。

なので周回というよりは、正確には、電子は原子核の周囲にある分布をもって存在してる、という状態らしいよ。
結局、電子は「粒子」というよりは、「空間的な大きさを持たない」で「エネルギーを持った点」として解釈される。
体積ゼロで、一次元の存在なんだけど、エネルギーだけがある。
そしてエネルギーは質量として扱われるんで(E=mc2)、冒頭の質量比になる。
というわけなんだった。
ね、原子って、つまり物質を構成する最小単位のパーツって、実在するんだかしないんだか、よくわかんなくなってくるでしょ?
「一切は幻想だった」説の、物理学的裏打ち。

いつかにつづく。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

星をつくる思考実験1

2014年10月22日 16時45分52秒 | 素粒子から星をつくる思考実験
「クォーク」という、これ以上は分割できないとされてる素粒子が、何種類か(ぶっちゃけ六種類だけど)ある。
このクォークが三個結びついて、一個の「核子」がつくられる。
核子には二種類、「陽子」と「中性子」がある。
陽子はプラスの電荷を持ってて、中性子はその名の通りに中性だ。
これらの性質は、両者を構成してる三個のクォーク中に、プラス電荷のものが多いか、マイナス電荷のものが多いか、で決まる。
「アップクォーク」は電荷が+2/3で、「ダウンクォーク」は-1/3。

陽子は、アップクォーク二個(+4/3)とダウンクォーク一個(-1/3)の三個からできてるんで、電荷が合計で+1。
中性子は、アップクォーク一個(+2/3)とダウンクォーク二個(-2/3)の三個からできてるんで、電荷はゼロになるってわけ。
この陽子と中性子が、また何個かずつ集まって、原子核を構成する(例えばヘリウム4の原子核は、陽子二個と中性子二個からできてる)。

なんでプラスの電荷(と中性の電荷)のものだけが寄り集まってるのに、磁石のS極同士みたいに反発し合わないかというと、「強い力」という、磁力を超える強いくっつき力(これは、素粒子レベルの短い距離にしか作用しない)が働くから。
この強い力が核子同士を接着剤のようにガチガチに固めてくれるから、原子核は電荷がプラス系のもののみで構成することができる。
その原子核の外側を「電子」が、地球の周囲を月がくるくる回るように寄り添ってて、こいつの電荷はマイナスだ。

どの原子も、電子と原子核内の陽子は同数で、電荷の釣り合いが取れてる(中性子はどっち付かずのひとなので、バラバラの数で存在できる)。

なんでマイナスの電子がプラス状態の原子核(あるいはその中の陽子)に磁石のようにくっついてしまわないのか?というと、電子があまりにも速いスピードで回ってるから。
ハンマー投げと一緒の理屈で、電子は電荷によるクーロン力(磁石がくっついたり反発したりするような力)で原子核に引っぱられつつ、回転のスピードで逃げようとするんで、その求心力と遠心力は相殺されて、電子は原子核から一定の距離を保ったまま(高速回転しつつ)固定される、ってことになる。

いつかにつづく。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園