岡山県議会議員 森脇ひさき

2023年の岡山県議選で5期目当選させていただきました。
「命と暮らし、環境が最優先」の県政へがんばります。

岡山県19年度当初予算要求額に思う(その1)

2019-01-18 | 県政に関する活動
 岡山県の来年度当初予算(各部要求額)が15日、発表されました。いわゆる「原案」の段階ですが、評価できる内容が少なくありませんでした。この点は職員さんたちの頑張りに感謝したいと思います。しかし、がまんならない内容がいくつかありました。失礼を顧みず意見を述べたいと思います。

(その1)障害者の避難行動支援の問題です。本当にこれでいいの! 怒りを込めて言いたいです。

 保健福祉部の要求額 70ページ中ほどに、【重点事業】として、「障害のある人の避難行動『セルフプラン』作成推進事業費【新】 3,850千(385万)円」とあります。

 なるほど、障害者への避難支援は当然のことで、1人ひとりに応じた「プラン」が必要です。真備の水害でも高齢者の避難遅れが問題になりました。
 ところがです、次の行にある説明文を見て驚きでした。「なに!これ!」思わず叫んでいました。

 「障害のある人及びその家族が自助の意識を高めつつ、
  障害者団体の支援のもとで
  避難行動「セルフプラン」を作成するための仕組みの構築に要する経費」


 どう読み取ったらいいのでしょうか?
 まず、障害者と家族に『自助の意識を高める!』  「自助」を自覚できてもスムーズに行動に移せないのが障害者(高齢の方も同じだと思います)じゃありませんか。
 今回真備で逃げ遅れたのは「自助の意識」が足りなかったからですか。そうではありません(と私は思います)。逃げたくても逃げることができなかったのです!
 その原因は、避難準備情報が遅れたこと、個々の避難支援計画がつくられていなかったことです。この点は専門家の先生方による検証委員会でも指摘されています。

 真備の教訓を生かすなら、避難支援計画(セルフプラン)をつくる支援を、市町村職員、県職員一体となり、必要に応じて障害者支援に詳しい臨時職員も雇ってでも行うべきだと思います。

 加えてその次の文章、「障害者団体の支援のもと」???  悪く言えば「丸投げ」じゃないでしょうか。もちろん、障害特性を知るという点では障害者団体の支援を受けることは必要だし、大事なことです。
 しかしこの文章では、何度読んでも、「障害者団体が、自分たちが知っている会員などを支援して『セルフプラン』をつくりなさい」としか読み取れないのは私だけでしょうか? 県や市町村が何をするのか、まったく見えないのです。
 
 台風のように時間をかけて発生する災害の場合には、あの人の家は危ないかもしれないから早いうちに安全なところに行こうと、障害者団体での支援は可能かもしれません。しかし、地震や予期せぬ土砂崩れの場合はどうするのでしょうか。頼りになるのは隣近所の方々だと思います。
 その点で、障害者団体等だけの支援ではなく、地域の方々にも障害者について理解をしてもらう必要があります。その橋渡しという点でも、県や市町村の責任を明確にするべきだと思います。県や市町村は、予算を大幅に増額し、臨時職員も雇って、誰の命も犠牲にしない、すべての人の尊厳を守る精神で、個々人の避難支援プラン作成にあたるべきです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新しい年ーー平和と人権 守... | トップ | 岡山県19年度当初予算要求... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

県政に関する活動」カテゴリの最新記事