「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

赤き眼の舞うてゐるなり冬の川 阿部風々子 「滝」12月号<渓流集>

2011-12-27 12:55:23 | 日記
 鹿児島に転居された作者なので、冬の川の「赤き眼」は飛
来したマナヅルで、写生句と思うが、その季語の細々とした
流れが、心細さにも思え、ついこの間まで暮らしていた宮城
の事ばかりが思い出され、涙し、所在なく舞う視線とも思え
る。考え過ぎだと良いのだが、『お元気かしら?』と、メール
を送ってみたら、「季節の移ろいが曖昧な所だ。だからなのか
俳句人口が少ない」「同じ日本なのに鹿児島の言葉は理解でき
ない」など、楽しい事は一つも書いていなかった。「友達が出
来た!」と、メールが来るのを待っているのだが、今度は「火
山灰のせいか耳が痒い」そうだ。それでも、転居を決めてか
らパソコンを覚えたというガッツのある作者と聞いている。
きっと鹿児島を楽しめる日が来ると私は信じる。(H)

2 コメント

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赤い目 (今村征一)
2011-12-29 20:36:24
想像を逞しくしなければ分からない句。赤い眼より真鶴とはつきり詠んだ方が好いと思う。
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「赤い眼」 (博子)
2011-12-31 00:16:00
 やっぱり真鶴でしょうか。真鶴と書かないところを何とか読み解きたくてこんな鑑賞になりました。かなり無理やりですが・・・。
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