「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

像の鼻ゆらりと山の笑けり 三品知司 「滝」5月号<滝集>

2011-06-07 04:33:32 | 日記
 なんだかホッとする。動物園を思い出すからだろうか。動物
園に、まだ小さかった我が子の姿が蘇るからだろうか。その
頃は私の時間ももっとゆっくり流れていた。春昼の像がゆら
りと鼻を動かして、のっしり歩く姿の背景に山がある。山は
微笑しその像を見ているかのかのようだ。「山笑ふ」の季語が
春の日を充分に語って、のんびりと暖かい。(H)

2 コメント

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俳句はリズム (今村征一)
2011-06-07 14:22:00
リズムの良い俳句だ。「ゆらり」は「象の鼻」と「山」に掛かっている。
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そうですね。 (博子)
2011-06-07 19:07:20
 私も同じように思いました。たぶん具象の方に強くかかるかと思い、季語の方は微笑と言う言葉におさえました。
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