およそ詩になりそうもない砂肝に働いた連想に先ず驚いた。にわとりの砂嚢にある青白い幕と冬銀河の類似は「満ちて」と言う言葉によって、景が宇宙に運ばれ、一気に詩として立ち上がる。
「にはとり」の平仮名表記は砂嚢を強調するためと思われる。砂嚢は歯を持たない鶏が小石や砂を飲み込んでおいて消化の助けをする器官。食べることは「生きる」こと。冬銀河の周囲にたくさんある、明るいとも、鋭いとも言える冬星々に亡くなった「命」を隠喩しているように思う。
立春、鬨也先生の一周忌だった。
「冬すみれ小さき器の詩を愛し 成田一子」
最後まで俳句を愛し、「滝」会員を愛し逝かれた鬨也先生。その愛を継承された一子代表の句の斬新さにも俳句への愛を思う。(博子)
「にはとり」の平仮名表記は砂嚢を強調するためと思われる。砂嚢は歯を持たない鶏が小石や砂を飲み込んでおいて消化の助けをする器官。食べることは「生きる」こと。冬銀河の周囲にたくさんある、明るいとも、鋭いとも言える冬星々に亡くなった「命」を隠喩しているように思う。
立春、鬨也先生の一周忌だった。
「冬すみれ小さき器の詩を愛し 成田一子」
最後まで俳句を愛し、「滝」会員を愛し逝かれた鬨也先生。その愛を継承された一子代表の句の斬新さにも俳句への愛を思う。(博子)