「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

早朝の雪掻く巫女の軍手かな 庄子紀子 「滝」3月号<滝集>

2014-04-08 04:55:34 | 日記
 「巫女と軍手」。思わず読者を振向かせる句ですね。「早
朝の」が効いて、アスファルトの道は、車や人通りによって、
若しくは除雪車などによって地肌を見せていても、神社とい
う神域に積もった新雪は、真っ白な美しさで先ず見えてきま
す。そこから巫女に不似合な軍手まで焦点の絞りがなされた、
過不足のない十七音に感じ入ります。写生句の上手な作者ら
しい平明で良く景の描ける句ですね。(H)