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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

空梅雨に猛暑の後は戻り梅雨で里山にも異変。幻のハナビラタケ。妻女山里山デザイン・プロジェクト。極旨パエリア(妻女山里山通信)

2018-07-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
 空梅雨で6月29日に梅雨明けしたと思ったら、いきなり猛暑日が4日連続し、これはとんでもない猛暑の夏かと思ったら戻り梅雨。異常気象に体がついていきませんが、里山にも異変が起きています。まず、樹液バーからハチが姿を消しました。始めの頃はチャイロスズメバチやヒメスズメバチを見たのですが姿を消しました。オオスズメバチに至ってはまったく見られません。ハナアブやミヤマフキバッタもほとんど見られません。プランターのグリーンカーテンのゴーヤも花は咲けども受粉できずに結実しません。

(左)ヤマトシジミ。翅の表が茶褐色なのでメス。数は少ない。(中)ヤマハギが咲き始めました。例年ならゼフィルスが吸蜜する姿があちこちで見られるのですが、いません。(右)ツユクサ(露草)。藍花、月草、蛍草など別名も多い。花びらは染め物の下絵描きに使われます。オウセキソウ(鴨跖草)という、解熱や下痢の薬草。

 ネムノキ(合歓木)。少し遅かった様です。すでに残花も多く、色も褪せてきています。
「昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや 戯奴さへに見よ」(万葉集)
「象潟(きさかた)や 雨に*西施(せいし)が ねぶの花」松尾芭蕉 *中国の春秋時代の呉を滅ぼした傾国の美女
「合歓咲く 七つ下りの 茶菓子売り」小林一茶
 ネムノキは、古代より歌人に愛された樹木です。夜になると葉を閉じます。マメ科なので窒素根粒菌のコブを根に形成します。根粒バクテリアが窒素を変換してネムノキに与え、ネムノキがバクテリアに栄養を与える共生関係を作っています。花が咲くまでに年月がかかるので庭木には向いていません。また、排気ガスにも弱く高速道路すぐ上の大木は枯れてしまいました。排気ガスに寄る土壌汚染で根粒バクテリアが弱ってしまったのでしょう。赤松の松茸菌と同様に。ネオニコチノイド系農薬と共に排気ガスは健全な土壌を殺します。

(左)未成熟のナツアカネかアキアカネかと思いましたが。眼が赤っぽいので勘違いしましたが、これはムギワラトンボ(シオカラトンボ)のメスですね。(中)樹液バーで吸蜜するオオムラサキのオスとアオカナブンとカナブン。(右)翌日見るとアオカナブンの団体が来ていました。昆虫の数は少ない。

 土口水門から見る千曲川。左奥の山は三登山。右へ喉仏の様な低い山は、拙書でも紹介している上杉謙信の山城がある髻山(もとどりやま)。千曲川は、大雨の影響で濁っています。西日本は水害で未曾有の大災害となりました。当地でも2800人が犠牲となった戌の満水という大洪水があったことを忘れてはなりません。
 この風景を見ていると井上陽水の「少年時代」や、吉田拓郎の「夏休み」が脳内を流れます。松浦亜弥の「グッバイ夏男」も好きですが、あれは晩夏の歌ですね。
 
ダイヤレディー『レディーマーメイド』(MV):鈴木愛理 & 菅谷梨沙子の名曲。学生時代の湘南の海を思い出します。二人のハーモニーが美しい。愛理の武道館公園は大成功だった様だが、ダイヤレディーも復活してくれないかな。梨沙子は子育てで大変そうだが。



 拙書の扉で使っている千曲市倉科の三滝の三ノ滝。大雨の影響で水量が豊富です。真夏でも水温は10度。この三滝には秘められた歴史や伝説があります。ブログ内検索で。

(左)二ノ滝上部。約1キロメートル弱の遊歩道がありますが、がれ場で易しい道ではありません。拙書でも紹介していますが、この三滝沢を登って鏡台山へ行くルートがあります。(中)沢にオオウバユリ。咲くのは旧盆頃か。高さ2m近くになり大きなユリの花を放射状に咲かせます。(右)エビガライチゴの実。登山道を塞ぐ厄介なバラですが、実は甘酸っぱく美味しい。

 戻り梅雨なので出ているかもと秘密のシロに行くとありました幻のキノコ、ハナビラタケ。ハナビラタケ(Sparassis crispa)は、担子菌門ハラタケ綱タマチョレイタケ目ハナビラタケ科ハナビラタケ属。これは幅が30センチ以上、高さが20センチ以上ありました。βグルカンが豊富で栽培もされていますが、大変高価なキノコで、これぐらいだと4000円は下らないと思います。腐朽菌で側にある落葉松の仮導管の壁を貫通して菌糸が蔓延しているはずです。
 天ぷら、湯がいてサラダ、クリームパスタ、アヒージョ、豚肉と中華炒めなどに。冷凍保存や乾燥保存もできます。幻といわれるのは、発生時期が梅雨時でいわゆるキノコ狩りの季節でなく、舞茸などと同じくシロを知らないと採れないキノコだからです。

 里山はクロメマトイやハエ、ヤブ蚊がもの凄く。虫よけネット付きの帽子と虫除けスプレーがないと山仕事も撮影もできません。もちろん殺虫剤は使いませんし意味がありません。どういう理由かはっきりしませんが、妻女山山系は昆虫が激減しました。
(左)ムシヒキアブの仲間だろうなというのは分かるのですが、種までは同定できません。今季はシオヤアブも少ない。(中)車に乗ろうとしたら蛾が飛んできて脚に止まりました。撮影して開放。蛾は何千種類もいて有名な種以外は同定が非常に困難です。シャクガ科でしょうか。(右)キリギリスの仲間だというのはすぐに分かりますが、種となると難しい。産卵管が上に反っているのがポイントですが、クツワムシ、ウマオイの仲間か。これも同定できていません。いや難しい。

(左)連休最終日は妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業。最高気温36度の中での作業なので、10時半までには終了させようと計画。早めに現場に行くと今年生まれたニホンカモシカの子供が林道を横切りました。まずギャップの帰化植物の除草とカラコギカエデのひこばえを切ります。ギャップは適度に撹乱することで活性化します。鳥や昆虫のオアシスなのです。(中)林道脇の立ち枯れの太いヤマザクラをN氏が伐採します。非常に危険な作業です。(右)見事に林道脇に倒しました。芯材は非常にいい状態で、これは乾かすといい木材になります。

(左)続いて上杉謙信の陣城跡と伝わる陣場平の除草。オオブタクサやハルジオンの除草がメインです。(中)N氏が陣場平の標識を作ってくれたので設置します。私のブログや信濃毎日新聞でも紹介されて有名になったので、設置することにしました。4月の茶花ですが、誤って食べると死に至ることもある毒草なので設置をためらっていましたが、標識を置いて欲しいという要望も多く、猛毒であることを更に広めつつ多くの人に見てもらいたいと立てました。もし業者が大量に盗掘する様なことがあれば取り外します。(右)作業は10時半頃終わり、堂平大塚古墳へ。

(左)その脇にある今は亡き大切な山仲間だったKさんのログハウスをお借りしました。(中)ログハウスから見る千曲川。あまりの暑さに霞んでいます。ここは下界より2.3度気温が低いのです。(右)パエリアを作ります。左の鍋は私が持参した「ほうろく」というもので、大豆や胡麻を煎ったりおやきを焼いたりしたものです。これがパエリアにピッタリなのです。

 インスタ映えではないですが、まず野菜と魚介類を炒めて、別に米を炒めて鍋で合わせてスープストックを入れて煮込む前の状態です。美味しそうでしょ。これにアルミホイルを被せて様子を見ながら20分ほど炊きます。

(左)炊きあがった状態がこれ。レモン汁をかけていただきます。馬鹿旨。(中)加えてホタテやニジマス、有頭海老の塩焼き、アンガスビーフのステーキ、ブラジル豆入特性ポテトサラダ。カマンベールチーズなどが並びます。A氏が持参した初物の桃や青梅のブランデー漬けも。(右)まったりとした優雅な時間が流れます。ヤマガラやサンコウチョウの鳴き声がBGMです。こんな贅沢な時間はありません。話題はワールドカップだったり、大水害の話だったり。ここも戌の満水という未曾有の被害を経験した歴史がありますから。決して他人事ではありません。善光寺地震の大水害もありました。
 今回は色々都合があって集まったメンバーは5人だけでしたが、次回はもっと大賑わいになるといいなと思います。妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーは、色々な分野のプロフェッショナルの集まりです。建築、電気、農業、林業、医療、歴史、生物学、郷土史、料理、醸造、応用心理学、マーケティング、企画などなど。それらを駆使して相乗効果を生み、地域貢献ができればと考えています。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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