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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

北国街道沿いの上杉謙信の山城がある髻山へ季節の移ろいを求めて。縮緬山椒を作る午後(妻女山里山通信)

2018-05-26 | アウトドア・ネイチャーフォト
 北国街道沿いの山頂に上杉謙信の山城がある髻山へ。拙書の取材で登ったときから数えて5回目の登頂です。カタクリはもちろん、セリバオウレンの群生地を見つけてからいっそう興味が湧きました。季節の移り変わりを知りたくて今回も訪れました。

(左)林檎畑の畑道から。ここからの標高差は150mぐらいしかありません。(中)小さなリンゴの実。このさきの溜池からコントラバスの響きがいくつも聞こえてきました。ウシガエルの合唱です。本当にコントラバスの様な音色なんです。(右)Y字路。左が山頂への道ですが、今回は右へ登り小尾根を超えて平出神社からの林道に出ます。

(左)林道に出ると前方に飯縄山。樹冠からサンコウチョウの「月日星ホイホイホイ」の鳴き声が聞こえてきました。(中)溜池の縁に咲くシャガ。(右)林道の両脇にたくさん見られたシソ科のアカソ。

(左)途中いくつも見られる溜池。ゼフィルス(シジミチョウ)が舞っていましたが、同定できませんでした。(中)花後のヒトリシズカ。フタリシズカもありました。(右)マムシグサもあちこちで見られました。

(左)登山口の向かいに見たことのない花。以前も園芸種のスミレがありましたが、これもそうでしょうか。不要になった園芸種の花を里山に捨てるのは環境破壊になる可能性もあります。(中)登山口。熊出没注意の看板。熊鈴だけでなくホイッスルも携行しましょう。(右)謙信が馬を隠したと伝わる堀切。

(左)頂上に近づくとシロバナオドリコソウが散見されました。(中)山頂手前の石垣。(右)山頂には、ホタルカズラの群生地がありました。それよりも大きなシロバナオドリコソウの群生地が広がっていました。

 山頂のタンポポに吸蜜するウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)。氷河期の生き残りといわれています。吸蜜していたのは、シナノタンポポでした。

 山頂の東端には、山座同定の写真がありますが、この日はもやっていて薄いシルエットが望めるだけでした。それでも特徴的なシルエットで、高社山や笠ヶ岳や四阿山は分かりました。湿度が高く汗が吹き出しました。

 眼下には10haの広さに約1500本の桃の木がある丹霞郷が見えます。日本画家、岡田三郎助画泊が春霞の中に桃の花がたなびく景色を丹い霞とみたてて名付けたそうです。桃の花が満開になるのは、GW初めだそうですが、今年はもっと早かったのではないでしょうか。心が休まる里山の風景です。
 雨宮のちゅら雲で買った長芋とカボチャのキッシュを食べているとトレランのお姉さんが登ってきました。拙書はトレランの人も買ってくれているので、見てもらいながら色々な山やコースの話をしました。その後、年配のご夫婦が来られて拙書を見せると、地図が載っているのは嬉しい。駐車場や温泉が載っているのはいいですね。こういう本を探していたんですと嬉しいことをおっしゃってくださいました。どこで買えますかというので平安堂を紹介しました。西沢書店や地元の小さな書店でもお求めいただけます。

(左)カタクリは結実していました。種をアリが運ぶアリ散布植物です。種の先端にエライオソームというアリの餌になる物質がついています。アリ散布植物は、日本に200種以上あります。(中)さて、登山道を大きく外れて藪こぎしてセリバオウレンの群生地に向かいます。満開の3月とは風景が全く違います。目印として記憶しておいた木や、GPSを頼りに。しかし、あまりの景色の違いに迷いそうになりました。(右)ようやく群生地に到着。他の植物も育っていて、3月とは全く様相が異なります。実はここの植生にも少し心配があります。乾燥とか環境の変化があった場合に、数年で絶滅する可能性もあるのです。もともとここは雑木林ではなく。セリバオウレンの薬草畑だったのですから。その時の状況ははかり知れませんが今回訪れたのは、それを保証するための担保作りが目的です。

(左)やっと登山道に戻って見つけたイカリモンガ。この愛らしい蝶の様な蛾については、拙書のコラムで綴っています。(中)花びらの数が多いハナニガナ(花苦菜)。本当に苦いです。(右)散見されたアヤメ(菖蒲)。アヤメ(菖蒲)、ショウブ(菖蒲) 、カキツバタ(杜若)の見分けは少々厄介ですが、覚えるとそう難しくはありません。

(左)下山して善光寺平の北端の髻山から、南端のハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響き渡る妻女山陣場平へ向かいました。(中)貝母(編笠百合)は、ほとんど立ち枯れていますが、結実したものはまだ茎が緑です。(右)ヒョウモンチョウが舞っていました。ヒョウモンチョウの同定は本当に難しいのですが、羽の裏が撮影できました。クモガタヒョウモン(雲形豹紋)ですね。

(左)サトキマダラヒカゲかヤマキマダラヒカゲかいつも迷います。同定の方法もあるのですが、交雑種といいう可能性はないのでしょうか。確実な同定はできませんでした。(中)ミヤマウグイスカグラの赤い実。ナツグミの様な渋みはなく甘いけれど独特のクセがあります。(右)小一時間かけて採った山椒の実。それをチリメンジャコとコウナゴとで、縮緬山椒にしました。山椒の実は、水から茹でて沸騰したら火を止めてザルにあげます。そして鍋に水、酒、醤油、和風出汁を加えて少しで煮て、沸騰したらジャコを加え、煮立ったら味醂を加えて煮上げます。一度しか茹でこぼしていないので、食べると口中がしびれます。
 アマゾンにタカカというしびれるスープがあるのですが、それとよく似ています。苦味のあるコウナゴと相性が抜群です。佃煮ではなく薄味で仕上げます。熱々ご飯に、おにぎりの具に、酒の肴に最高です。
 山椒の実の採り時は1週間もありません。採り時の実は実がついている小枝も柔らかく食べられます。一年にほんの数日だけ味わえる珍味です。九州から梅雨入りの情報が入りました。今年はどんな梅雨になるのでしょう。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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