風待月

俳句で綴るなにげない日々

去年今年貫く棒の如きもの

2011年12月30日 | 名句鑑賞
去年今年貫く棒の如きもの

虚子のこの句は新春の句なのでしょうが、私はひねくれものなのか、
年の瀬がおしせまってきた晦日の日に、なんとなくこの句を思いだしていました。
この句を初めて読んだとき、なんと背筋の伸びる句だろうと感じたものですが
去年があったからこその今年であるという句のようにも思えます。
そう思うと、あと二日という今年をも大切に生きなければと思うんです。
大切に生きることの一つに、私には俳句があります。
今年の締めくくりを詠まなければ、と頭上に課題があるような晦日です。
それは楽しみなのか苦しみなのか。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (渋谷)
2012-01-01 21:40:30
明けましておめでとうございます。
今年も、よろしくお願いします。

虚子のこの句ですが、僕にも思い出深い句でして...
新年は区切りではあるけれど、僕らの1日1日は、ずっと前から繋がっているのだよ。
なんていう風に理解していました^^
良い句ですよね。
渋谷さんへ (塔子)
2012-01-04 09:31:48
あけましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いします。

この虚子の句、渋谷さんにはどんな思い出の句なのですか。
ぜひお聞きしてみたいです。

ピリっとしていて、『棒の如き』という表現が
虚子らしい句だなぁと思っています。
1度聞いたら覚えてしまう句ですよね。
私も好きです。
Unknown (渋谷)
2012-01-05 22:29:55
この句の思い出。
思い出というか、俳句を始めた頃に最初に受けた衝撃ですかね。
感覚というか、時間というのが映像で見れるとは思いませんが、僕の頭の中では、時の空間があり、その中を貫いている棒が見えたんです。
イメージといいますか、そこに普遍的なものを感じてしまったわけです。
すごい句だなと思いました。
渋谷さんへ (塔子)
2012-01-05 23:46:13
なるほどぉ。
そうですか。
虚子の句って、皮肉っぽいけれど、どこか素直なんですよね。
私はすごく虚子が好きなんです。
渋谷さんのおっしゃる『棒』、私もわかる気がします。

私は、小学生のとき芭蕉の
“五月雨をあつめて早し最上川”を読んだとき
体温が1度あがったように感じました。

思い出をありがとうございました。
こういう話しって、聞いていてとても楽しいです^^