そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

遠くに居るおひな様をしのぶ

2019年03月03日 | どんぐり屋のつぶやき
この立雛は娘が生れたときに父が贈ってくれたものです。

金屏風や花飾り、ぼんぼりなどがセットになっていて、私のおひな様といっしょに飾って、幼い娘は喜んでいました。

度重なる引っ越しで、おひな様だけになってしまいましたが、それでも毎年飾っていました。
ですが・・・事情あって私が外に働きに出るようになり、娘も大きくなって、母の介護も重なり、いつか3月が来てもおひな様は箱の中という年が続きました。

お節句に飾ってもらえないと、お雛様は箱の中で泣いている、と聞いたことがあり気に掛かりながらも時間に追われて、どうにもなりませんでした。

そしてあの東北の大震災。
支援していた方のお母さまが、和風の物を好まれると知りました。
ある春に、もしかしたらこのおひな様も、さしあげたら大切にしていただけるのではと思いつきうかがってみました。
大喜びしてくださったので、さっそく厳重な荷造りをして、人形は宮城県へと旅立ちました。

娘は全く興味が無かったし孫は男の子ばかりなので、ずっと箱に入ったままで我が家にいるよりは人形も喜んでくれるのではないかと思って。

それでも、この季節になると毎年懐かしく思い出し、手元に残った小さな雛たちにお菓子を供えて、遠くにいる立ちびなを忍んでいます。



男雛と女雛は、まだ寒いであろう東北で、いまごろどんなことばを交わしているのでしょうか・・・
コメント (5)
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