奈良市の歯科医院 森歯科クリニックスタッフブログ

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歯の根の消毒

2007年12月17日 | 森歯科クリニックからのお知らせ
ムシ歯が大きくなって神経まで達した場合や、
以前に治療をした歯の根が炎症を起こしてしまった場合には、
歯の根の消毒が必要になります。

これは、ファイルと呼ばれる針のような器具で
細菌に感染してしまった歯質や神経を徹底的に除去し、
根の病気を治療・予防するものです。

しかし、この根の治療は実はかなり難しいのです・・・。

なぜなら、根の中は直接見ることが出来ず、
レントゲンで確認しながら治療を行うのですが、
形態が複雑に湾曲しているために器具が届き難く、
完全に細菌を取り除くことが非常に困難なのです。

しかし細菌を取り残した状態で詰め物を詰めたり、
クラウン(差し歯)をかぶせてしまうと、
後々細菌が増殖してトラブルが出てきてしまうので、
非常に重要な処置なのです。

歯の根の消毒には、通常2~3回、
長い場合には1~2ヶ月位かかることもあります。
いつまでも炎症が治らない場合には歯が割れていたり、
歯根の形が非常に複雑だったりする可能性もあり、
抜歯になったり根の先を切る手術が必要になることもあるのです。

この治療の途中で放っておくと、
根が感染を起こし、炎症が悪化するので、
治療期間が長引いたり、歯を抜かざるを得ないこともありますので、
ご自分の歯のためにも、
最後まできちんと通院しましょう。

しかし歯の神経を取る治療を行った場合、
丁寧に治療を行ったとしても約10%、
一般的な保険の治療の場合には50%以上の確率で、
根の炎症が発症すると言われています。

その確率を下げるため、当院では拡大鏡を使ったり、
ラバーダムという感染を防ぐ作業を行ったり、
レーザーやイオン導入という方法で、
器具の届かない根の隅々まで消毒を行っております。

神経を取った歯は寿命が短くなってしまう可能性が高いため、
出来ることなら神経を抜かずに治療を進めたほうが望ましいのです。
当院でも、なるべく神経を残すように、
「パルプテスター」という器械を使用し、しっかり診断してから
処置を行って参りますので、ご安心下さい。

しかし、やはり大切なのは予防をしっかりとすることです。
そのためにも定期的に歯医者に行って、
早期発見・早期治療、そして歯のクリーニングに努めましょう。
そのことが、結果的に歯を長持ちさせることになるのです。

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