里の家ファーム

すべて無農薬・無化学肥料、不耕起栽培の甘いミニトマトがメインです。完熟したミニトマトから作る無添加ジュースは逸品です。

若者たちの『今』と政権支持率

2019年07月15日 | 社会・経済

 浜矩子「経済万華鏡」

  imidas時事オピニオン 連載コラム

   2019/07/12

 浜矩子(同志社大学大学院ビジネス研究科教授)

 このところ、立て続けに若者絡みの三つの報道が目に留まりました。第一に、若者たちはどんどん「ギグワーカー」化している。第二に、若者たちは持ち家志向を強めて借金を増やしている。第三に、彼らは安倍晋三政権への支持率が高い。この三つのニュースを三題噺に仕立て上げることが出来るでしょうか。

 ギグワークについては、以前にも取り上げたことがあると思います。ギグとは、短時間の仕事とか、単発の仕事や日雇い仕事を指す言葉です。アーティストなら「今日のパフォーマンス」という意味でギグという表現を使うことがあります。「フリーランスでキャッシュレス」の回の内容にも重なる面があります。声がかかれば、それに応じて呼ばれた職場に出向いて腕を振るう。それがギグワーカーです。古い日本語で言えば、「お座敷芸人」の感じですね。要請に応じてお座敷からお座敷へと渡り歩いてパフォーマンスするイメージです。

 このギグスタイルで、いくつもの仕事をこなす若者が増えている。そのように報じられています。ギグワーカーたちとギグ提供企業の間を仲介するのが、いわゆるプラットフォーム型の斡旋事業者です。プラットフォーマーに登録してギグ探しをするフリーランスの皆さんが、この1年で4割増えたそうです(*1)。その全てが若者だとは限りませんが、実際問題として、若い人たちが多いことは間違いないでしょう。

 第二の、持ち家と借金というテーマについては、二つのことが影響しているようです。第一に、企業が社宅提供や住宅賃貸への補助を減らしている。第二に、日銀の量的質的金融緩和の下で住宅ローン金利が超低水準化している。これらの要因が相まって、2018年末時点での20〜30代の金融負債残高は、現行調査が始まった02年以来、最高の水準に達したとのことです(*2)。

 こうして債務返済負担が増えた若者世代は、一方で消費を節約しているようだ、とも報じられています。それはそうでしょうね。いくら超低金利だといっても、まとまった住宅ローンの返済負担が出来たとなれば、そうそう気前のいい消費生活を謳歌するわけにはいきません。

 ギグからギグへと渡り歩いて仕事をしながら、持ち家をしっかり手に入れるために住宅ローンを組み、消費はなるべく控え目でいく。このような生き方をしている若者世代の安倍政権支持率が高いというわけです。日本経済新聞社の6月の世論調査結果によれば、20代の政権支持率は何と7割に達したということです。

 なるほどねと思います。こうしてみれば、若き皆さんの日々はなかなか大変です。ギグ型のワークスタイルには自由はあるが、収入と生活の安定確保は保障されていない。それでも持ち家を早めに確保したい。だから住宅ローンを組む。今は超低金利だからいい。だが、この状況が変われば、展望は狂う。何はともあれ、現状が大きく変わってもらって欲しくない。今のままなら、それなりに将来設計に向けても目途が立つ。だから、今が大事で何も変わって欲しくない。

 現状維持を願う思いが切実であればあるほど、政治についても、現行体制の継続を願う。それが、7割の現政権支持率につながっているのでしょう。その気持ちはとても良く分かります。ただ、今の政治は誰のため、何のために今の政策を遂行しようとしているのか。そこを考えておく必要があります。

 彼らの都合であまりにも低くなり過ぎた金利は、いつ、どうなるか分かりません。何の政策的支援もないまま、ギグワークを続けていて健康を害したらどうなるか。それも考えておく必要があるでしょう。こんなはずじゃなかった。こういうつもりじゃなかった。そう思った時は既に遅しです。厳しい目で政治環境を見抜いていく必要があります。


 ホタルがいなくなって5年ほどたちます。昨夜遅く、散歩がてら探して歩いていると見つけました。1匹だけですが。また除草剤をかけられないように何とかしなきゃ。

ズッキーニ、初物です。右下甘長伏見唐辛子。ミニトマトは糖度も十分。


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