余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

Berryz工房 劇団ゲキハロ第9回公演 三億円少女

2010年10月17日 | ハロー!プロジェクト
土日4公演見てきた
詳細は後日

観劇前は4公演も見るバカバカしさに自分で失笑してたが
無理して4公演観て良かった
客の悪慣れが増していてサンクユーほどの感動は薄かったし脚本も後半部分の動機づけが希薄で座りが悪いのを雰囲気で押し切った感じはあった
熊井ちゃんは熊井ちゃんというキャラが圧倒的なのがあらゆる面で難点なんだな

とりあえずこのブログは今後宮本佳林(1998年12月1日生)&田辺奈菜美(1999年11月10日生)を応援するブログになりますw


Berryz工房劇団ゲキハロ第9回公演「三億円少女」大阪 イオン化粧品 シアターBRAVA!
10/16(土) 15:00 夏焼/18:30 嗣永
10/17(日) 11:30 熊井/15:00 菅谷
脚本・演出 塩田泰造大人の麦茶
プロデューサー 丹羽多聞アンドリウ(BS-TBS)
出演
Berryz工房(清水佐紀、嗣永桃子、徳永千奈美、須藤茉麻、夏焼雅、熊井友理奈、菅谷梨沙子)
南翔太宮原将護
池田稔(大人の麦茶)、並木秀介(大人の麦茶)、中神一保(大人の麦茶)
和泉宗兵斉藤佑介肥後あかね
宮本佳林(ハロプロエッグ)田辺奈菜美(ハロプロエッグ)

というわけで昨年のサンクユーベリーベリーがあまりにも楽しかったために今回は知人を巻き込んで4回連続観劇に挑戦
自動的に真野ちゃんシングル発売イベントは行けなくなる 被らないようにしてほしかった・・・

おはなしは三億円事件をモチーフにしたファンタジー
立川の古びた旅館まほろばを舞台に過去から来た少女を巡る様々な思惑を描く平成22年と広島から婚約者のもとに上京してきた少女の運命を描く事件当時の昭和43年とが交錯する
三億円事件自体は深く知るとこういう幻想を抱く余地が無いのであくまでファンタジーということで
7人全員が日替わりで主役脇役をつとめるというなかなかチャレンジングなもの 一人3~4役を叩き込まないといけないわけでかなり過酷なスケジュールだったらしい

昭和43年
雨宮依子(三億円少女。一朗の婚約者):夏焼雅、嗣永桃子、熊井友理奈、菅谷梨沙子
伊東糸江(まほろばの長女):清水佐紀
明美(純弥の不良友達。アバズレ女):熊井友理奈、夏焼雅、夏焼雅、夏焼雅

鈴木一朗(まほろばで働く青年):宮原将護
伊東友一(まほろばの主人):中神一保
伊東民子(まほろばの女将。二代目を妊娠中):肥後あかね
伊東奈菜美(まほろばの次女):田辺奈菜美
不知火純弥(米軍基地の前で歌う不良シンガー。一朗の憧れ):南翔太
風見利一(純弥の不良友達。ハカイダー):斉藤佑介

現代(平成22年)
雨宮依子(現代に現れた依子):夏焼雅、嗣永桃子、熊井友理奈、菅谷梨沙子
伊東香澄(旅館の看板娘。二代目の娘):菅谷梨沙子、菅谷梨沙子、菅谷梨沙子、嗣永桃子
児島緑(香澄の友達):嗣永桃子、熊井友理奈、嗣永桃子、熊井友理奈
長友琴絵(語り。まほろばの客):須藤茉麻、徳永千奈美、須藤茉麻、徳永千奈美
清家万里子(ケーブルテレビのアナウンサー):徳永千奈美、須藤茉麻、徳永千奈美、須藤茉麻

川藤佳林(川藤の娘):宮本佳林
鈴木一朗(まほろばの番頭):池田稔
伊東友好(まほろばの二代目主人):並木秀介
川藤中(ケーブルテレビの記者。佳林の父):和泉宗兵



初回16日昼公演は雅主演 4人の中では雅ちゃんが役柄に対して丁寧な演技をしてた 大阪初日初回公演ということで遊びも少ないということなのかどうかは分からないけれど 脚本をしっかりとこなす感じ 他の役者を考えると背格好のバランス的に雅ぐらいが一番あってるのかもしれん
琴絵の茉麻はふくらはぎの肉付きが良すぎて面白い
明美役は熊井ちゃん ズベ公を演じる熊井ちゃんの精一杯の雰囲気が微笑ましくていけない かっこはいいんだわ それも面白く見えるんだけどね
奈菜美ちゃんは初舞台なのでぎこちない 佳林ちゃんは慣れてる以上に上手
アフタートークでは涙モードの雅 次の桃子同様他の5人と違ってスケジュールが厳しかっただけに感激もヒトシオの様子 本当に泣くときは客席に背を向けるのが雅流です
16日夜公演は桃子主演 桃子は4役をマスターする代わりに東京大阪各一回ずつしか主演が無い 役作りを徹底するよりもあくまでも桃子らしさを残した演技 脚本をないがしろにするということではなく アイドル嗣永桃子としてどういうスタンスで挑むのが過去現在未来の3方向に対して適切なのか少しは考えた上でああなんでしょう ささやかな問題は低身長なためにバイクにまたがると子供遊園の遊具に乗る幼児にしか見えず
琴絵は千奈美 意外にも千奈美は主人公の今どきっぽい親友役が似合う
明美は雅 熊井ちゃんは無謀なくらい凛々しかったが雅は役柄に合った見栄え
真骨頂はアフタートーク エッグのカリンちゃんに憧れの先輩を尋ねて圧力をかけ 千奈美を弄っていつものウザがられる桃子に戻り 脚本・演出のS田さんへの苦情としてBuono!のツアーと写真集撮影に学業と並行して稽古してきた自分の苦労を語り そこから〆はメンバー全員と他のキャストとの温かいエピソード(稽古が遅れていた桃子&雅へのサポート話)を一人ずつ用意して会場に来ている他のメンバーやキャストのファンに対するサービスも忘れない 「ありがとう」がキーワードである物語に即して自分の感謝の気持ちを纏めきってきた
自信に満ちてるのに自虐的で笑えて他の誰も傷つけない見事な〆 終わった瞬間おぢさん全員で「完璧だ!」

17日朝公演は熊井ちゃん主演 アイドルとしては無茶な高身長と美女すぎるルックス あまりにも違和感を抱えているがゆえに多くのアイドルファンの気になる存在で居続ける熊井ちゃんですが その無自覚な自然発生的な「熊井ちゃん」というキャラと本人も自覚する強くない演技力によって独特の世界が生まれる 素直で力強い主人公の設定に一番近い本人の性格ながら ことごとく熊井ちゃんとしてのオーラがそれを破壊するのでメチャクチャ面白い
だって昭和の女じゃないもの どう考えたって今どきのドラマに出るような女だもの 男の役者の背の高い人とすらさほど変わらないデカさはほとんどの場面を歪ませましたが 桃子ご推薦の熊井ちゃんがバイクに跨るシーンは最高に美しかった
アフタートークもグダグダで真心だけが滲み出る熊井ちゃんワールド 口を波状に歪ませて目をウルウルして涙をこらえる熊井ちゃん 見た目は25歳中身は12歳の素敵な女の子です
茉麻が実は明美がやりたかったというので袖から雅が明美の羽織る衣装を投げて即興劇 やむを得ず絡んだ熊井ちゃんによって当然のようにグダグダにw
南さんの機転で宮原さんが純也の役をやってみるなどして時間を大いに押しました
17日昼公演は梨沙子主演で東京大阪全20公演の最終公演 今回映像化されるのは9月23日池袋サンシャイン劇場の夜公演 それはベリキューのみならずハロプロでも屈指の演技力を誇る梨沙子が主演を務めている公演なわけです
純也に対して激しく怒りをぶつけるシーンなど千秋楽がゆえに感情過多になりすぎて涙まじりで絶叫して言葉が不明瞭になったり 最終シーンで思い出の中の依子の幸福な邂逅さえも泣いて終わるなどしましたがささいな事です
昭和での依子の各場面 平成での依子の各場面 平成での一希 感情の変化と状況の変化、全て見事に対応して演じ分けていたのは4公演で梨沙子だけでした
声も表情も仕草も全部変えてくる すごいよ
まあ雅と同じ衣装着て登場すると腰回りが2回りほど違うので 米軍フェンスへ向かうバイクに跨った時のフトモモからケツにかけてパッツンパッツンでビジュアルが面白かったですが
最終公演ということでアフタートークはなし 代わりに梨沙子による役者紹介と一朗(宮原)と7人の依子の掛け合いで「故郷の空」合唱 健気に頑張ってきた佳林ちゃんが号泣 他の役者も涙目
再度のカーテンコールでは塩田さんとアンドリウも登壇して挨拶 アンドリウの「絶対に『出来ない』と言わないという約束を皆が守ってくれたね」という一言で佐紀ちゃんが泣き出す
舞台で使用した3億円のイミテーション(肖像画がBerryzの写真になっている)をBerryz以外の演者が客席に撒いてゆく それに群がるおっさんたちの阿鼻叫喚 これはいらない演出じゃないか?w

純也役の南さんは陰のある悪役を好演 舞台でのアコースティックな歌はちとアレでしたが非常に賢い方のようでアフタートークもそうですが舞台上でもさりげなく他の演者をサポートする気の配りよう 17日朝公演の不出来な雅を救う姿が忘れられません ファンの方が大勢駆けつけていたようで17日朝公演はおぢさんの後ろが1列ファンで埋められてました
昭和部分の一朗役、宮原さんは躁状態のキャラクターが似合うということなのかそれ以外が出来ないのか分かりませんが とにかくテンションの高い演技 不良に入れあげる若いイモな男子ですからああなんでしょう 体を海老反る勢いで純也に歓呼する姿が印象的
友一&民子を演じた中神&肥後のお二人は依子が安心するような家庭的な温かみのある空間を演出するという大事な仕事をきっちりと それが壊れていく悲しみが後半ですからね 最初から壊れてたら話にならんですから
友好を演じる並木さん ゲキハロしか見てないので他のお姿を存じ上げないのですが 題材が題材だけに放っておくと暗くなりがちな雰囲気を一言で明るく変える独特の力の持ち主です このタイプの人は使う側からすると有り難いけれど使いすぎに注意したい
利一役の斎藤さんは遊べる役を思う存分に遊んで 最後の純也との格闘では遊んで崩したことを忘れさせるぐらいの凄み ドラマがやや無茶なところに流れてしまって嘘臭くなっていたのですが そこを救うのは演者と音楽と照明の相互作用だけなので
和泉さんは佳林ちゃんと日替わり千奈美&茉麻を従えて依子の正体を暴こうとする狂言回しながら三億円事件自体の劇中での説明など真面目なシーンもあってなかなか求められる幅が汎い役どころをこなしていました 最終公演で佳林ちゃんの「抱きしめたいなら抱きしめてもいいのよ」というアドリブに「じゃあ」と抱きしめようとするも結局拒否で抱きしめられず 舞台上とはいえアドリブで小6少女を抱きしめようとした自分に恥ずかしくなったのか一瞬だけ素の表情で後悔してた33歳
平成部分の一朗役、池田座長はサンクユーでは悪役でもあったのであまり気に止めませんでしたが 今回は実質的な主役として含蓄のある表情と台詞回しを存分に 思い出の中の変わらぬままの姿の依子&純也との対話では40年の歳月を経た男の重みと依子を探し求め続けた男の切なさを毎回確実に演じきっておられて

脚本はサンクユー同様、変にキッチリまとめずに少々の破綻も気にせず感情と空気で終幕へとなだれ込む 7人の女子が出る、という絶対的な制約を考えればこれぐらいが落しどころなんだろうとも
青春時代に出会った女との鮮烈だが短い思い出に生きる男の時間が再び動き出すという アイドルファンと姿をダブらせて切なう思われてならぬ実に心憎いテーマをこっそり仕留めてるよね
一朗&依子のいくつかのシーンで毎回客席から複数の嗚咽が漏れるのを聴きながら ええ歳こいたおっさんが泣いてる場合かwと内心イライラしたおぢさんでした
是非来年も大阪で 出来れば小屋はもう少し小さいほうが

なにはともあれ おぢさんと佳林ちゃんとの鮮烈で長い思い出はこれから始まる ああ始まるね間違いなく
あと来週の京都の桃子握手会 俄然行く気が湧いた

大阪公演における佐紀ちゃんの扱いはこれでええのかええのんか せめてもう一役観たかった

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