余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

京都市交響楽団 第538回定期演奏会

2010年08月06日 | 京都市交響楽団
10.8.6(金)19:00 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第538回定期演奏会
指揮/ファンホ・メナ
ヴァイオリン/エリック・シューマン
コンマス/泉原隆志(京都市交響楽団コンサートマスター)
曲目:
ファリャ/歌劇「はかない人生」から "間奏曲とスペイン舞曲"
ラロ/スペイン交響曲ニ短調op.21
クライスラー/レチタティーヴォとスケルツォ・カプリスOp.6(アンコール)
ドビュッシー/管弦楽のための「映像」から "イベリア"
グラナドス/歌劇「ゴイェスカス」から "間奏曲"
ヒメネス/サルスエラ「ルイス・アロンソの結婚式」から "間奏曲"

この糞暑い京都の夏にもかかわらず8割以上のお客様で埋まっていることに感激するね。
夏にスペイン音楽ってベタやけど素敵やん。
プレトークは音楽主幹の通訳で。というか主幹が事前にメナに取材したことを主幹が読み上げてくスタイル。舞台に呼ばれてるメナが手持ち無沙汰そう。ごめんね。数をこなすうちに良くなるはずなんでもう少し待っててね。
メナはスペイン出身で、スペインのオケのポストなどで実績をあげている中堅。近年は来日公演でも成功を収めて、来年には藤岡幸夫が副指揮者をしていたBBCフィルハーモニックの首席指揮者になるそうな。
8月定期ですので客演奏者が花盛り、2ndVnはシンフォニカーのアシコン里屋さん、Vaに百武さん、Cbに都響の佐野さん、FgとHrnにはシンフォニカーから藤崎と細田の両首席、Timpは都響の首席・安藤さんです。

ファリャ。
オペラ自体は余り演奏されないけど、この曲は様々に編曲されて演奏されるスペイン情緒満点の名作。お国ものだし場数も踏んでいるのでしょう、旋律の歌わせ方、リズムの取り方と堂に入ったもので結構なものでした。

ラロ。
父がドイツ人、母が日本人のエリック。なんやアリスと同じやないかと。
非常に真摯な弾きぶり、真面目すぎてスペインらしさが足りないのはいつぞやの大フィル定期の長原くんと同じ。こちらのほうが技巧が上でしたが。伴奏がいい。国内オケでどれだけ聴いても何がスペインなのか掴みようのない演奏ばかりでしょんぼりしていたが人を得ればやれることがあるのだと感じ入りました。
日本語でアンコールを紹介。客を掴んだね。また来て下さい。

休憩挟んでドビュッシー。
名曲なのでドビュッシー作品集などではよく収録されてるけど冒頭部分ぐらいしか記憶に留めてなかった。打楽器がバンバン鳴る両端曲よりも第2曲の夜の薫りこそが一番スペインっぽいのかも知れん。トランペットが良かった。

グラナドス。
どんな曲だったか忘れていたが泣ける曲だった。客席の反応が良いものを聴いた時のなんとも言えぬ温かい感じ。

ヒメネス。
サルスエラはスペイン独特の歌芝居。ドミンゴの両親はサルスエラ歌手だったのではなかったか。このジャンルから結構良い作曲家が輩出されていて、ヒメネスやチャピ、チュエカあたりのサルスエラからのアリアやら管弦楽曲は時折演奏される。おぢさんも好きな方なのでサルスエラからの序曲・間奏曲集など見つけては集めてたり。
底抜けの賑わいで燦然と生きるヨロコビを歌う楽しい音楽。

楽しかった。客がみんな笑顔で帰る。プログラムの勝利だ。


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