ドライブに欠かせないカーナビ。
海上でこれに匹敵するのがGPSおよび海図です。
海の上など縦横無尽、道無きに等しいと思いがちですが、浮遊物、生簀に海苔網、水面下には難儀な岩礁と、
海底に向かって2㍍近いバラストキール(錘)を抱えたヨットにとっては避けるべきものがたくさん。
まして霧・雨・夜間航行時など視野の効かない海では、唯一頼れる三種の神器の一つです。
GPSはカーナビ同様、現在地や目的地を示しつつ水深、危険箇所、ポイントまでの距離と軌跡、
はたまた方角、スピードまでも教えてくれる優れものです。
ティラー(舵)を握りつつ、スピードメーターに一喜一憂し、ズームイン・アウトをしながら目的地までの最短進路も探ります。
今夏の一大クルージング“答志島行き”を控え、予行演習で西浦半島の日産マリーナに挑戦。
ここは、初めてヨットを陸路見学に来た想い出深いマリーナです。
南国風のショップやレストランからは、梶島や大小の島々が見えラグーナとは違った趣。
マリーナ後方の丘には『愛知こどもの国』のSL機関車が山頂へと未だ走っているのが見えました。
むか~し子ども達を連れて日長一日遊びまくったお気に入りの遊園地、
芝の上を転げまわったりうさぎを抱いて戸惑う顔が走馬灯のようによみがえります。
日焼け止めでしっかりブロックしたはずの顔や手足が、
汗にすっかり流されてヒリヒリ熱く火照ります。
タオルなど手近にあるものを身にまとい、炎天下の蒸し風呂を味わいながらも7ノットのスピードに気をよくし、
ポンツーンに戻ってからは答志島行き準備に勤しみました。
もちろん念には念を入れ、答志島近辺の紙面“海図”も手に入れます。(R)