仕事が終わった昨日の夜、友人と名古屋駅に行きました。
来月で廃止される寝台特急「はやぶさ・富士」の写真を撮りに行く為でした。
名古屋駅までは友人のクルマで行き、入場券を買ってホームに入ると、廃止を惜しんでか、多くのマニアな方々がベストポジション(この列車は到着する隣のホーム)を陣取っていました。
時間がなかったので、僕たちはこの列車の到着ホームへ…
このホームも多くのカメラマンがいらっしゃいました。
22:45、「はやぶさ・富士」が入線して来ました。
去りゆく寝台特急「はやぶさ・富士」
名古屋駅にて
いつかは乗ってみたいという思いはあったのですが、もう叶う事はありません。
最終日のチケットも今月の13日、10分で完売との事。
昨年「日本海」にも乗りましたし、ヨーロッパでも、プラハに行くのにCNLに乗ったのですから、良しとしましょう!
あれは忘れもしない夏の日、僕は買ったばかりのバイクで高速道路を走り関門大橋を渡って、この列車の行き先である九州へ行きました。800㎞を超える行程で大変でしたけど、初めて走った阿蘇の「やまなみハイウェイ」はとても気持ち良かったな~っ!
もし、叶うならば、この列車で熊本まで行って、熊本駅でJRのレンタカーを借りて、もう一度、「やまなみハイウェイ」を走って大観峰に行ってみたいものです。
そんな、旅情あふれる名列車が、もうすぐ姿を消します…
さて、そんな列車旅の醍醐味を最初に教えてくれたヨーロッパに戻りましょう。引き続き、プラハの話題です。
さて、プラハの模様もいよいよ旧市街です。
そこで、今回は撮影に使ったカメラの話題を通して、皆さんに一眼レフカメラの魅力やフィルムカメラとデジタルカメラの違いについて、旧市街の写真と共にお話しをさせて頂きたいと思います。
断っておきますが、僕はしがないサラリーマンであって、プロのカメラマンでもありません。お話しできる事はあくまで、「デジタル一眼レフってどんなカメラなの?」とか、「これからデジタル一眼レフを始めてみたい」という方や、「フィルムカメラはどんな良い所があるの?」といった初心者もしくは、これから写真を始めてみたいといった方向けのもので、ある程度デジタル一眼レフカメラを使ってみえる方やセミプロの方には物足りないかも知れませんが、最後までお付き合い下されば幸いに思います。
プラハ、旧市街にて、市民会館に向かう途中で撮りました。
カメラはNikon D200で、レンズはTokina AT-X124 PRO DXを使いました。
プラハは建物と空のコントラストの美しい街だと思います。
機材は重かったけど、一眼レフでないと表現できない場面も沢山ありました。
この写真もその一枚です。
今回プラハに持って行ったカメラとレンズは以下の通りです。
カメラ
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Nikon F3(フィルムカメラ)
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Nikon D200(デジタル一眼レフカメラ。画素数は1020万画素)
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COOLPIX P5100※(コンパクトデジタルカメラ。画素数は1210万画素)
1.フィルムは富士フイルムさんのVelvia50(ISO50)とVelvia100F(ISO100)を使用しました。元々彩度(色の鮮やかさ)が高いフィルムですので、プラハの撮影に迷うことなくチョイス。
2.今回は、プラハで沢山撮るだろうという事で、新たにCFカード(画像を保存するメモリーカードで、CFとはCompact Flash Cardの意味です。クレジットカードではありません 笑)を追加しました。容量は4GBです。
彩度も強めにして、コントラストも強めに設定しました。ISO感度は100か800で撮りました。
3.このブログでも一番使ったカメラではないかと思います。動画も撮れるので、このブログの動画は全てこのカメラで撮ったものです。
コンパクトデジカメとはいえ、外付けの大光量スピードライト(ストロボ。Nikonではストロボのことをスピードライトと呼んでいる)が使えたり、マニュアル露出(絞りとシャッタースピードを自分で設定する)が出来る本格派です。
レンズ
- Ai Nikkor 24mm F2S(広角レンズ)
- Ai Nikkor 35mm F2S(準広角レンズ)
- Ai Nikkor 50mm F1.4(標準レンズ)
- Ai Nikkor ED 180mm F2.8S(望遠レンズ)
- Tokina AT-X124 PRO DX(12㎜~24㎜の超広角ズームレンズで、35㎜換算では18㎜~36㎜となります)
※COOLPIX P5100に着いているレンズは、Nikkor7.5㎜~26.3㎜ F2.7~5.3(35㎜換算では35㎜~126㎜となります)
1~3はプラハではよく使いましたね。昨年行った白川郷でも使う事が多い事から「世界遺産撮影隊」と勝手に命名しております(笑)
特に3は、今から30年以上も前の1977年に製造されたレンズです。僕が写真を始めた時からのお付き合いで、海外旅行デビューを果たしたヨーロッパ諸国は勿論、韓国やニューヨークなど、いろんな所へ連れて行ったレンズで、今回のプラハでも大活躍です。逆に4は結局使いませんでしたが、人物撮影ではよく使いますので、ポートレート撮影の機会がある時は必要ですね。
5.は、D200に常時付けた状態でした。
プラハ新市街、ヴァーツラフ広場を後にする時
Nikon F3とAi Nikkor 24mm F2Sで撮りましたが、見事にゴーストが発生!
これも古いレンズの味という事で、ご勘弁を…
絞りをF8まで絞り込んで、ブレるかブレないかギリギリのシャッタースピードで撮りました。
広角らしさが出ていますね。
某テレビ番組ではありませんが、ここでQuestion!
僕の持って行った3台のカメラ、フィルムカメラとデジタル一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラの違いがありますが、あるものの大きさが異なります。そのあるものとは何でしょうか?
答えは次回、旧市街広場で発表しま~す。
Tea For Three…
「How are you!」
新市街の時計台で出会った、イギリス人ギャル2人組に再会。
「どれだけ写真を撮ったの?」
「400枚位かな?」
「わー、凄い!あなた、一体どういった仕事をしているの?」
仕方がないな~という事で、僕の職業を話してしまいました。
彼女たちが驚いた事は言うまでもありません。だって、写真とは全く関係のない職業なのですから…
「日本の写真も持ってきたけど、見るみるかい?」
「見たい見た~い!そしたら、カフェに行きましょうよ」
という事で、旧市街にあるカフェに3人で行く事に(断っておきますが、決して彼女たちをナンパした訳ではありませんので…)
カフェのウェイトレスに方に案内されて、引いてくれた椅子の彼女たちを座らせて、僕は向かいに座って、
「エスプレッソでいいかい?」
「そうね」
僕は、ウェイトレスの方にエスプレッソを3つ注文しました。
カフェにて撮影。写真はヴァーツラフ広場のカフェです。
カメラはCOOLPIX P5100で、ホワイトバランスも晴天に設定しました。
焦点距離は7.5㎜(35㎜換算では35㎜)です。
案の定、彼女たちは日本の事についていろいろ聞いて来ました。
「あなたは1人で日本から来られているけど、日本の方で1人で来られるなんて珍しいわね」
「何で?」
「だって、日本の方って、いつも集団で来られる方が多いですし、私たちが写真をお願いすると逃げてしまう方もいらっしゃるの。そう、挨拶もしない方も多いし…」
彼女たちのうち一人の方が、地元ロンドンで家族で市内のレストランでディナーへ行った時、日本人団体旅行客の方に遭遇したそうで、その事についていろいろ話してくれましたが、あまり評判の良いものではありませんでした。実は、その事で気分を害する出来事があったそうです。
プラハ旧市街のカフェの前にて、
プラハでは、良くカフェに行ったな~!
このカフェの精算も僕がしました。
だって、ここはプラハですから…
「彼らがドンチャン騒ぎになって、ご気分を害された事については、同胞として悪い事をしましたね。ごめんなさい」
「あなたが悪い訳じゃないのよ。でも、ああゆう事をする人たちがいる国がどうして経済大国になったのかしら?」
僕は、日本の写真を彼女たちに見せながら、日本社会の特徴といわれる「村社会(village custom)」について説明しました。
見せた写真は、白川郷の写真。あの合掌造りの茅葺屋根の葺き換え作業の事(典型的な村社会)を教え、
「日本の企業だって村社会の集合体、みんなで力を合わせて企業を大きくしていって、おかげで日本も経済成長を遂げる事が出来たんだよ。」
また、日本には「以心伝心(telepathy)」の文化がある事も付け加えておきました。
あの人達だって、ロンドンに来て気分か高揚していたのでしょう。村社会故、みんなで盛り上がってしまった。日本である程度のステータスのある人だっている訳だし、まっとうにやっていると僕は思います。でも、村社会が当たり前な彼らには、以下の事が欠けていたんじゃないかな。
「郷に入っては郷に従え」
海外旅行の醍醐味は、「郷に入る…」を楽しむ事でもあると僕は思います。特に今回のように、一人で海外へ行く場合は否が応でもこの原則に従わざるを得ないのです。写真を撮るという行為するのならば、尚更です。
彼女たちと別れて、僕は共和国広場に向かいました。
昼下がりがというのに、日は西に傾いております。
日照時間が短い11月のプラハです。
僕と出会った事によって、彼女たちの日本に対するイメージ、変ったのだろうか?
変ってくれると、嬉しいんだけどな…
そう思っていた矢先、イタリアはローマにてG7という世界の重鎮が集まる会議の席上で、我が国の財務大臣が醜態をさらけ出し、更にバチカン市国で上記の事を破るといった失態をやるなどのニュースがありましたね。
このニュースは当然、世界中に報道されました。
あの彼女たち、このニュースを見てどう思ったのだろうか?
プラハの観光名所、「火薬塔」です。
24㎜の広角レンズで撮ったのか、デフォルメされた火薬塔になってしまいました(笑)
そして、火薬塔の隣には…
プラハ市民の社交場、市民会館です。
実はこの日の夜、ここにコンサートに行く事にしました。
この市民会館の中には、あの「スメタナ・ホール」もあり、音楽好きには外せないスポットです。
この建物も、空とのコントラストが好きです。
アールヌーヴォーの豪華な装飾に圧倒されますね。
レンズをAi Nikkor 50mm F1.4に交換、記念すべきショットはこのレンズの出番です。
夜のコンサートが楽しみですね。
火薬塔から旧市街広場に向かいます。
中世の面影の残る、プラハらしい通りです。
ヨーロッパのエッセンスを感じます。
旧市街の旅はまだ続きます。