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プラハの秋(旧市街編その1)

2009年02月21日 | 海外旅行

仕事が終わった昨日の夜、友人と名古屋駅に行きました。

来月で廃止される寝台特急「はやぶさ・富士」の写真を撮りに行く為でした。

名古屋駅までは友人のクルマで行き、入場券を買ってホームに入ると、廃止を惜しんでか、多くのマニアな方々がベストポジション(この列車は到着する隣のホーム)を陣取っていました。

時間がなかったので、僕たちはこの列車の到着ホームへ…

このホームも多くのカメラマンがいらっしゃいました。

22:45、「はやぶさ・富士」が入線して来ました。


去りゆく寝台特急「はやぶさ・富士」
名古屋駅にて
いつかは乗ってみたいという思いはあったのですが、もう叶う事はありません。
最終日のチケットも今月の13日、10分で完売との事。

昨年「日本海」にも乗りましたし、ヨーロッパでも、プラハに行くのにCNLに乗ったのですから、良しとしましょう!

あれは忘れもしない夏の日、僕は買ったばかりのバイクで高速道路を走り関門大橋を渡って、この列車の行き先である九州へ行きました。800㎞を超える行程で大変でしたけど、初めて走った阿蘇の「やまなみハイウェイ」はとても気持ち良かったな~っ!

もし、叶うならば、この列車で熊本まで行って、熊本駅でJRのレンタカーを借りて、もう一度、「やまなみハイウェイ」を走って大観峰に行ってみたいものです。

そんな、旅情あふれる名列車が、もうすぐ姿を消します…

さて、そんな列車旅の醍醐味を最初に教えてくれたヨーロッパに戻りましょう。引き続き、プラハの話題です。


3つの視点で…

さて、プラハの模様もいよいよ旧市街です。
そこで、今回は撮影に使ったカメラの話題を通して、皆さんに一眼レフカメラの魅力やフィルムカメラとデジタルカメラの違いについて、旧市街の写真と共にお話しをさせて頂きたいと思います。

断っておきますが、僕はしがないサラリーマンであって、プロのカメラマンでもありません。お話しできる事はあくまで、「デジタル一眼レフってどんなカメラなの?」とか、「これからデジタル一眼レフを始めてみたい」という方や、「フィルムカメラはどんな良い所があるの?」といった初心者もしくは、これから写真を始めてみたいといった方向けのもので、ある程度デジタル一眼レフカメラを使ってみえる方やセミプロの方には物足りないかも知れませんが、最後までお付き合い下されば幸いに思います。


プラハ、旧市街にて、市民会館に向かう途中で撮りました。
カメラはNikon D200で、レンズはTokina AT-X124 PRO DXを使いました。
プラハは建物と空のコントラストの美しい街だと思います。
機材は重かったけど、一眼レフでないと表現できない場面も沢山ありました。
この写真もその一枚です。

今回プラハに持って行ったカメラとレンズは以下の通りです。

カメラ

  1. Nikon F3(フィルムカメラ)
  2. Nikon D200(デジタル一眼レフカメラ。画素数は1020万画素)
  3. COOLPIX P5100※(コンパクトデジタルカメラ。画素数は1210万画素)

1.フィルムは富士フイルムさんのVelvia50(ISO50)とVelvia100F(ISO100)を使用しました。元々彩度(色の鮮やかさ)が高いフィルムですので、プラハの撮影に迷うことなくチョイス。

2.今回は、プラハで沢山撮るだろうという事で、新たにCFカード(画像を保存するメモリーカードで、CFとはCompact Flash Cardの意味です。クレジットカードではありません 笑)を追加しました。容量は4GBです。
彩度も強めにして、コントラストも強めに設定しました。ISO感度は100か800で撮りました。

3.このブログでも一番使ったカメラではないかと思います。動画も撮れるので、このブログの動画は全てこのカメラで撮ったものです。
コンパクトデジカメとはいえ、外付けの大光量スピードライト(ストロボ。Nikonではストロボのことをスピードライトと呼んでいる)が使えたり、マニュアル露出(絞りとシャッタースピードを自分で設定する)が出来る本格派です。

レンズ

  1. Ai Nikkor 24mm F2S(広角レンズ)
  2. Ai Nikkor 35mm F2S(準広角レンズ)
  3. Ai Nikkor 50mm F1.4(標準レンズ)
  4. Ai Nikkor ED 180mm F2.8S(望遠レンズ)
  5. Tokina AT-X124 PRO DX(12㎜~24㎜の超広角ズームレンズで、35㎜換算では18㎜~36㎜となります)
    ※COOLPIX P5100に着いているレンズは、Nikkor7.5㎜~26.3㎜ F2.7~5.3(35㎜換算では35㎜~126㎜となります)

1~3はプラハではよく使いましたね。昨年行った白川郷でも使う事が多い事から「世界遺産撮影隊」と勝手に命名しております(笑)
特に3は、今から30年以上も前の1977年に製造されたレンズです。僕が写真を始めた時からのお付き合いで、海外旅行デビューを果たしたヨーロッパ諸国は勿論、韓国やニューヨークなど、いろんな所へ連れて行ったレンズで、今回のプラハでも大活躍です。逆に4は結局使いませんでしたが、人物撮影ではよく使いますので、ポートレート撮影の機会がある時は必要ですね。
5.は、D200に常時付けた状態でした。


プラハ新市街、
ヴァーツラフ広場を後にする時
Nikon F3とAi Nikkor 24mm F2Sで撮りましたが、見事にゴーストが発生!
これも古いレンズの味という事で、ご勘弁を…
絞りをF8まで絞り込んで、ブレるかブレないかギリギリのシャッタースピードで撮りました。
広角らしさが出ていますね。

某テレビ番組ではありませんが、ここでQuestion!

僕の持って行った3台のカメラ、フィルムカメラとデジタル一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラの違いがありますが、あるものの大きさが異なります。そのあるものとは何でしょうか?

答えは次回、旧市街広場で発表しま~す。


Tea For Three…

「How are you!」
新市街の時計台で出会った、イギリス人ギャル2人組に再会。
「どれだけ写真を撮ったの?」
「400枚位かな?」
「わー、凄い!あなた、一体どういった仕事をしているの?」
仕方がないな~という事で、僕の職業を話してしまいました。
彼女たちが驚いた事は言うまでもありません。だって、写真とは全く関係のない職業なのですから…
「日本の写真も持ってきたけど、見るみるかい?」
「見たい見た~い!そしたら、カフェに行きましょうよ」
という事で、旧市街にあるカフェに3人で行く事に(断っておきますが、決して彼女たちをナンパした訳ではありませんので…)

カフェのウェイトレスに方に案内されて、引いてくれた椅子の彼女たちを座らせて、僕は向かいに座って、

「エスプレッソでいいかい?」

「そうね

僕は、ウェイトレスの方にエスプレッソを3つ注文しました。


カフェにて撮影。写真はヴァーツラフ広場のカフェです。
カメラはCOOLPIX P5100で、ホワイトバランスも晴天に設定しました。
焦点距離は7.5㎜(35㎜換算では35㎜)です。

案の定、彼女たちは日本の事についていろいろ聞いて来ました。

「あなたは1人で日本から来られているけど、日本の方で1人で来られるなんて珍しいわね」

「何で?」

「だって、日本の方って、いつも集団で来られる方が多いですし、私たちが写真をお願いすると逃げてしまう方もいらっしゃるの。そう、挨拶もしない方も多いし…」

彼女たちのうち一人の方が、地元ロンドンで家族で市内のレストランでディナーへ行った時、日本人団体旅行客の方に遭遇したそうで、その事についていろいろ話してくれましたが、あまり評判の良いものではありませんでした。実は、その事で気分を害する出来事があったそうです。


プラハ旧市街のカフェの前にて、
プラハでは、良くカフェに行ったな~!
このカフェの精算も僕がしました。
だって、ここはプラハですから…

「彼らがドンチャン騒ぎになって、ご気分を害された事については、同胞として悪い事をしましたね。ごめんなさい」

「あなたが悪い訳じゃないのよ。でも、ああゆう事をする人たちがいる国がどうして経済大国になったのかしら?」

僕は、日本の写真を彼女たちに見せながら、日本社会の特徴といわれる「村社会(village custom)」について説明しました。
見せた写真は、白川郷の写真。あの合掌造りの茅葺屋根の葺き換え作業の事(典型的な村社会)を教え、
「日本の企業だって村社会の集合体、みんなで力を合わせて企業を大きくしていって、おかげで日本も経済成長を遂げる事が出来たんだよ。」
また、日本には「以心伝心(telepathy)」の文化がある事も付け加えておきました。
あの人達だって、ロンドンに来て気分か高揚していたのでしょう。村社会故、みんなで盛り上がってしまった。日本である程度のステータスのある人だっている訳だし、まっとうにやっていると僕は思います。でも、村社会が当たり前な彼らには、以下の事が欠けていたんじゃないかな。

「郷に入っては郷に従え」

海外旅行の醍醐味は、「郷に入る…」を楽しむ事でもあると僕は思います。特に今回のように、一人で海外へ行く場合は否が応でもこの原則に従わざるを得ないのです。写真を撮るという行為するのならば、尚更です。


彼女たちと別れて、僕は共和国広場に向かいました。
昼下がりがというのに、日は西に傾いております。
日照時間が短い11月のプラハです。

僕と出会った事によって、彼女たちの日本に対するイメージ、変ったのだろうか?
変ってくれると、嬉しいんだけどな…

そう思っていた矢先、イタリアはローマにてG7という世界の重鎮が集まる会議の席上で、我が国の財務大臣が醜態をさらけ出し、更にバチカン市国で上記の事を破るといった失態をやるなどのニュースがありましたね。

このニュースは当然、世界中に報道されました。

あの彼女たち、このニュースを見てどう思ったのだろうか?


プラハの観光名所、「火薬塔」です。
24㎜の広角レンズで撮ったのか、デフォルメされた火薬塔になってしまいました(笑)

そして、火薬塔の隣には…


プラハ市民の社交場、市民会館です。
実はこの日の夜、ここにコンサートに行く事にしました。
この市民会館の中には、あの「スメタナ・ホール」もあり、音楽好きには外せないスポットです。
この建物も、空とのコントラストが好きです。



アールヌーヴォーの豪華な装飾に圧倒されますね。
レンズをAi Nikkor 50mm F1.4に交換、記念すべきショットはこのレンズの出番です。
夜のコンサートが楽しみですね。


火薬塔から旧市街広場に向かいます。
中世の面影の残る、プラハらしい通りです。
ヨーロッパのエッセンスを感じます。

旧市街の旅はまだ続きます。


プラハの秋(ヴァーツラフ広場編)

2009年02月15日 | 海外旅行

3月から、家に近所にあるスポーツジムに通う事になりました。

会社の健康診断にもメタボになった訳ではありませんが、ここに来て、体重が少々増加傾向でダイエットと姿勢矯正、ストレスに負けない体づくりというのが通うきっかけでした。
今日、どんなスポーツメニューが良いのか、体の測定(身長・体重・体脂肪率・姿勢etc)に行って参りました。
3月になったら、そのジムの用意したメニューをこなして、身体を改造していこうと思っています。

そして、もう1つのダイエットメニューも…
春先になったら、自転車通勤を企んでいます。
以前、この日記にも書きましたが、会社の健保より折りたたみ式自転車を貰い、週末に近所を走り回っていますが、長距離には向いておりませんので、車輪経の大きなクロスバイクを買おうかな~っと思っています。
現在、通勤はバスと地下鉄を利用しておりますが、地下鉄工事(2年後家の近くまで地下鉄が伸びる)の関係で、家から地下鉄の駅(N駅)まで(5㎞)行くのに30分以上かかっています。
途中、長い上り坂(信号も何箇所かある)があるものの、自転車を使えばバスより早くN駅に着く事が出来ますし、毎日有酸素運動が出来ますのでココロやカラダにもいいですしね。

さて、その通勤に乗る自転車選びで悩んでいる今日この頃ですが、自転車のメーカーって内外含めると沢山ありますよね。
その中で候補に挙がっているのが、

ルイガノ(LOUIS GARNEAU カナダ)
スペシャライズド(SPECIALIZED アメリカ)
ビアンキ(Bianchi イタリア)
ジャイアント(GIANT 台湾)
BSアンカー(BRIDGESTONE ANCHOR 日本)

値段、重量、乗りやすさ等々、悩みは尽きません。
また、上記のメーカーの自転車で、N駅に行く事が出来れば、勤務先(会社で内緒で行く)だって都心へ行く事だって夢ではなくなります。さらに、新幹線や飛行機に自転車を積んでいけば、世界中のどの街だって自分の自転車で走れるのですから。

話は変りますが、今日、病院に皮膚の診察に行った所、炎症もほぼ治っているので、お酒も刺激物も摂取しても問題ないと先生に言われました。
さあ~!これからワインでも飲もうかな^^

さて、本題に戻ります。

本日のレートは?
ヴァーツラフ広場に着いて、最初に向かったのは銀行でした。
KB(コメルチュニー・バンカ Komerční Banka)というチェコでは最大手の銀行がありましたので、手持の現地通貨(Kč)へ両替に行きました。
両替は、100ユーロのT/Cと10,000円(現金)で行いました。通貨による手数料の違いはありましたが、計算書を見て、この日のユーロのレートをKčから逆算すると、1ユーロ≠121円で、1Kč=4円70銭でした。やはり円高ですね。Kčもユーロにリンクするかのように日々変動しています。両替の際、日本でも(外貨から日本円に両替する場合)そうですが、パスポートの提示を求められます。


ヴァーツラフ広場、両替したKB銀行の前にて。
広場でもトラム?と思いきや、
古いトラムを改造したカフェでした^^
奥の建物は国立博物館(Muzeum)です。

プラハには至る所に両替商がありますが、両替はKB銀行かチェドックの利用をお勧めします。良く「Exchange No Commission!」などという私営の両替商は、利用しない方が良いです。No Commissionとは手数料なしという意味ですが、レートは銀行より高くつくケースが多く、詐欺まがい事をやるお店も中にはあるそうですので、信用してはいけません。
プラハでの両替の手順ですが、まずは空港もしくは駅で、少額の両替をして市内へ行き、KB銀行もしくはチェドックでまとまった両替をするという方法がベストといえるでしょう。でも、いずれはチェコも経済発展を遂げた暁にはユーロが導入されるでしょう。隣国であり、以前は同じ国であったスロヴァキア共和国でもユーロが導入されたのですから…


プラハのアクション映画?
ジャッキー・チェン主演の香港映画「香港国際警察」のチェコ版といった所でしょうか?

チェコの行くのが目的であるのならば、日本でユーロに両替する事を考えると、日本円を直接Kčに両替するのが賢明です。日本の銀行でもユーロの両替手数料は3円~4円取られますからね(取引先の銀行の方が教えてくれた)

ランチは庶民感覚で…
ニューヨーク、それもマンハッタンには至る所にホットドックを売る屋台を見かけます。僕がニューヨークに行った時、屋台でホットドックを買って、近くの公園で頬張るという地元と同じスタイルでランチを楽しんだ?事があります。
この日のランチタイムも、あの時のニューヨークと同様、簡単に済ませました。近くにサンドウィッチを売っているスタンドがあったので、サンドウィッチ(ホットドックを大きくしたもの。日本のモスバーガーで売っているホットドックの2倍の大きさがある)とミネラルウォーターを買って、広場のベンチで食べました。これだけの量でもお腹が一杯になりました。ちなみにサンドウィッチとミネラルウォーターで100Kčもかからなかったと思います。
安上がりなランチでした(エンゲル係数の低い旅ともいう 笑)


ヴァーツラフ広場には高級ホテルやカジノが多いです。
広場というより、ヴァーツラフ大通りといった方が良いのかも知れませんね。
Na příkopĕ通りと並んで、プラハのメインストリート?でもあります。
丁度、名古屋の「久屋大通」に近いイメージがありますね。
この写真はフィルムカメラ(Nikon F3)で撮ったもので、レンズはAi Nikkor 35mm F2Sです。
使ったフィルムは、Fuji Velvia100F。
グランド・ホテル・ヨーロッパの黄色い建物と青い空のコントラストが好きです。
プラハは建築博物館の街といわれ、空とのコントラストが素晴らしい建物も沢山あります。

ランチの後はコーヒータイムです。


カフェより広場を望む。
お洒落なカフェだなという事でなにげに入ったカフェ
エスプレッソを飲みながら、Nikon F3とAi Nikkor 24mm F2Sで撮ってみました。
この日は寒い1日だったので、写真の屋根の下のオープンカフェはやっておりませんでした(泣)

歴史の舞台に立つ
ヴァーツラフ広場は、チェコの歴史を語る上で重要な場所でもあるのです。

1968年、当時チェコスロヴァキアの首都であったプラハ、共産主義への批判が表面化し、民主化を求める気運が高まり、チェコスロヴァキアは民主化に向かって動き出した。
しかし、ワルシャワ条約機構諸国はこの改革を阻止すべく、軍事介入を決行。旧ソ連軍の戦車がこのヴァーツラフ広場に乗り入れ、広場を占拠。この時、一人の学生、ヤン・パラスがこの軍事介入に対して自らの命を犠牲にしてまで抗議した。結局、チェコスロヴァキアの改革は実ることはなかった。

これは「プラハの春」といわれる、チェコスロヴァキアの自由への革命についてですが、ご存知の方、もしくは聞かれた方もいらっしゃるかも知れませんね。


「プラハの春」で命を犠牲にした学生に対して、今でも花が手向けられている。
「プラハの春」が礎となって今の共和国が誕生した。この事は後生語り継がれていく事でしょう。 

1989年11月、長い共産主義政権の続いたチェコスロヴァキアは、民主化を求める学生のデモが発端となり、100万人のプラハ市民がこの広場に集結、同国の共産党政権が崩壊、誰も血を流すことなく革命は成功し、この国は自由を手にした。
ビロード革命」といわれるこの革命、他の東欧諸国に影響を及ぼしたのは言うまでもありませんね。丁度同じ年、ドイツでもベルリンの壁が崩壊した時期でもあり、東欧諸国はこぞって自由を手に入れたのでした。


この日は丁度、「ビロード革命」の記念日でした。
革命で活躍した方々でしょうか、
その方々についての写真や記述(全てチェコ語なのでわからなかった)が広場にありました。

金融危機の震源地、アメリカでは、オバマ大統領が就任演説の冒頭で、

「我々の試練は新しいのかもしれない。それに立ち向かうための道具も、新しいかもしれない。我々が成功するかどうかは、労働と誠実さ、勇気、フェアプレー、忍耐、好奇心、忠誠心や愛国心にかかっている。~我々米国人一人ひとりが、自分自身や国家や世界に義務を負っていることを認識し、こうした義務を嫌々ではなく、喜んで受け入れることだ…」
「我々が誰なのか、我々がどれほど遠くまで旅してきたか。今日という日を、それを記憶に刻む日にしよう」(以上、毎日新聞さんのサイトから抜粋)
民主主義の先進国でも、大統領主導による改革が起きようとしています。

「郵政民営化に賛成した覚えはない」とか「2011年には消費税を上げる」などと考えの定まらない事を宣って支持率を下げている首相がいる一方で、やれ「衆議院解散総選挙」だとか「政権交代」などと、自分たちの政党の保身に走っている我が国では、果たしてこの不況から脱する事の出来る改革が出来るのだろうか?
「ビロード革命」のように、多くの国民が霞ヶ関に集結して、国民による改革を訴える事態になり、首相はベルリンの壁崩壊で辞任を余儀なくされたホーネッカー書記長と同じ運命とたどるかも知れない、そんな状況だと思うのですが…


広場を見守る、聖ヴァーツラフの騎馬像。
「プラハの春」では、この像の前で勇気のある学生が焼身自殺をはかった。
ここでも花が手向けられていました。


国立博物館にも行きました。
博物館の中も写真を撮りたかったのですが、
シャッター音やフラッシュでひんしゅくを買うのが嫌だったので、撮りませんでした。
後でご案内します市民会館でも同様です。


カメラを通して…


聖ヴァーツラフ騎馬像から望む、広場全景
広角レンズ(Ai Nikkor 24mm F2S)で偏光(PL)フィルタをかけてみました。

この時、同じニコンのデジタル一眼レフを持っている旅行者(カップル)の方に、
「ヴァーツラフ騎馬像と一緒の僕の写真を撮って下さいませんか?」
とお願いした所、快く引き受けてくれました。

レンズを広角レンズから標準レンズ(Ai Nikkor 50mm F1.4)に交換して、Nikon F3を渡した所、
「F3ですか。良いカメラですね。実は僕もこれが欲しかったんだけど、彼女がOKしてくれなくて…」
どこの国でも、財務大臣は変りませんね…
「ポートレートでいいかい?」
「OK!」
彼は、レンズの絞りを開放にして撮ってくれました。
背景が見事にボケてくれた、綺麗な写真となりました。

彼らは、イギリスから来たとの事。デジタル一眼レフ(D100)は彼女のもので、彼は同じニコンのFM2を持っていて、レンズも僕と同様、古いマニュアルフォーカスのレンズを使っているそうです。
「このカメラも、古いニッコールが使えるよ」
と、鞄からNikon D200を出すと、
「D200ね、これもいいなーっと思ったけど、彼女が…」
「でも、いつかはD700が欲しいね」
「財務大臣の認可が下りるといいね」

などとカメラの話で盛り上がっていると、パッケージツアーとおぼしき日本人旅行者の方々が声をかけて来ました。
「あのー、日本の方ですか?」
「そうですけど」
「写真をお願いして良いかしら?」
かなりの人数がいらっしゃいましたので、僕とイギリス人の彼は、即席カメラマンとなってしまいました。二人で手分けして、皆さんの持っているデジカメで騎馬像の前での記念撮影をして差し上げました。
同じ日本人であるのに、プラハに一人で来た事を話すと、たいそう驚かれておりました。
「Have a nice trip!」
イギリス人の彼と固い握手を交わして、僕はヴァーツラフ広場を後にしました。


旧市街へ向かう途中です。
観光客で賑わっているプラハですが、こうしたひっそりとした場所もいいですね。

次回は旧市街編です。 


プラハの秋(プラハ新市街編)

2009年02月11日 | 海外旅行

この間の土曜日、栄(名古屋の都心)で用事があったので、栄に出没?しました。
用事が済んだのは夕方、帰りに三越に寄りました。

三越に寄ったのは、催事場で絵画展をやっており、その絵画展を見たかったからなのです(絵を見るのが結構好です)

笹倉鉄平さんをご存知でしょうか?

ヨーロッパ(フランスやイタリアが中心)で活動している画家の方で、今回三越でヨーロッパと京都の絵が展示されていました。

いつも写真を撮る僕ですが、絵もなかなか良いなと思いました。

JR東海さんのCMではないけれど、

「そうだ京都、行こう。」

「そうだパリ、行こう。」

という衝動にかられる位、素晴らしい絵でしたよ。

パリはいつ行けるかわかりませんが、京都は今年中に行ってみたくなりました。

京都は、パリもそうですが、今回の旅日記の舞台であるプラハとも姉妹都市提携を結んでいるのです。

美しい街を撮る事が好きな僕にとって、京都は外せませんね。


プラハのクルマ・バイク事情

移動で疲れたのか、ホテルで眠ってしまいました。

疲れが取れたので(AM11:00頃だったと思う)、カメラバッグをたすきがけにして、プラハの街へ繰り出しました。

「チーン、コーン!」

何やら放送禁止用語ギリギリな音に誘われるかのように、大通りっぽい所へ歩いていました。


僕が滞在したホテル「Hotel Yasmin」沿いにあるパンスカー(Panská)通りにて、
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、HONDAのCRVです。
プラハで結構見かけました。

CRVのエンジンは日本ではガソリンエンジンですが、ここではディーゼルエンジンです。
プラハに限らず、ヨーロッパでは燃費が良い事と環境に優しいという理由で、ディーゼルエンジン車が多いです。ディーゼルエンジンといっても従来のものではなく、クリーンディーゼルエンジンのクルマです。その影響からか、普通のガソリンと軽油の価格差があまり無いそうですよ。
日本でも同様の現象が起きていますね。

その他、シュコダ(ŠKODA スコダ、シェコダともいう。チェコ最大手の自動車会社で、独VWのグループ企業)は当然ですが、VWやBMWといったドイツ車も多かったですね。
日本車も、ホンダ(CRVの他アコードを良く見かけた)、マツダ(アテンザやMPVのタクシーもいた)、日産(新型Zが走っていた)のクルマをよく見かけましたが、LEXUS(トヨタの小型車は見たけど)は殆ど見かけませんでした。

チェコは質実剛健なお国柄、「見栄を張る」という概念がないそうです。サブプライム問題の国の方にはちょっと失礼な言い方になってしまいますが、「借金をしてでもワンクラス上の生活を手に入れる」という事例はあまり耳にしませんし、身の丈に合った生活を楽しんでいる方が多いです。


長年乗られているであろう、シュコダのクルマ
チェコに限らず、ヨーロッパの方々はクルマを長い期間所有する方も多いですね。
プラハの街だって、古いものを大切に保存している事から解るように、モノを大切にする習慣が根付いています。

今、そういった方々が増えているおかげで、日本の自動車産業をはじめ、製造業は「派遣切り」や「雇い止め」といった問題に直面しているのでしょうか…
古びたシュコダを見て、そんな事を考えてしまいました。


プラハ中央郵便局から見た、トラムの走るインドシシュスカー(Jindřišská)通り
何と、新型のアコードが停まっていました。
もし、今回の旅でレンタカーを利用するなら、おそらくこのクルマをチョイスするかも。
5年前のバリ島ではAfrica Twin。昨年の1月に行っ青森ではFitに乗るなど、HONDAとは腐れ縁ですね(笑)

この通りを横切って、Panská通りを更に行くと、プラハのメインストリートである、
ナ・プシーコピェ(Na příkopĕ)通りに抜けます。

バイクも、ヨーロッパだからきっとビッグバイクが多いだろうと思いきや、プラハの街で見かけたのは、前にも書いた通り、スクーターが大半で、特にHONDAやYAMAHAのスクーターが多かったです。
スクーターとはいっても、日本の若者が良くやる電飾・ローダウンといったカスタムしているバイクは皆無(せいぜいマフラーを変えている程度)で、100CCや125CCのスクーターにパニアケースを付けた「使い勝手重視」なバイクが大勢を占めます。ここにもヨーロッパらしさを感じますね。


プラハ市内のバイク、
YAMAHAやSUZUKI、HONDAのスクーターが多く、所有期間もきっと長いんだろうな。
道が狭く、石畳の道が多いプラハでは、スクーター(ホイール経の大きい方がいい)が一番なのかも知れませんね。
もし、僕がこの街をバイクで走るとしたら、昨年末に乗ったHONDA LEAD100かホイール経の大きい
SH150
をチョイスするでしょう。


「チーン、コーン!」の正体
プラハ市内を縦横に走るトラムです。
今回、クルマやバイクでなく、このトラムでプラハを移動しました。
写真の車両は、共産国であった時代から走っている旧式のもので、今でも主流です。


好奇心の趣くままに…

「おっ!すげー建物があるじゃん!」

通りに出ると、ヴァーツラフ広場とは反対の方向に歩いて行きました。


歩いた先は、ロマネスク様式の時計台。
Nikon D200とTokina AT-X124 PRO DX(12㎜~24㎜のズームレンズ)で撮影しました。
レンズの焦点距離は最広角側の12㎜(35㎜換算では18㎜)に設定しました。
このレンズ、今回唯一持参したズームレンズで、D200に常時付けた状態でした。

「私たちの写真を撮って頂けませんか?」

撮影をしていると、二人連れの若い女性が声を掛けて来ました。

「OK!」

と、この時計台を背景に彼女達の写真を撮ってあげました。
カメラはPanasonicのLUMIX、広角側にズーミングをして、ローアングルで1枚。
望遠側にズーミングをして、ポートレート風にもう1枚。

「どこから来られたんですか?」

「日本だよ」

「お一人で?」

「そうだよ」

「プロのカメラマンですか?」

「いや、しがないビジネスマンさ!」

彼女たちはロンドンから来た学生さん、ちょっと休暇を取ってプラハに来たそうです。どうやら、僕をビジネスでプラハに来たと思ったのでしょう。
「僕はバカンスでプラハに来たのさ!」と聞いて、彼女たちの驚きようは凄いものがありました。
どうやら日本人は、「集団で移動する」というイメージが定着しているのかも知れません。

実は、彼女たちとは、再び会う事になりました。


新市街、Jindřišská通りも、結構賑わっていました。
メインストリートである、Na příkopĕ通りはもっと凄い事に…
プラハの日常は、こんな感じでしょうか?


柄にもなく、ウィンドウショッピング
子供向けの本屋さんにて、チェコは人形劇の盛んな国。
チェコ版の「飛び出す絵本?」の凝った造りに驚くばかりです。
日本では子供達の「読書離れ」が問題になっていますが、
こうした創造力かき立てるおもちゃが見直されても良いと思うのは、僕だけではないでしょう。
あなたは最近、どんな本を読みましたか?
僕もこの間、ある本を読んで感銘を受けました。
何の本かはヒミツ。


通りにあるCDショップ、
ここで、自分へのご褒美を買いました。
このショップでも、英語が通じました。
チェコの若者は英語教育を受けているので、英語が通じる人も多いです、

チェコは、音楽の国ともいわれています。あの「モルダウ」で有名なスメタナ(Bedřich Smetana)、ドヴォルザーク(Antonín Dvořák、正確は呼び方は「アントニーン・ドヴォジャーク」といいます)はもう日本でもおなじみですね。また、モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)もプラハで滞在して創作活動をした事も知られていますね。

僕も、夜眠れない時や、家でゆっくり過ごしたい時は良くモーツァルトを聴きますね。そんな僕へのご褒美として、スメタナとドヴォジャークのCDを買いました。帰国後、家のパソコンに落として、パソコンでこのブログを更新しながら聴いています。また、「お風呂で聴けるCDプレーヤー」なるものを買って来て、お風呂でも聴いています(結構リラックス出来ます)

後、チェコのロックのCDも買いましたよ。


旧共産圏の国なのか、ロシアの郷土玩具「マトリョーシカ」のお店も。
旧市街でも売っていました。

トラムに乗って…

ヴァーツラフ広場へ向かいました。


プラハのトラム。
新しい車両です。
プラハに限らず、「環境に良い」という事で、ヨーロッパではトラム(市電)が見直され、
路線網を増やす都市もあります。
「エコ替え」などとCMをやっている自動車メーカーも日本にはありますが、
「クルマを自転車に替えて、トラムにに乗り換える」のが究極の「エコ替え」ではないでしょうか。
僕も、最近、自転車(会社から貰った折りたたみ式)に乗るようになりました。

日本の市電は、ゆっくりとしたスピードで走るイメージがありますが、プラハのトラムは日本の感覚で乗るとエライ目に遭います。
まず、加速力が良いのか、横Gが凄いです。日本の電車みたく、つり革などありませんので、握り棒につかまっていないと転ぶ事が良くあります。
また、市内でも結構飛ばすので、特に旧式の車両の場合、揺れが凄いです。
乗り場のステップも結構な段差がありますので、気をつけましょう。


日本の電車や路線バスに見られる「ラッピング」
プラハのトラムでもよく見かけました。
何と、日本の大企業のラッピングが…

トラムでは、丁度、プラハ市内で仕事をしているという日本人女性の方がいらっしゃいましたので、「ヴァーツラフ広場」への行き方を教えて貰い、無事、第一のハイライト、ヴァーツラフ広場に着く事が出来ました。

トラムを降りる際、彼女は「スリが多いから気をつけて」と親切にアドバイスをくれました。ありがとうございました。

次回は、ヴァーツラフ広場編です。
フィルムカメラで撮った写真がメインとなりますので、お楽しみに^^