PDエアロスペース(愛知県名古屋市、緒川修治社長)は、世界初となる回転デトネーションによるジェット/ロケット切替エンジンの燃焼実証に成功した。
従来の航空機エンジン(ジェットエンジン)は、空気の無い宇宙空間で使えない。そのため、ロケットエンジンが必要となる。大気中と宇宙空間をまたがって飛行するには、両方のエンジンを結合・複合して搭載するか、それぞれのエンジンを搭載した機体を分離・分割して運用するしかなかった。
この課題を解決する方法として、同社では、「ジェット/ロケット切替エンジン」を提唱。
2017 年に「パルスデトネーションエンジン (PDE)」に拠る、燃焼モードの切り替え実験に成功した。続いて、連続的に燃焼/推力発生させる「回転デトネーションエンジン (RDE)」の開発に着手。
この度、世界初となる RDE によるジェット/ロケット切り替えの燃焼実験に成功した。
同技術は、2022 年3 月8 日に特許出願、同10 日に日本航空宇宙学会 第61 回 航空原動機・宇宙推進講演会にて発表した。
今後、更なる開発を進め、無人サブオービタル実証実験機(PDAS-X07)のメインエンジンへ発展させると伴に、その先の宇宙旅行の実現、宇宙輸送コストの低減に繋げていく計画。