アイスペース(東京都港区、袴田武史社長)は、7月30日、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のMission1で実際に月に行く予定のランダー(月着陸船)の最終デザインを公開した。
HAKUTO-Rのランダーは、着陸脚を広げた状態で幅約2.6m 、高さ約2.3m、重さ約340kg(ドライマス)と、2018年9月に発表したデザインに比べコンパクトかつ低重心になった。月への航行ルートに低エネルギー遷移軌道をとることで推進剤の消費量を最小限におさえ、燃料タンクを小型化した。
また、ランダーの上部には約30kgの重さのペイロード(宇宙機に搭載する荷物)の搭載が可能で、HAKUTO-Rのコーポレートーパートナーである日本特殊陶業の全固体電池をはじめ、科学探査または実証試験用の機器を月に運ぶ計画であり、現在は残り数kgの最終積載枠を調整している。
また、HAKUTOのクラウドファンディング支援者の名前を刻印したパネルも月面に届ける予定。
打ち上げロケットは、SpaceXのFalcon9で、2022年の打ち上げに向け、時期の調整を行っている。