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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

昔の恋人に会った日は

2009-12-26 23:56:06 | 日々随想





僕の顔を見て
彼女は 普通に
「宜しく お願いします」


それから 3秒


「あっ!」


遅くない?
確かに あの頃とは
髪型も 服装も 違うけどさ


あの頃 ごめんね
そんなことも 伝えられずに
リハーサルが始まる


うん それでいいんだ


幸せに暮らしてるの?
そんなことも 聴けるわけ ないよね
お互い


高校時代
大好きだった人は
出席番号 25番だったんだ


好きになった人は
長生きして 幸せに
生きていて欲しいな

音の種

2009-12-25 20:41:50 | 日々随想



温度と 水分と 気温によって
硬い殻をやぶって
新しい命が 芽を出す


小さな種の中には
根 幹 枝 葉
様々な部位が ぎっしり 詰まっている


楽器の音には 倍音というものがあって
このおかげで ハモったり 音痴だったり
ありがたいようで 困ったもので


そんな 倍音表を
なんとか 終わった


一粒の音の中には
たくさんの音が 含まれていて
それを 聞き分けるのも 一緒にするのも 調律屋の領域


調律は いつだって ふたつの音を聴きながら やるもの
それは ひとつだけの音には 領海が無いから
音は いつだって相対的で 罪深いものだ

ケンタクロース

2009-12-24 23:59:59 | 日々随想
リアリティーと ファンタジーって
対極なものだと思ってたから
臨場の中にファンタジーが存在するなんてね


ふうん


初めての バレー観劇
うん 参ったね
やるじゃん チャイコフスキー


初めて モナリザの微笑みを見た パリ
初めて オペラを鑑賞した ウィーン
初めて ミュージカルを観劇した ニューヨーク


でも バレーは トーキョーで
オケも バレリーナも 日本人で
素晴らしくシュールな ひとときをサンタからもらった


ま サンタの名前は ケンタなんだけどね


僕らは 映像とか画像とか録音とか
それらの媒体の中で
様々なモノを 知っている


でも 臨場してみると
人間は 五感で体験するから
全然 想像を超える実態に遭遇できるんだ


熱かったり 臭かったり
現代の再生装置では 再現できない感覚は
いくらでも あると思う


同じ空間で 出演者や 観客や スタッフが 
ひとつになって融合する 気
これだけは 収録できないんだろうな きっと


現実の中のファンタジー
こんな シュールな世界があるなんてね


いや 違うか
シュールの領域を 勘違いするくらい
現実が うすっぺらくなってんだろうな






220

2009-12-23 23:52:04 | 日々随想
朝4時に起きて 工房へ降りて
ストーブをつける
楽器の温度を 少しでも上げておく


その後 眠れなくて 仕方なく 起きだして
7時から調律をして
スタッフを迎えに行って 湘南へ


小さなエレベーターの天井の 蛍光灯を外して
なんとか 楽器を乗せて
バレエスタジオな会場へ 搬入


よかった


設計の時 それまでの経験で
220なら 日本の ほとんどのエレベーターに入る
そう思って作って 今日も功を奏してくれた


僕は 日頃から
エレベーターに乗った瞬間
そのサイズを 目算する癖がある


誰も乗っていない時には
手を上へ伸ばして 
エレベーターの高さを測る


サイズは エレベーターから算出したけど
木材は やたら重い木を使ってるから
階段上げは 普通の楽器の数倍 苦労するんだ

ディフェンス

2009-12-22 19:20:19 | 日々随想
痛むことによって 守られる肉体
苦しむことによって 守られる魂
辛さは いつだって ギリギリの防壁


それ以上 壊れる前に
ちゃんと 反応してくれる苦痛


だから 辛い時には
辛くなる自分の正常さに 感謝して
かさぶたになるのを 待ち続けよう