菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

それでもドラマに現実を託す。 『テルアビブ・オン・ファイア』

2019年12月02日 00時00分29秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1625回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『テルアビブ・オン・ファイア』

 

 

 

パレスチナの大人気メロドラマの製作現場を舞台に、主演女優のヘブライ語指導で参加していたパレスチナ人青年が、検問所の司令官からストーリーの指摘を受け、脚本家となってしまうコメディ。

 

主演は、『パラダイス・ナウ』のカイス・ナシェフ。

 

監督は、『歌声にのった少年』の脚本を手がけたイスラエル生まれのパレスチナ人サメフ・ゾアビ。

 

 

 

物語。

エルサレムに住むパレスチナ人青年のサラームは、叔父がプロデューサーを務めるパレスチナの人気メロドラマ『テルアビブ・オン・ファイア』の撮影現場で、雑用やヘブライ語の言語指導として働いていた。
撮影所に通うために、毎回面倒な検問所を通らなければならないサラームだったが、ある日、イスラエル軍司令官のアッシに『テルアビブ・オン・ファイア』の脚本家だと思われ、興味を持たれてしまう。妻がドラマの熱心なファンだというアッシは、サラームを呼び止めては自分のアイデアを強引に押しつけてくる。
その案が実際に採用され、ひょんな成り行きからサラームは脚本家に昇格することに。ところがまるでアイデアが浮かばず、アッシに連絡をとってしまう。

 

脚本は、ダン・クラインマン、サメフ・ゾアビ。

 

 

 

 

出演
カイス・ナシェフが、サラーム。
ヤニブ・ビトンが、アッシ。

ルブナ・アザバルが、タラ/ラヘル。
マイサ・アブドゥ・エルハディが、マリアム。

アメル・レヘルが、ナビル。
サリーム・ダウが、アテフ。
レティシア・エイドゥが、マイサ。

ユーセフ・スウェイドが、イェフダ。
アシュラフ・ファラーが、マルワン。

 

 

 

 

スタッフ

製作は、アミール・ハレル、ミレーナ・ポワロ、ジル・サクト、ベルナール・ミショー、パトリック・キネ。

撮影は、ロラン・ブリュネ。

編集は、キャサリン・シュワルツ。

音楽は、アンドレ・ジェジュク。

 

 

 

現代パレスチナ、人気メロドラマの主演女優の言語指導の青年が検問所の司令官の脚本アイディアで脚本家となってしまうコメディ。
普遍性があるようで独特の展開をすることで先が読めない脚本にニヤけっぱなし。伏線回収の素直さ。視点を3つにしたで異文化も見えやすく。
パレスチナの苦しい環境を逆転させて笑っている心意気に感嘆する。イスラエル軍人が検問所をいやがってる皮肉には仰け反らざる得ない。ザ・メロドラマの撮影風景の幕内物のおもしろさもきっちり。
カイス・ナシェフのストーンフェイスの困惑という相反が新鮮な風を吹き込む。
恋愛観にも中東っぽさが出ていて、クレームの出方に現代っぽさ、作り手の意地も見せてて、惚れる。
タイトルを組み込む構成など全体的な遊び心も嬉しい。
それでも現実を虚構に託す、物語を語る理由が見えてくる。
砂の上、残るや残らざるやに吹く風作。



 

 

 

 

 

 

おまけ。

英語題は、『TEL AVIV ON FIRE』。
『炎の上のテルアビブ』。

 

 

 

製作国は、ルクセンブルク / フランス / イスラエル / ベルギー。
上映時間は、97分。

 

 

 

 

 

 

ややネタバレ。

言っちまえば、『ブロードウェイと銃弾』の軍人版なのだが、主演女優の設定、主人公が本職でないこと、ギャングよりも怖いところがミソ。現実の緊迫状況の中でタイトにしてない緩さが活きる。

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