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黙して語る板垣ー『風林火山』鑑賞記6

2007-02-16 22:43:57 | S.Chiba
               『風林火山』
             第6回 「仕官への道」


 いよいよ勘助が中心に話は動き出し、個性的な武将たちがどんどん登場し、強烈な個性のぶつかり合いがなんとも面白い。

 その中で、今回の板垣は、台詞も登場場面も少ないものの、やはり、しっかりとした存在感。まずは、福島をかばうものは討つと信虎が家臣に話した時の、表情。黙ってお辞儀をする家臣の中、一呼吸遅れてお辞儀をする板垣。板垣の心中が伝わってくる。晴信が思い余って、父・信虎に訴えるシーンでは、興奮した晴信の横に、落ち着いてはいつものの、じっと何か決意したような板垣の顔が映ります。小山田を重臣が集まって、問い詰め詰めるシーンでは、最後の最後に、小山田にとどめの一言。眼が恐い。独特の個性を持ったベテラン俳優陣の中、低く抑えた「われらを信じられぬか?」という少ない言葉と、その表情に、たくさんの思いが詰まっていました。そして、晴信の祝言の席の板垣。笑いがこらえきれない信虎の隣に座った、大井夫人の横に構える板垣。黙って晴信を見守る板垣の思いは複雑?!

 今回の千葉ちゃん・板垣の最大の見せ場は、小山田の行く手を遮り、問いただすシーン。静かに話していても、眼が恐い。殺気立っているわけではないが、威圧感がじわじわ伝わる表情が、忘れられません!


 今川に仕官を申し出る勘助を、拒絶する今川義元の表情は、谷原さんの見せ場。ベテラン俳優人の中で、さらり皮肉を言い放つ谷原さん。爽やかなイメージが一転、いやらしくも憎々しくも見え、非常さもいい感じ。脇に、ベテランの伊武雅刀藤波志保が陣取り3人のバランスがなんともいい。

 女優人初登場の、三条夫人役池脇千鶴と浅田美代子。晴信との会話は、若い二人を意識しているようで、トーンも高めで、少々極端に若さを強調した話しっぷり。低い声で話すと落ち着いた年齢の雰囲気がチラり顔を出す。初夜の二人の会話は、初々しく、印象的な台詞がいくつか。「永久=とこしえ」と言う言葉も久しぶりに聞い多様な気がして新鮮だった。浅田美代子は、これからどんな色を出してくるのか楽しみ。

 遂に、松井誠の北条氏康が登場。奥様方に強烈なファン層がいる注目の俳優の登場シーンは、踊りのシーン。武将が詠い踊り酒を飲む、なんとも憎い演出。こちらも独特な声で、慣れるまでちょっと気になりそうだが、それも又、正当な二枚目俳優、内野・勘助のの個性を浮き立たせる、実力のある個性的な脇役の一人として、いい味を出してくるに違い無い。勘助と北条氏の台詞も、心に残る台詞が多く、理知的で暖かい人柄が伝わってくる好感度抜群の北条氏康の登場だった。

 次回、遂に合戦!?勘助はどう動くのか?板垣と晴信は?予告編にわくわくしている。
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