流星ワゴン

2015-02-14 07:53:05 | 日記
最近は忙しくて本を読む時間も無かったのだが、

なぜか、テレビドラマの流星ワゴンの再放送版(1回目)を見て、どんなストーリーになるのか気になって、ネット通販で急遽お取り寄せした。

最初にドラマを見たからか分からないが、チューさん(香川)の広島弁の話し言葉が、読んでる先から香川の声になって頭に入ってくる。

それにしてもドラマの香川の演技は素晴らしい。
1回目しか見てないけど。

物語は、チューさんというサラ金屋のチンピラ風情が、60数歳で末期ガンによりいよいよ死ぬというタイミングで始まる。
サラ金で債務者への取り立てなど酷い姿を見ていたため、息子の一雄(西島)は子供の時から父を嫌い会社を継がず、サラリーマンとなる。そんな一雄も会社でリストラされ、家庭も崩壊し、38歳のある日、酒を浴びるように飲み、駅のベンチで『もう死んでもいい』と思った所に流星ワゴン(2世代前のオデッセイ)が現れ、過去へ戻るやり直しの旅をしていく事になる。そこに何故か父が38歳の若さに戻りチューさんとして登場、一緒に旅をする。

あれ程父を嫌っていた一雄だが、旅をするに連れ、思っていたような悪い人間ではなく、常に家族を思い必死に養い育てていこうとする人間だと少しずつ分かるようになる。
ただ生き方が不器用なだけだった。

その不器用さ、強く見せたいと思っているが虚勢を張っている所などを、香川は上手く演じている。

本を読んでいて、一雄の妻(井川)の性描写が官能小説の如く、何箇所かに出てくるのが、とても刺激的だった。
これも先にドラマで井川遥を見たからというのもあるかも知れない。ドラマのキャストが違ったら別の感想を持ったかも。

結局のところ、ストーリーに引き込まれ、かなり早いペースで本を読み終える事になったが、結末はというとかなり切ない。決してハッピーエンドではない。

時間旅行をするという非日常・非現実なストーリーなのに、最後は現実はそんなに甘くないよとばかりに無情な結末。
しかしじんわり心が和んだ作品

最新の画像もっと見る

コメントを投稿