一期一会

日々是好日な身辺雑記

八ヶ岳登山

2012年07月18日 | 山登り


週末三連休を利用し40年来の付合いの友人と八ヶ岳登山へ行ってきた。
出発の土曜日は3時に強い雨音で目が覚める。
天気が気になりベッドから抜けだし早速マピオンのピンポイント天気予報で確認したら
八ヶ岳は15時から雨の予報。
どうしようかと色々なケースを考えていたら、彼から「どうする?」との電話がある。
コースタイムからすると15時までには赤岳頂上に行けそうなので、
行くだけ行って現地で判断しようという結論になる。
予定通り6時に新所沢駅で待合せ、彼のワンボックスカーで圏央道、中央高速道を
走り登山口の美濃戸を目指す。

諏訪南インターを降り美濃戸に着いたのが9時半。
翌日までの駐車料金2,000円を払い登り始める。
八ヶ岳の主峰赤岳の直下にある行者小屋へは柳川南沢ルートをとる。
沢に沿っての川の渡りを繰り返し、唐松の原生林を登って行くと行者小屋へ到着11時50分。
晴れていると赤岳が見えるのだが、曇り空でガスがかかっていて全く見えない。
ここで標高2,354m、さすがに肌寒く汗をかいたシャツを着替え,
リュックからゴアテックスのアウタージャケットを取り出し着る。
ここでの天候の状態で判断しようということで出かけきたが、雨は何とか持ちそうなので、
持参したおにぎり弁当を食べ、赤岳を目指すことにする。

行者小屋から赤岳へのルートは地蔵尾根からと、阿弥陀岳からと文三郎尾根があり、
いづれも2時間位のコース。今回は直に登る文三郎尾根を登ることにする。
このルートは30年前に登ったことがあるがその当時は文三郎道と言われ、
地図にもそのように表記されていたが、現在は文三郎尾根となっている。
鉄の階段や鎖も作られ格段に登りやすくなっていた。だが疲れるのは同じ、歳のせいか?



中岳への分岐を過ぎ岩場を登り、2899mの赤岳の頂上に着いたのが14時半。
雨にも合わず登りきれたのは良いが風が強く、ガスも凄く何も見えない。
頂上での記念撮影もそこそこに赤岳頂上小屋に入る。
玄関にはストーブが焚かれ、受付のボードには最低気温6度と書かれている。
部屋は20人が入る2段ベッドの部屋。リニューアルされたということで中は綺麗になっていた。

早速着替え、食堂でビールと酒で乾杯。夕食は大人数なので5時から2回に分けて取る。
我々は1回目だったので、食事を済ませた後は部屋に戻り、今度は焼酎で〆。
山小屋の消灯は8時なのだが、〆を終えて布団に横になったら二人とも疲れと酔いで6時には寝てしまった。
翌朝は周りがゴソゴソうるさくなり目が覚めたのが3時。
4時半頃にご来光が拝めるかと思い外に出たが、昨日と同じく霧で見えなく、風も強く小雨が降っている。



5時からの朝食を済ませ、横岳、硫黄岳を目指し6時に赤岳頂上小屋を出る。
小雨模様で霧が深く視界は20m先くらいまで。痩せ尾根なので左側は断崖絶壁、
岩場を下って行くと30分程で赤岳天望荘へ着く。小屋の前にはこれから出発しようという人達が数名。
赤岳頂上の天候を聞かれて、風と霧の様子を伝えると、頂上行きを止める人と、
せっかく来たのだから・・と頂上を目指す人に分かれる。
我々もここで協議、視界不良ということで、あっさり横岳、硫黄岳行きを断念し、
地蔵尾根のルートで下山することにする。森林限界点までは鎖をつたい岩場を下って行く。
1時間半程で行者小屋に着く。いつものことながら、下りのほうが時間がかかる。
地図上のコースタイムより30分程遅い。行者小屋から美濃戸へは赤岳鉱泉へ廻り、柳川北沢のコースをとる。
南沢と比べ川の水量も多く流れも速い。横岳と硫黄岳行きをカットしたことで予定より2時間程早く美濃戸に着く。



八ヶ岳は30代の頃によく登った。手軽に電車とバスで登り口まで行けるのと、
2,800mクラスの山が連なっているので、森林限界点を超えてからの雄大な景色が楽しめる。
清里側から茅野側とアプローチを変えての山の楽しみ方も出来る。
40代中頃まで南アルプスの鳳凰三山や北アルプスの鎗、穂高、白馬等に登ってきた。

登山を本格的に始めたきっかけが新田次郎の「孤高の人」を読んでからだったと思う?
実在の人物(単独行の加藤文太郎)をモデルにしたこの本は山岳小説と称されることもあるが、
普通に小説として一級の作品だと思う。同じく新田次郎の、医師で登山家の今井通子をモデルにした
「銀嶺の人」や登山家の芳野満彦がモデルの「栄光の岩壁」も良い小説だった。オススメの三冊です。
山登りにハマっていた頃は月刊誌の「山と渓谷」やラインホルト・メスナーの本をよく読んでいた。

それにしても、今回感じたのは山登りをする女性が増えたこと!
山ガールと言われる若い女性や、ガールと言うには・・・という年代の女性まで、多くの女性が登っていた。
奥多摩や奥秩父の山と違い八ヶ岳は岩場もありそれなりの体力が必要、
本当に山登りが好きじゃないと登れない。
同じ部屋になった50代~60代と思われる女性6人のグループ、山形を深夜1時半に車で出発し
16時に赤岳の頂上に立ったとのこと!夕食の後も部屋で酒盛り、元気なものである。

我々の年代は一般的に女性の方が趣味や友人との交際等で自分の世界が広がるようである。
それに比べ男性の方は永年職業生活が中心になっていたので、
それが終わると交友関係も限られ、自分の世界が狭くなる傾向があるようだ。
{一期一会}との思いで、人との出会いを大事にし、趣味や好奇心を持つのが重要なのだろう。

八ヶ岳登山の写真をフォトチャンネルにアップしました。
インターネット上の公開サイトですので、本人判別の出来ない写真だけアップしました。
従いまして、サングラス着用もその為です。伊達ではありません。
目にマスキングをするツールも知ってますが、被告人でもないのに、それも奇妙なので。


去年は金峰山、瑞垣山と2回、2100m級に登ったが、今回の八ヶ岳は天候が悪かったが
森林限界点を超えて登る2900m級の山の別の面白さを再認識した。
普段ジョギングで脚を鍛えているつもりだが、山登りは太腿を中心とした別の筋肉の鍛錬が必要なようだ。
これからは奥秩父や丹沢の日帰り7時間コース位を数多く登り鍛えることにしよう。