五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

龍南学徒報国団の結成

2010-02-21 04:36:02 | 五高の歴史
                   クラウダーの著書の表紙
真珠湾攻撃と外国人教師クラウダー
昭和に入ると満州事変、5・15事件,2・26事件へと国内の戦時色は益々濃くなった。盧溝橋事件で遂に全面的な日支事変に突入すると、学内では防護団の結成、灯火管制の演習、防空演習の見学等々と軍靴の音が響いて来た。更には軍事教練の強化、勤労奉仕作業が始まり教職員、生徒は菊池の花房飛行場の整備に汗を流した。五高では15年11月10日の皇紀二千六百年の祝賀式を期して龍南学徒報国団を結成し、総務・鍛錬・国防訓練・文化・生活の各部が設けられ銃後に於ける生徒としての体制を固めて行った。昭和16年12月8日ラジオが臨時ニュースを申し上げます。「大本営発表・・・・・8日未明西太平洋上において米英軍と戦闘状態に入れリ・・・・・」と叫んだこの朝、日本はハワイ真珠湾を奇襲し太平洋戦争に突入した。この日五高では外国人教師クラウダーが午前中の授業時間に敵国人として防諜容疑で熊本県警に検挙された。その後のクラウダーの消息はようとして分からなかったが、
それから54年後の平成5年になり自分の自著伝を執筆したいので関係資料はないかと言う1通の問合せ手紙が熊本大学へ送られて来た。それを手がかりとして、かっての同僚の英語教官であった河原畑正行等の調査で、ロスアンジェルスで元気に活躍していることが判明した
・・クラウダーについては明日紹介することにする・・・・