五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

昭和十八年六月十九日夜 四閣僚をかこみて

2010-02-07 04:07:13 | 五高の歴史

二月四日のこのブログで五高出身者の閣僚が四名あってその祝賀会の様子を掲げた

が、そのときの上記の写真に記載されている内容を見つけたのでその文章を転載す

る。ここから見えることは旧制五高卒業生は当時の貴族院議員、衆議院議員、更には

各省の幹部として日本の戦争遂行の先端を走っていたという事が判る。

 

 

五高出身者は現在貴族院議員九名衆議院議員二十三名衆議院議員の数は全国の高等学校中第一に有之候。議会開会中同窓の両院議員及政府委員の会合を開催致し来り候が最近は之に各省課長以上を加ふる事に相成り大体八十名に垂んとする多士済々に有之候。現在内閣に四閣僚を送り居り候事とて今期は臨時議会にて日子短かりしも四閣僚を囲みて懇談会を開催候。歓談佳話真に時の移るを知らず而も此の談笑の裡相提携奉公の念自ら堅きを加ふるものあるを覚え申候。因って記念の為各自署して之を母校に御届け申す次第に御座候。唯此日諸方に会合多く四十余名の出席者中早めに退席したる人多く署名者の少なきを遺憾に存候。なお五高会の世話人は秋田三一(貴族院)、中井一夫、金井正夫、田村秀吉(以上衆議院)の諸君及小生に有之候                  石坂  繁     

 

 

この日は参加の皆さんはあちこちでの会合が多く出席したが、早めに退席した者も

多くこの署名者の少なさを遺憾に思うとコメントがかかれてあるが、しかしこの中から

でも重光葵、大麻唯男はじめ数人の戦後追放になった人物名が散見できる