化学実験所建物
化学実験所階段教室
窓ガラスについて
この十月は毎週土曜日の午後「明治熊本文学散歩」と言う一般市民を対象にした公開講座が重要文化財建物である五高時代の化学実験所階段教室で行われています。先日の講座中窓からガラス越しに色好き始めた構内の桜の木々を眺めていると歪んで見えるところがありました。なるほどこの化学実験所は国の重要文化財に指定されているのであると改めて気が付いたような次第でした。
この化学実験所は本館が明治二十二年建設されたと同時に出来上がったもので当時の手造りガラスが百二十余年の風雪に耐えまだまだ現役です。この化学実験所は五高の理科が改組され熊大理学部として南地区に居を構えて以来殆ど使用されていませんのでまだまだ多くの創建当時のガラスを見ることが出来ます。記念館の方にも創建以来のガラスは残っていますが台風などの天災で割れたガラスも多く,そのため明治時代、大正時代、昭和時代、それに平成時代のガラスが混じっていますが、この化学実験所の建物は構内の近代的なビルに囲まれていますので台風等の被害の影響も少なく当時のガラスがより多く残っています。