西海岸の日系人街や日系人の歴史には興味があって、ロス、フレズノ、サンフランシスコ、デンバー、シアトルと機会があれば、日系人街を散歩していたのだが、バンクーバーでは車で通り過ぎただけだった。
年初に戦前の日系人野球チームを描いた「バンクーバーの朝日」を見て、どこか物足りない思いをしていた。
(北米の日系人収容所跡巡りで、日系人の苦難の歴史は理解しているつもりだが、)この映画では、被害者意識が全面に出過ぎと言うのは言い過ぎだろうか?
同じ戦前の野球を主旋律とする別の話題の映画「KANO」終演が近くなったので、あわてて見てきた。
日本人が主演しているけれど、台湾人監督のもと、台湾で制作された映画だ。
エピソードがてんこ盛りで、消化不良の所もあるが、これは台湾から日本へのラブレターである。占領/植民地化していた日本人のことをこんなやさしい目で描いてくれた映画があることを、日本人はもっと喜んでもよいのではないだろうか?
悲しい出来事も多かったが、特に戦後は色々な局面で国の発展に貢献してきた日本が中国や韓国から、このようなラブレターを貰えるのは何時のことだろう。
シネチッタで食事後、そんなことを思いながら、家に帰った。