ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話を中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

雀松・三喬二人会~きふね寄席

2010-03-06 19:49:32 | 笑福亭松喬一門
雀松・三喬さんの二人会
ひさびさの落語会、三喬さんの「首提灯」と雀松さんの「猫の忠信」。
どちらも、聴き応えのある高座に、いまから愉しみですな。

年二回の開催とか、36回では、18年も続いているのか、上方芸能の地域寄席

映っている宮司さん・・・きふね神社は、雨の神さんで
今日も朝、雨を降らして、遠出を避けさし、こうして集まって頂いたら
夕方には、雨はあがりますと・・・・・・、結構、神さんて、気儘で勝手なもんですな。



170名の大入り満員・・・・老若男女の熱気でムンムン。


受付で、チラシと一緒に頂いた、玉子煎餅。
きふね寄席が、刻印されている。



神社の本堂、落語だけで帰るのではなく、やはり拍手を打たなければ。


一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・・「動物園」

喬介さんの、屈託のない笑顔に、会場のすべての人が、とりこになる。
特に、お年寄りは、我が孫でも見ているようで、多少の間違いなどお構いなく。
かわいくてしかたがないと、すべてが微笑ましい笑いに変わる。

噺は、おなじみの動物園。
ぬいぐるみを着るのも、楽しく。パンを食べるのも、楽しく。
石を投げるわんぱくに、吠えるのも楽しい。
主人公の、脳天気さが、楽しく伝わってくる。

上手な、素人さんっぽく見せる、喬介さん。
次の、三喬一門会では、中トリで「佐々木裁き」を演られると・・・。
師匠の三喬さん曰く、最高に軽い佐々木信濃ノ守です。
是非、こえわいもん見たさに、足を運んで欲しいと。

喬介さんの、四郎吉は、さぞ、かわいいんでしょうな。


二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ぜんざい公社」

三喬さんの、マクラは、いつもながら・・・秀逸・・・。

ぜんざい公社の時は、いつものマクラと断わりしながら、
年季明けの時、西宮の市営住宅に住むまでの、エピソードが
可笑しく、愉しく、述べられる。
内容は言いたくて、モゾモゾしますが、営業妨害になってはいけないので、割愛・
・・・三喬さんの「ぜんざい公社」に出会うまでのお楽しみにしておいてください。

この、「ぜんざい公社」は、東京の「御膳汁粉」を、米朝、松之助、文紅の三人が、
楽屋で、ああや、こうやと言いながら、今の形を創りあげたと・・・。
そして、若手に演らそうとして、春蝶さんの十八番になったと。

三喬さん、最初の、国営ぜんざいの謳い文句も、最高の吟味した材料を使ってますと。
砂糖は、台湾製で、生産者は・・・李登輝
小豆は、北海道産で、生産者は・・鈴木宗男
餅米は、魚沼産で、生産者・・・田中真紀子。

お上にしいたげられている庶民の反発をネタにしている噺だけに、
随所に、政治家が出てくる。

最後食堂でさえ、各首相の額が掛かっており、
岸首相の「あんこ反対」、小泉首相の「ぜんざい公社、民営化」など、
古典の域に入ったネタを、見事に、現在の政治色を巧みにいれて、
今年できたような、新鮮さを取り戻す。

老舗の味は、同じようでありながら、実は常に進化しているとか。
三喬さんの、一味もふたあじも違う、「ぜんざい」、是非お食べくださいな。


三、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「片棒」

わかばさんで、よく聴くネタだが、勢いだけでは無く、
雀松さんがやれば、味わい深い噺に・・・。

長男(幸太郎)、次男(作次郎)、三男(徳三郎)とも、
誰一人として、親父のこと、お店ののことを考えている者はいないのか、

近頃は、家族葬とかも多くなりましたが、
葬式というもの、無き人を偲ぶと言えば聞こえは良いが、
残った者の見栄と、立場の保全の為になされるんですな。

まあ、この三人、誰が継いでも、この身代つぶれそうでんな。


四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」

この四年間で、三喬さんと、松喬さんを数回聴いているが、
同じ演目を聴くのは、何とこの「首提灯」が初めて。

回転寿司ではなく、割烹の鮨を期待していただけに、
この空虚な気持は・・・「これは、何」。

豆がこぼれているのを見て、「これ、なんぼ」・・・
ああ、聴きなれたの「これは、何」とは違い、これでとおすのかと、期待が膨らんでいると、
紅しょうが、鰯のオカラ・・・といつもの「これは、何」に戻る。・・なぜか、ガッカリ。
いかと小芋のたいたんの汁を啜るのは、三喬さんらしかったですが・・・。

最初の、上燗屋とのからみが、酔っ払っているというより、どもっているようで、
全員引いてしまって、すっきり噺に入っていけなかったような・・・。

三喬さんで、人の、心情で聴かせる「百年目」、「三枚起請」、「お文さん」、「帯久」などを
聴ける日が、いつくるのか、興味はつきませんな。


五、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の忠信」

よろしいな・・・。
悋気のおかみさんの「おとわ」さんが秀逸。

「次郎吉」が、亭主の「常吉」と、稽古屋のお師匠さんの只ならぬ仲を告げに・・
その時の、次郎吉の一言一言で変わる「おとわ」さんの心の揺れが繊細に見れる。

即、次郎吉と常吉が乗り込んで行っては、噺のおもしろさは半減。
間に、おとわさんの稽古屋まで行って、目のあたりにするので、おもしろさが倍増。
ほんま、古典の落語は、ようできてますな。

途中で、庭で、にゃあにゃあと「猫」が、私の出番はまだかと鳴いていましたが、
この噺、主人公は、女房の「おとわ」さんですな。

でも、想像すると、結構、エロチックで、
一度その、温い造りとやらを、食べてみたいですな。
やはり、これは、いかや鯛やヒラメではなく、赤身のまぐろで決まりでおますな。

初めて寄して頂いたきふね寄席、
雀松さんと、三喬さんの二人会、じっくり愉しませて頂きましたで。




きふね寄席・・・第36回・雀松・三喬ふたり会
2010年3月6日(土)午後2:00開演
貴布禰神社(出屋敷)

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・・「動物園」
二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ぜんざい公社」
三、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「片棒」
仲入り
四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
五、桂雀松・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の忠信」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三味線・・・吉崎律子


にほんブログ村 演劇ブログ 落語へにほんブログ村

『芸能(レビュー感想)』 ジャンルのランキング
コメント (2)   この記事についてブログを書く
« 美味礼讃~花園・辻亭 | トップ | Amuser ~ たまには、... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
土曜昼はうかがえず残念です (明彦)
2010-03-07 23:41:18
『ぜんざい公社』はちょうばさんで何度も聴いて「それなりに面白いけれども、古い」と思っていましたが・・・。
三喬師匠で是非うかがいたくなりました。
『上燗屋』の評価、手厳しいですね。まだまだ進化する余地があるということでしょうか。

雀松師匠の「おとわ」可愛かったようですね。
ところで『猫の忠信』のこの件は、シェイクスピアの『オセロー』で、
主人公に悪い部下が「奥さん不倫してまっせ」と(嘘の)告げ口をするシーンにそっくりだと思うのですが。
三喬さんの、大のファンなんですよ。 (ごまめ)
2010-03-08 22:20:48
私は、三喬さんの、大ファンなんですよ。

三喬さんの滑稽噺など、師匠以上にはじけての大爆笑、常々感動していました。
松喬師匠の、十八番「首提灯」となると、大いに期待していたのですが、やはり重みというのか、
年輪の差をちょっぴり感じてしまいましたな。

まあ、先般のNHKで春團治師匠が、上方で一押しの噺家さんはとの問いに、迷わず、松喬氏をあげられてたぐらいですから・・・。
三喬さんが、上方随一の大看板になられるには、道は遠いと、落語の奥の深さを感じた次第でおます。

コメントを投稿

笑福亭松喬一門」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事