ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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都と鶴二の落語会~平成22年度文化庁芸術祭優秀賞W受賞記念

2011-07-18 23:21:41 | 笑福亭鶴二

なでしこジャパンが優勝、そして台風が近づいている祝日の夜のめでたい落語会・・・・。
都さん、鶴二さんの雨女と雨男が最強コンビを組む。
でも、終演後は雨も小降りになり、傘もささずに帰路に。

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

師匠の都さんの口調、そのままの道具屋。
どっしりとした、体格そのままの道具屋。
創作のようで、古典そのままの道具屋。
途中でサゲかなと思いきや、手元を見てますまでいった道具屋。
初めて聴いた紫さんの道具屋でおました。

二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」

良かった。
この会の開催までのいきさつを・・・・。
まずは、一緒に芸術祭の賞を受賞したので記念の落語会をしましょうと。
どんな会にしようかと、布施のマクドで打ちあわせ、そのとき都師匠の提案で
お互いのもちネタを交換しようと、都さんからは「眼鏡屋盗人」
(露の五郎さんのテープを渡されたらしい)、私は「遊山船」を録音して渡す。
でも、最後には忙しいてできへんわ・・・の一言で終わり。

踊りも練習して入れようと「どじょうすくい」に取りかかるが、ご主人の小山さんは、
持病の腰痛をおして通われていたのすが、肝心の都さんは銭太鼓もパス。

布施で決めたチラシは、二人は新郎新婦の姿、紫と眞は鶴亀で撮って・・・・・・と、
あの時決めたことはすべて実現せず・・・・弟子曰く「、師匠は結構、思いつきです。」

そのとき決めて、実行できるのは、今から演る、「眼鏡屋盗人」だけですが・・。

でも、この「眼鏡屋盗人」が大当たり、小品ながら最高。
聴きなれた前座噺とは、ひと味もふた味も違った、小粋さがある。
鶴二さん、来年あたりからは、山椒は小粒のこんなネタ、ますます開発して欲しおますな。


三、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「子は鎹」

今、東京のテレビ局がつきっきりで、私のドキュメンタリー番組を収録中。
この前も、新婚旅行で行った温泉ヘ久しぶりに・・・・・・と今の自然体でありながら
いつのまにか、幸せな自分に気づいて、私ってめぐまれていると・・・・。
そんなに努力していないのに、周りの人めぐまれてなんとかなっている・・と
私、私ではなく、人への感謝、日頃の都さんの気持ちの賜物である。

噺は「子は鎹」、亀ちゃんがお母さんと一緒に飛びだした形。
「子は鎹」は20分弱でしたが、都噺も入れると45分の長講。
持って帰って来た、お金のことで、亀ちゃんの頭をげんのうで叩くところはホロリ。

でも、笑福亭のやる、一人で母親が飛びだす方が、女性の方が主人公扱いで、
女性落語家には向いている様な気がするのですが、是非、逆バージョンを
都さんで聴いてみたいもんですな。


四、笑福亭鶴二・露の眞・・・・・・・・・・・「どじょうすくい」

鶴二さんと眞さんの「どじょうすくい」
腰の振りといい恥ずかしさの照れがあるのは、鶴二さんの方。
穴あきコインを鼻につけるあの顔は、乙女にはかわいそう。
でも、真面目に取り組む、眞さんに好印象。


Takeshi Masuda PhotoGrafheyより、転載。


五、露の眞・露の紫・・・・・・・・・・・・・・・「銭太鼓」

30cmぐらいの、筒状の飾り棒を持っての演技。
段々、技が難しくなっていくのが、見ていて解る。
紫さんは愛嬌で落とすが、眞さんはノーミス、さぞひたすら練習したんでしょうな。

拙い説明では解らないので画像で。

Takeshi Masuda PhotoGrafheyより、転載。


六、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」

女性版にすべて、入れ替えて演出。
出先の主人は奥様に。その奥さんは娘さんに。男性の植木屋は髪結の女性に。
植木屋の嬶は、娘に、連れの大工は、友達に・・・・ああ、ややこしい。

「植木屋はん、あんた仕事はもう済んでやったんかいな」の決め台詞ではじまる定番「青菜」。
途中の連れが言う「俺は、大工や、おまえが、植木屋やろ」、押しいれに入っている嬶にいう、
「奥や」、「はい、旦さん、なんぞご用事で」、青菜で必ず笑いの誘う決まり文句がすべてが、
都さんの「青菜」には、消されて出てこないのはさびしい。

というと、落語とは、何度聴いても面白いのは、予測される緊張にそれなりの答がでて緩和される
学習効果というか、安心感も大いに、笑いには影響してるんでしょうな。

へんな、違和感だけが、溜まってしまった、「青菜」でおました。


七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」

友達の分まで、酒を呑んで、へべれけ状態、すべて隣の猫の所為に。

禁酒関所といい、替り目といい、鶴二さんの酔態、酔っぷりは最高。
呑んで減っていく酒を見ながら、あれこれ都合の良い、言い訳を考えるのは、
酒飲みの心理。しらふでは到底考えつかないし、言うのも憚れる。

この、酒呑みの、酔いっぷりは、9月の独演会の「らくだ」につながりますな。


都と鶴二の落語会~平成22年度文化庁芸術祭優秀賞W受賞記念
2011年7月18日(月・祝)午後5:30開演
天満天神繁昌亭

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」
三、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「子は鎹」
仲入り
四、笑福亭鶴二・露の眞・・・・・・・・・・・「どじょうすくい」
五、露の眞・露の紫・・・・・・・・・・・・・・・「銭太鼓」
六、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」
七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」

11-20-92

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