ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

ジョニー・デップ 反骨のハリウッド・スター

2006-12-05 | 映画 さ行
出演する作品ごとに違う顔を見せてくれる気になる俳優ジョニー。しかし、彼は一夜にしてスターになったわけではない。

2004年 アメリカ ドキュメンタリー
2006年12月4日 WOWOW(録画)
監督・製作総指揮 ケヴィン・バーンズ(エリザベス・テイラー/ハリウッドの宝石箱)
出演 ジョニー・デップ(パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト、チャーリーとチョコレート工場、ティム・バートンのコープス・ブライド、シークレット・ウィンドウ、ネバーランド、パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち、ショコラほか)、キーラ・ナイトレイ(パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト、プライドと偏見)、
(出演作品などは、私が観た物にかぎる)

ジョニーはネイティブアメリカンの血を引く家系に生まれ、両親は社会になじめない人たちだった。その両親も離婚。家庭そのものも不安定だった。音楽に目覚めた彼はロック・スターを目指すがなかなか芽が出ない。そのころ知り合ったニコラス・ケイジの勧めで映画デビューする。そして、ハンサムな外見と圧倒的な存在感で一躍テレビシリーズのアイドルとなる。しかし、アイドル扱いに居心地の悪さを感じる彼は不満を募らせ、反発するようになるが、契約を最後まで務め、その後ティム・バートンの「シザー・ハンズ」で印象的な演技を披露する。そして、・・・。

ジョニーは、今をときめくハリウッドのトップスターだが、お金の苦労、売れない苦労を誰よりも知っている人である。時にはコンビニで万引きして食いつなぐ日もあったという。アメリカでも、日本同様二世スターも多い時代である。演劇学校出身のエリートや子役出身で気が付いたらショービジネスの世界にいたという人も多い。
しかし、ロックスターを目指していても何のコネもない彼は、当時付き合っていた女性を通じてニコラス・ケイジと知り合う。ニコラスの居候にもさせてもらっていたらしい。運もあるが、ニコラスが出会った当時の彼の彼は最初からただの夢見る若者ではなかったと思われる。本人には分からなかったが、俳優としての資質が垣間見え、オーラが出ていたのだろう。
アイドルとして売れても決して浮かれることなく、自分の目指すべき道を見失う事がなかった彼は、すでに只者ではない。そして、アイドル扱いに反発して奇行と取れる行動もあったが、契約を全うするまでテレビシリーズを勤め上げるところも大変クールな大人でもある。
女性遍歴も多いが、彼の生まれた家庭の不安定さが、親しくなる女性に「すぐに本気になり、すぐに求婚する」という行動に結びつくのだろう。恋に落ちやすい感受性豊かでハンサムな青年は、才能を発揮して有名となり、更に女性にモテモテである。しかし、ここでスキャンダルにまみれて自分を見失わないところも、彼の強さなのだろう。
2児の父親となって、子供たちのことについて語る彼には、浮ついたところがない。
今まで断片的に知っていた情報もあるが、こうやって時系列順に並べ、周囲の人たちからのコメントも出てくると、本当のジョニーについて更に深く知る事ができたように思う。「プラトーン」に出演していたが、見たはずなのにさっぱり記憶にないわけも分かった。ベトナム語の通訳の役だったが、あまりにベトナム語を学んで流暢だったし、スクリーンでチャーリー・シーンより目立ってしまったため大幅にカットせざるを得なかったという。そんなオリバー・ストーンの苦しげなコメントが印象強い。この件はジョニーを落胆させたが、そんなことも下積み時代の彼の肥やしになって行ったのだろう。


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