カンヌで評判になったそうだし、時代のアイコンとして世界中にその名を知られ、未だにヒーローとしてカリスマ性をおびているチェ・ゲバラ。地元では「チェ」と呼ばれているそうです。私が物心ついたときにはすでに伝説の人になっていて、「Tシャツに顔がプリントされている人」になっていましたが・・・
2008年 アメリカ、フランス、スペイン ヒューマンドラマ、伝記
2009年1月14日 ワーナーマイカル・シネマズ・新百合ヶ丘
監督 スティーブン・ソダーバーグ(シリアナ他)
出演 ベニチオ・デル・トロ(21グラム)、サンティアゴ・カブレラ(HEROS/1)、
(出演作品などは私が観たものに限る)
後にチェと呼ばれることになった男は、アルゼンチン人で医師だった。南米旅行の最中にカストロに出会い、キューバ革命に関わることになる。貧しいラテン・アメリカを救おうという気持ちで、持病の喘息に苦しみながらゲリラ戦に参加するのだった。
あちこちで「モーターサイクル・ダイアリー」を見て予習することを薦めるレビューを読みながら、そういう余裕もなく鑑賞することになってしまいました。
公式HPなどを見て予習はしたけど、この時代のことも知らないし分かりにくい映画ではありましたね。というのも、ところどころに当時の白黒フィルムや革命後のインタビュー場面を挿入しているし、説明をしないまま次の場面に行ってしまうという編集なのです。
しっかり説明してしまうとダサくなるのは分かりますが、ただでさえ似たような年頃、似たような服装の、よくしらない俳優さんが多数出ている映画です。どんどん進んでしまうとついていくのがやっと・・・になってしまいます。その上、カンヌでは1本の映画として上映されたものがあまりに長すぎるために2本に分けてしまったため、この1本を見ただけで感想を書くのがはばかられるという事情もあります。
とはいえ、チェという人物自体がとても魅力的で、たぶん面白いエピソードに満ちているのでしょうね。戦闘場面を詳しく描写することを避けて、チェの日常を描いて行くこの映画はまるでドキュメンタリーみたいでした。
最初から英雄だったわけではなく、外国人として信頼されていなかった若者が、徐々に信頼を得て、ゲリラ戦のなかでぐんぐんと頭角を現していくところはリアルな感じでした。
医師としては、戦闘の真っ只中でのとても乱暴な医療行為をする人であり、上官としては裏切り行為にはとても厳しい人であり、友人としてはユーモアがあり、革命家としては騙されないために人々に読み書きを推奨する賢い人であり、一般民衆に優しい人でした。戦う兵士たちの士気をあげる事に優れ、けが人を見捨てることがなく、民衆から搾取することを硬く禁じ、作戦に長け、実際的な人であるにも関わらず、夢を見ることができたのではないでしょうか?
自分の国でもないのに、キューバのために命の危険を冒してまで最前線で戦う姿は、英雄以外にない感じです。「武装闘争」を信じていたのは時代の反映であり、彼が今生きていたら何と言うでしょうか?また違う戦い方を選んだかもしれません。あの時代だからこそ、あの才能が生きて、人柄が愛されたのかとも思います。
後半で左手を負傷し、ギプスをしていましたが、そのギプスの中がかゆいと見えて、ペンで掻いている演出とか、細かいところがとても気に入りました。
デルトロは「21グラム」しか見ていないのですが、あの時は凶悪顔でしたね。それがあの英雄になっちゃうんですから、面白い。そして、作ったのがアメリカ映画だってことも、面白いです。アメリカからみたら、あんな位置に共産国があるのは目の上のたんこぶだろうし、実際キューバ危機の時は肝を冷やしたはずなのですから・・・
それから最後に・・・デルトロは25キロもの減量をして役作りをしたそうですが、5キロのダイエットもできない私には頭が下がります。そして、角度やしぐさによって、何故か古谷一行にどうしても似て見えてしまいました。そんな時は「金田一さ~ん」と呼びかけたくなりました。
2008年 アメリカ、フランス、スペイン ヒューマンドラマ、伝記
2009年1月14日 ワーナーマイカル・シネマズ・新百合ヶ丘
監督 スティーブン・ソダーバーグ(シリアナ他)
出演 ベニチオ・デル・トロ(21グラム)、サンティアゴ・カブレラ(HEROS/1)、
(出演作品などは私が観たものに限る)
後にチェと呼ばれることになった男は、アルゼンチン人で医師だった。南米旅行の最中にカストロに出会い、キューバ革命に関わることになる。貧しいラテン・アメリカを救おうという気持ちで、持病の喘息に苦しみながらゲリラ戦に参加するのだった。
あちこちで「モーターサイクル・ダイアリー」を見て予習することを薦めるレビューを読みながら、そういう余裕もなく鑑賞することになってしまいました。
公式HPなどを見て予習はしたけど、この時代のことも知らないし分かりにくい映画ではありましたね。というのも、ところどころに当時の白黒フィルムや革命後のインタビュー場面を挿入しているし、説明をしないまま次の場面に行ってしまうという編集なのです。
しっかり説明してしまうとダサくなるのは分かりますが、ただでさえ似たような年頃、似たような服装の、よくしらない俳優さんが多数出ている映画です。どんどん進んでしまうとついていくのがやっと・・・になってしまいます。その上、カンヌでは1本の映画として上映されたものがあまりに長すぎるために2本に分けてしまったため、この1本を見ただけで感想を書くのがはばかられるという事情もあります。
とはいえ、チェという人物自体がとても魅力的で、たぶん面白いエピソードに満ちているのでしょうね。戦闘場面を詳しく描写することを避けて、チェの日常を描いて行くこの映画はまるでドキュメンタリーみたいでした。
最初から英雄だったわけではなく、外国人として信頼されていなかった若者が、徐々に信頼を得て、ゲリラ戦のなかでぐんぐんと頭角を現していくところはリアルな感じでした。
医師としては、戦闘の真っ只中でのとても乱暴な医療行為をする人であり、上官としては裏切り行為にはとても厳しい人であり、友人としてはユーモアがあり、革命家としては騙されないために人々に読み書きを推奨する賢い人であり、一般民衆に優しい人でした。戦う兵士たちの士気をあげる事に優れ、けが人を見捨てることがなく、民衆から搾取することを硬く禁じ、作戦に長け、実際的な人であるにも関わらず、夢を見ることができたのではないでしょうか?
自分の国でもないのに、キューバのために命の危険を冒してまで最前線で戦う姿は、英雄以外にない感じです。「武装闘争」を信じていたのは時代の反映であり、彼が今生きていたら何と言うでしょうか?また違う戦い方を選んだかもしれません。あの時代だからこそ、あの才能が生きて、人柄が愛されたのかとも思います。
後半で左手を負傷し、ギプスをしていましたが、そのギプスの中がかゆいと見えて、ペンで掻いている演出とか、細かいところがとても気に入りました。
デルトロは「21グラム」しか見ていないのですが、あの時は凶悪顔でしたね。それがあの英雄になっちゃうんですから、面白い。そして、作ったのがアメリカ映画だってことも、面白いです。アメリカからみたら、あんな位置に共産国があるのは目の上のたんこぶだろうし、実際キューバ危機の時は肝を冷やしたはずなのですから・・・
それから最後に・・・デルトロは25キロもの減量をして役作りをしたそうですが、5キロのダイエットもできない私には頭が下がります。そして、角度やしぐさによって、何故か古谷一行にどうしても似て見えてしまいました。そんな時は「金田一さ~ん」と呼びかけたくなりました。
最近「ラスベガスをやっつけろ」を見たのですが、とても同一人物とは思えなかった・・・まぁ、これはジョニデのほうがもっと凄いけど(笑)
とにかく後編が楽しみです♪
ゲバラを題材にした映画を作っちゃうんですからねぇ。
後編と合わせて本当の評価をしたいものですね~。
デルトロは映画によって、ぜんぜん違う人になっちゃうタイプなんですね。びっくりです。
でも、「常々古谷一行」に似てましたか~。やっぱり?
黒人の大統領が登場したり、本当にアメリカの奥深さを感じる今日この頃です。興味深い国ですね。
後半を楽しみにしています。