某月某日
雪まつりも終わり街もいつものたたずまい
午後のひと時
苗穂駅の近所にある天然温泉スーパー銭湯にだっぷり浸かってるパパ
まったりとトドの様にあふれる湯に身を任せてると
どうも違和感がある光景が目に入って来た
脱衣場から浴場に入るとき
一般的には イッパンテキニ男性は股間の前に何気なく
タオルを垂らして入って来るのが一般的だと思うのだけど
その先輩は(たぶんパパより年上)タオルを頭にかぶせて入って来たのである
づら?
少年時代、マーク・トゥエインの「トム・ソーヤの冒険」や「ハックルベリー・フィンの大冒険」に心踊ったパパは?って思った事は知りたいのです
見たいのです「この先輩は頭をどうやって洗うのだろう」って思ったとたん
パパの小さな冒険は始まりました
インデアン・ジョーに気づかれないように小さなカンテラを持って
洞窟を探検するトムソーヤにパパはなってます
インデアンジョーは38℃のジャグジーに入りました
二つ隣の42℃の「てんねん温泉」の湯船に気がつかれないよう、身を隠すパパ
5・6分も入ればその後は洗い場に向かうだろう
パパは息を潜めてインデアンジョーの様子をうかがいます
結構、長湯のインデアンジョー
ジャグジーと42℃の湯船の中は入れ替わりたち変わり人が変わります
ほんとに長湯のインデアンジョー
彼の湯船は38℃だけどトムソーヤのパパの湯船は42℃
きつい勝負だ
彼がようやく湯船から上がった
「さあ、洗い場に行け」トムパパは心の中で叫びます
インデアンジョーは大きめの「乾いた」タオルを頭に乗せて
こちらに向かって歩き出しました
えっマジで?
インデアンジョーはトムパパの居る浴槽に入って来たのではないか
しかもパパトムのすぐ隣に
近所で評判の美人ママとパパのお気に入りのコーヒーショップに
出かけても、決してお気に入りの店長さんを目線で追う事は無く
上手にカフェオレのカップに手をやれるパパなのに
店長さんの長い髪を丸めてそして白いブラウス姿がパパのお気に入り
だなんて決してママに気付かれないほどのポーカーフェイスのパパなのに
トムパパの心を見透かしたように
今、インデアンジョーはトムパパのすぐ横に
洞窟でインデアンジョーの影にドキドキするトムソーヤと同じ
状態、心臓の鼓動が大きく鳴り響きます
だんだん目の前が暗くなって来る
ドキドキがおさまらない
湯あたり?
そりゃ30分も湯船につかりっぱなしじゃ
ここで倒れたらパパが変なおじさんになってしまう
真相を探れぬまま必死に脱衣所へ向かうパパ
薄れ逝く意識の中で看護師姿のモモちゃんが微笑んでいます