Masayukiの独り言・・・

老いの手習い日記です。

OB会誌への投稿

2012-02-04 16:11:59 | Weblog

 鉄道会社を退職して6年数か月が過ぎた。この間ボケ防止にと、1年に一回はOB会誌に投稿してきた。今回はS学苑の「名曲をうたう」講座を受け歌っている。そのことを投稿しようと原稿を書いてみた。原稿は800字以内となっている。

 「趣味を生かして」

 『国鉄に入る前は、声楽家になりたいとの夢があった。それは中学時代、駿府会館で行なわれた東京芸大の卒業記念演奏会を聞きに行ってからである。それは『オペラ「椿姫」』である。それを両親に話したのは高校2年の3学期であった。両親は驚いたが、私の意思が固いならと前向きに考えてくれた。しかしその夢は両親への負担や弟妹達への影響等を考え、やむなく諦めた。そして国鉄に採用された。その時から、この夢は思考の外に置き、土木技術者として線路保守の道を歩んだ。JP東海、関連企業と同じ分野で働き、平成17年に退職した。

 その時、若いころ果たせなかった音楽を趣味として生きようと思った。ピアノ教室や合唱団に入ったし、S学苑が主催する「名曲をうたう」という歌を習う教室にも入った。この先生は東京芸大出身の声楽家であり、月2回の講習は楽しいものであった。生徒は概ね50代から70代の人で30名ほどの人が2クラスに分かれ授業を受けた。私のクラスは15名で、その内男性は2名である。ここでは音楽の基礎から、唱歌、歌曲、オペラのアリアまで教えてくれる。そして毎年10月には発表会があり市内のホールを借り、その成果を発表することになっている。

 今まで5回の発表会を経験し、日本歌曲やオペラのアリアを歌った。曲は自分で選び、先生のアドバイスを受けて決める。私の声は先生曰くバリトンであるというが、高い声のテナーの曲を選ぶことが多かった。それは若い時歌うことが出来た高音への憧れが強かった。普段は出ない声であるが、練習により何とか出るようになる。これは先生の指導によるものと感謝している。昨年はグノー作曲の「アベマリア」を歌った。今年歌う曲を選定しているが、3月11日の大震災や福島第一原発の事故等から被災者が立ち上がるためにも「ユー・レイズ・ミー・アップ」か「コン・テ・パンティロ」にしようと思っている。』