
国立近代美術館フィルムセンター<こども映画館>活弁と音楽の世界の二日目。今日のテーマは“ふしぎな映画”。
初期のトリック撮影など、様々な工夫によって、見たこともないような世界を描き出した無声映画作品4本を、年代を追いつつ、活弁や音楽とともにめいいっぱい楽しもう!という企画。
今日の司会は檜山博士さん。
上映作品は、
まず、『鷲の巣から救われて』(1907年)アメリカ/E・S・ポーター監修(8分)
アメリカ映画のパイオニア『大列車強盗』の監督E・S・ポーターの作品。
鷲にさらわれた赤ん坊を、鷲の巣から木こりのお父さんが救出する、というだけのお話。
鷲が赤ん坊をさらっていくシーンは、作りものの鷲と赤ちゃんを上から吊るして背景を移動させていくという方法で撮影されています。
D・W・グリフィスが赤ん坊の父親役で銀幕デビューを飾っていますが、『大列車強盗』に見られるE・S・ポーターの分離的なスタイルとカッティング法は、後年、グリフィスが極めて効果的に発展させていく技法です。
『パルシファル(照魔鏡)』(1912年)イタリア/マリオ・カゼリーニ監督(20分)
巧みなトリック技法を交え、聖杯伝説上の騎士パルシファルの活躍を描いた作品。
これはたいへんでした。ドイツ語字幕が入っているのですが、シーンも字幕もかなり飛躍していて、観ただけでは絶対にわかりません。
聖杯伝説を調べつつ、ドラゴンクエストのようなロールプレイングゲーム的に観てもらえたらいいなと物語を構成しました。魔法使いの罠や誘惑に負けず、王を苦しみから救いだす騎士パルシファル、もうちょっとイケメンでもいいものを…と思いつつ。
これは、低学年のこどもたちにはちょっと難しかったと思います(大人でも難しいですよね、と主催側も…)。
『先史時代』(1913年)アメリカ/D・W・グリフィス監督(30分)
「映画の父」D・W・グリフィス監督による、発明家の青年が見た先史時代の夢の話。
フィルムセンターの方々も仰っていましたが、多分これも、活弁をつけずに無声のまま見たら、面白さが10分の1くらいの作品。
野蛮な原始人の女なし部族が暴力によって他の部族から女を略奪してくるという、親もひいてしまうような内容なのですが、実は、グリフィスらしい細かい笑いがいっぱい。
とにかく表情やしぐさはおおげさなので、こどもたちにもあまり怖くなく先史時代の戦や発明を体験してもらえるよう、工夫しました。とても分かりやすいお話になっていたはず。
けっこう会場から笑いが起こって一安心でした。
『デブの自動車屋』(1919年)アメリカ/ロスコー・アーバックル監督(20分)
ロスコー・アーバックルとキートンのコンビが自動車屋を舞台に繰り広げるおもしろおかしいコメディ映画。
予想通り、これはテンポのよいスラップスティックコメディなので、会場はみんな終始大爆笑。最後にすかっと大笑いしてもらえてよかったです。
全然違う4つの作品ですが、FEBOさんの生演奏は、本当にそれぞれの世界にぴったりで、こどもたちの作品理解や楽しみを大いに助けてくれました。さすが!素晴らしかったです。
こどもも親も、一緒に映画の歴史や楽しさを知ることができる、貴重な企画。今年も本当にありがとうございました。
来年もどうぞたくさんの方に足をお運びいただけますよう。
そして、こうした上映会が、各地の市町村、学校等で行われるようになったら嬉しく思います。
初期のトリック撮影など、様々な工夫によって、見たこともないような世界を描き出した無声映画作品4本を、年代を追いつつ、活弁や音楽とともにめいいっぱい楽しもう!という企画。
今日の司会は檜山博士さん。
上映作品は、
まず、『鷲の巣から救われて』(1907年)アメリカ/E・S・ポーター監修(8分)
アメリカ映画のパイオニア『大列車強盗』の監督E・S・ポーターの作品。
鷲にさらわれた赤ん坊を、鷲の巣から木こりのお父さんが救出する、というだけのお話。
鷲が赤ん坊をさらっていくシーンは、作りものの鷲と赤ちゃんを上から吊るして背景を移動させていくという方法で撮影されています。
D・W・グリフィスが赤ん坊の父親役で銀幕デビューを飾っていますが、『大列車強盗』に見られるE・S・ポーターの分離的なスタイルとカッティング法は、後年、グリフィスが極めて効果的に発展させていく技法です。
『パルシファル(照魔鏡)』(1912年)イタリア/マリオ・カゼリーニ監督(20分)
巧みなトリック技法を交え、聖杯伝説上の騎士パルシファルの活躍を描いた作品。
これはたいへんでした。ドイツ語字幕が入っているのですが、シーンも字幕もかなり飛躍していて、観ただけでは絶対にわかりません。
聖杯伝説を調べつつ、ドラゴンクエストのようなロールプレイングゲーム的に観てもらえたらいいなと物語を構成しました。魔法使いの罠や誘惑に負けず、王を苦しみから救いだす騎士パルシファル、もうちょっとイケメンでもいいものを…と思いつつ。
これは、低学年のこどもたちにはちょっと難しかったと思います(大人でも難しいですよね、と主催側も…)。
『先史時代』(1913年)アメリカ/D・W・グリフィス監督(30分)
「映画の父」D・W・グリフィス監督による、発明家の青年が見た先史時代の夢の話。
フィルムセンターの方々も仰っていましたが、多分これも、活弁をつけずに無声のまま見たら、面白さが10分の1くらいの作品。
野蛮な原始人の女なし部族が暴力によって他の部族から女を略奪してくるという、親もひいてしまうような内容なのですが、実は、グリフィスらしい細かい笑いがいっぱい。
とにかく表情やしぐさはおおげさなので、こどもたちにもあまり怖くなく先史時代の戦や発明を体験してもらえるよう、工夫しました。とても分かりやすいお話になっていたはず。
けっこう会場から笑いが起こって一安心でした。
『デブの自動車屋』(1919年)アメリカ/ロスコー・アーバックル監督(20分)
ロスコー・アーバックルとキートンのコンビが自動車屋を舞台に繰り広げるおもしろおかしいコメディ映画。
予想通り、これはテンポのよいスラップスティックコメディなので、会場はみんな終始大爆笑。最後にすかっと大笑いしてもらえてよかったです。
全然違う4つの作品ですが、FEBOさんの生演奏は、本当にそれぞれの世界にぴったりで、こどもたちの作品理解や楽しみを大いに助けてくれました。さすが!素晴らしかったです。
こどもも親も、一緒に映画の歴史や楽しさを知ることができる、貴重な企画。今年も本当にありがとうございました。
来年もどうぞたくさんの方に足をお運びいただけますよう。
そして、こうした上映会が、各地の市町村、学校等で行われるようになったら嬉しく思います。
息子3歳怖いと言いながらもデブちゃんのお話しはげらげら笑って最後まで見ていました
娘8歳完全にはまってます
かつどうべんしというのは、フィルムセンターで、むかしのえいがは、音もなくて、こえもきこえませんでした。3人の人がやります。その一人の人がぜんぶのこえをだし、2人の人が音をだします。かつどうべんしは面白いのでわたしは、またみにいきたいなと思いました。こどもでもおもしろいのがいっぱいです。ぜひみてください。
文章はちょっとわかりにくいところもありますが、本当に楽しいのが伝わりました
またぜひ行きたいとおもいます
「ぜひみてください」って宣伝までしてくれてるあたりがさすが
家族3世代で楽しんで下さって何よりでした。
またぜひ皆さんで観にいらして下さい