野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

今年もヤマハワークスの圧勝@2016鈴鹿8耐

2016-08-01 10:35:32 | モータースポーツ
2016年鈴鹿8耐第39回大会(7月31日)はヤマハワークス「 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の圧勝で、昨年に続き2連勝、あっぱれ!
   「鈴鹿8耐、2連勝のヤマハワークスチーム」
BS12で実況放送を見ながら、傍のパソコンでライブタイミングを見ながらの8時間で、8時間もテレビとパソコンをつけっぱしはこの日だけ。年を取ると8時間を見るのはさすがに疲れたが、贔屓にしているカワサキの準ワークスチームも参戦していたのでテレビ席を立つわけにもいかず。それにしても、幾つになっても鈴鹿8耐レースだけは格段に面白い。(**8月2日追記:観客動員数:鈴鹿サーキットの発表によると木曜日:1万人、金曜日:1万1500人、土曜日:3万3500人 日曜日6万9000人、4日間合計12万4000人)

レースは、残り1時間を切って、安定した走りを見せた中須賀選手からアレックス・ローズにバトンが渡され、2連覇に向けてのアンカーを担当。終盤のナイトセッションに突入し、残り30分を切っても後続では転倒マシンが発生する中、ローズは2分11秒台までタイムを落とし、無理な走行をすることなく、着実にチェッカーを受けるべく安定した走行を続けたレース展開とマインドコントロールした頭脳は見事だった。午前11時半までに針を戻すと、ヤマハワークスのスタートライダーは全日本チャンピオン中須賀選手だが、昨年同様に無理にトップを取ることなく、終始トップに肉薄しながら2位の位置でスリップについた走行で、この時点からすでにチャンピオン走行だった。事前走行から合同テスト等トップトライヤルを含めた全ての走行パターンでトップの位置を決して譲らず完璧なレース展開だった。昨年の課題としてあった、ピットタイムも15~16秒と昨年より著しく改善され、ヤマハが掲げた「最強の挑戦者たれ」ではなく「最強の勝利者」だった。

2位以下は混戦を生き残ったカワサキが2位、スズキヨシムラが3位表彰台。
    
2位になったカワサキ「Team GREEN」はスタートライダーの柳川選手がトップより50秒前後遅れ、順位も5,6番手になった時点で優勝の可能性は既に無く、前を走行するチームの転倒等の自滅を待つしかない状態となったが、我慢のレースで結局2位。3位の「ヨシムラ」は「Team GREEN」との2位競争に敗れ我慢のレースだったように見えた。4位にはヤマハワークス体制を取った「7YART Yamaha Official EWC Team」。#7の「YART Yamaha Official EWC Team」は事前走行時点からマシンとピレリタイヤとの相性が悪く、日本人ライダーのタイムがトップより5~6秒遅れと七転八倒していたが、終わってみれば4周遅れの4位。スズキの「Team KAGAYAMA」もピット作業時のミスや転倒等が重なりライダーのタイムの速さを生かしきれず。それにしても、あっけなかったのは、ホンダ系の「F.C.C.TSR Honda」と「MuSASHi RT HARC-PRO」の2チーム。 両チームとも鈴鹿8耐優勝経験豊富なチームだが、昨年に続き転倒やマシントラブル発生と最悪の結果となった。レース序盤の7周目、トップから好位置につけた2位走行の#5「F.C.C.TSR Honda」が転倒し優勝の戦列から離れると、ヤマハワークスに徐々に引き離されながらも50秒差で踏みとどまり唯一食らいついていた、2位走行中の#634「MuSASHi RT HARC-PRO」は75周目にヘアピンを立ち上がったところでマシントラブル発生しリタイア。マシンから白煙があがり、ライダーのニッキー・ヘイデンの困惑した表情がTV画面にでる。#634「MuSASHi RT HARC-PRO」は昨年2015年もMotoGpチャンピオンだったケーシー・ストーナーがスロットル固着と言うマシントラトラブルでの転倒リタイアがあり、2年続きのマシントラブルにニッキー・ヘイデンも怒り心頭だと報道にあった。HRC直系のマシンがまさかの2年続きのマシントラブルとは、世界の二輪レースを実質牽引していると自負しているホンダHRCにとっては、正に屈辱以上の何物でもないものと類推される。昨年の屈辱から打倒ヤマハを目指してきたはずのホンダは再自滅と言う返り討ちにあって、結局ホンダの最上位は8位のアジア系のチームだった。出場68チームの約半数が転倒し、生き残ったチームだけがヤマハワークスに大きく遅れてゴールすることとなった。

2016年の鈴鹿8耐は、ただただヤマハワークスチームが強くて速いという印象のみが残った。ヤマハワークスを脅かすチームが全く無く、上位チームの転倒やマシントラブルだけが目立ち、最後まで残るまいと思っていたチームが上位入賞と言う、面白味に欠けるレースだったというのが個人的な全体的印象。昨年、ヤマハは鈴鹿8耐に向けて唯一ワークスチームを構成し圧倒的な強さで優勝した。他チームがマシンのセットアップに苦戦している中で、今年もヤマハワークスの実力は群を抜いており、万が一のアクシデントがない限り、今年もヤマハの圧勝は固いと幾多の報道にあったがく、そしてその通りとなった。ワークスチームの鈴鹿8耐再登場により、それまでワークス不在の中では機能していた有力販社チームや有力プライベータもワークス相手では全く歯が立たず、今年と昨年のレース結果により、その差はあまりにも歴然としていることが、テレビ桟敷の観客にも手に取るようにはっきりと分かった。

過去、かってはホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキから 計11~12チームのワークスチームが出場し、それこそ激しい火花を散らす強烈なインパクトを持つ時代があった。少なくともワークスチームであればどのチームも勝つ可能性はある。それぐらいワークスの実力は拮抗していたので、最終的にはリスク回避の目的のために、必勝を狙うメーカーなら複数チームを参戦させ、勝つ確率を高く設定していた時代だった。爾来、十数年たって、昨年、今年とヤマハワークスに2年続いて煮え湯を飲まされたホンダ。いつになったらこの仇を返すのだろうか。みんなでワイワイガヤガヤのレースも良いかもしれないが、少なくとも世界選手権レースにおいては、やられたらやり返す試合をせねば日本のモータースポーツのブームに再来は来ないと思う。テレビのアナウンサーも懇願していたが、来年はヤマハ、ホンダ、スズキ、カワサキの各ワークスが火花を散らす状態になれば、8耐は更に盛り上がるはずだと。同アナウンサーの弁だが、1994年の鈴鹿8耐、ホンダワークスとカワサキワークスの戦い、優勝したホンダとカワサキのゴール差は0.288秒差。これが鈴鹿8耐の記録だそうだ。


コメント (2)
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