人間の脳細胞は、約1000億個の神経細胞でできています
ところが、それぞれの神経細胞には、細い指のような樹状突起がたくさん出ています。
これで、お互いがネットワークをつくり、他の神経細胞に信号を伝えて、瞬時にいろいろなことを判断したり、感じたりできるようになっているのです。
この脳のもとは、妊娠3週間目には現れていて、30週目にはしわができているんだそうです。
そしてついに40週目、出産直前には、ほぼ大人の脳の形を変わらないくらいになるのです。
ところで、この神経細胞が妊娠末期に大量死しているといいます。
神経細胞が最も盛んに生成されるのは、妊娠10週目から18週目頃で、細胞の数も最大となるんです。
その後は、神経細胞同士のネットワークがどんどんつくられていくのですが、中にはネットワークの取り合いに敗れる細胞が出てきて、そうした細胞が妊娠末期に大量死するのです。
その数は、なんと全体の90パーセントにも及ぶんだそうです。
ですから、もとあった脳細胞の数は1兆個だったというわけです。
成人の場合、大脳皮質の中で死んでいく神経細胞の数は、なんと、1日に10万~20万にもなります。
ある報告によると、86~95歳の脳は、16~25歳の脳に比べて、49パーセントも大脳皮質の神経細胞が減っているとか