曠野すぐりBLOG 「小説旅日記」

「途中から読んでも内容の分かる連載小説」をいくつか、あと日記を、のんびりと載せていきます。
 

NAWOさんの個展 その1

2014年03月03日 | 彷徨う
NAWOさんの個展 その1
 
 
少し時間が経ってしまったが、2月21日金曜日は埼玉県の東松山に。
 
『東上線各駅短編集』の表紙と裏表紙を書いていただいたNAWOさんから、個展を開くという連絡をいただいた。これはぜひとも行きたい。NAWOさんの個展は昨年の初夏、とても暑い日に伺わせていただいたのだが、明るい色使いの、青空にぴったりの絵が並んでとても印象に残るものだった。寒い日が続く中ではどう見えるのだろうかと興味があった。
 
予定していた21日は運悪く、八王子で用事が入ってしまった。しかし距離こそ遠いものの、東松山までは川越で一回乗り換えるだけと行程は単純なもの。私は早めに用事を終えると八高線で北上していった。
八高線からの車窓は一言で言うととにかく平坦。街並みや住宅の少ない首都圏のローカル地帯を走るが、しかし山は迫っていない。邪魔となるものがないので、左右どちらの車窓にもだだっ広い眺めとなっている。
横田基地に茶畑。雪が残っていて白一色。車内はすいていて、金子をすぎた辺りで私はうつらうつらしてきた。以前はすきま風だらけで寒かった八高線も、電化された部分に関しては乗り心地がよくなった。
電車に揺られての居眠りは気持ちのいいものだが、しかし的場駅付近で架線のトラブルということで眠りから覚まされる。NAWOさんの個展は会場が喫茶店で、閉店時間が18時。間に合うかどうか心配で、眠気が吹き飛んでしまった。
それでもなんとか電車が動いてくれ、川越に到着。そこで急いで東武東上線に乗り換えた。
今度東上線では席が埋まっていて立っていたが、こちらも平坦な眺めだ。しかしこれは下りに乗っているからで、都心まで通じている重要な通勤電車のこと、和光から池袋までは建物が迫って見渡すような眺めとなっていない。
 
17時ちょっと前、東松山に到着。改札を出てヤキュウ神社側に早足で向かう。しかしそこで雪の重みでひしゃげてしまった自転車置き場の屋根を見つけ、急いてはいたけど私は立ち止まった。
屋根は思わず見事と言ってしまいたくなるくらい、きれいにV字にへこんでいる。あれ、だいぶ長いものだが、しかし撤去するしかないだろう。たいへんな作業になるに違いない。
私は一枚写すと、また早足で歩き出した。
 
(つづく)
 


最新の画像もっと見る