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初めて直接撮像に成功! 系外惑星“スーパージュピター”の自転

2016年02月25日 | 宇宙 space
ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、
木星の4倍の質量を持つ系外惑星“スーパージュピター”の明るさが、
変化する様子がとらえられました。

この変化は惑星の自転によるもののようで、
系外惑星の自転の直接撮像に初めて成功した例になるんですねー


木星型惑星“スーパージュピター”

ケンタウルス座の方向170光年の距離にある系外惑星“2M1207b”。

“2M1207b”は質量が木星の4倍あり、
質量の大きな木星型惑星“スーパージュピター”に分類され、
主星の褐色矮星“2M1207”から80億キロ離れたところを公転しています。
“2M1207”系のイメージ図。手前が“2M1207b”。

“2M1207b”は誕生から1000万年ほどしか経っていない若い惑星で、
大気の温度は摂氏1200度から1400度と非常に高温。

大気中にまだらに存在する雲が複雑なパターンを作っていて、
惑星の表面に明暗の模様が見えるんですねー

今回、ハッブル宇宙望遠鏡で“2M1270b”を赤外線観測したところ、
惑星の自転に伴って表面の明るさが変わる様子がとらえられました。
自転周期は約10時間だそうです。


太陽系とは異なったプロセスで形成された

直接撮像によって系外惑星の自転が測定されたのは初めてのこと。

ハッブル宇宙望遠鏡や、
その後継機になるジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使えば、
系外惑星の雲の分布や大気組成も明らかにできることを示す成果になります。
明るさの変化グラフ(模式図)

また、この惑星の質量は主星の5~7分の1もあり、
木星が太陽の1000分の1未満しかない太陽系とは大きく異なるんですねー

このことは“2M1207”系が、
太陽系とは異なったプロセスで形成されたことを示す証拠になります。

太陽系の惑星は、
原始太陽の周りにあった原始惑星系円盤から形成されたもの。

でも“2M1207”系のスーパージュピターと褐色矮星は違っていて、
ペアを成す別々の円盤の重力崩壊によって形成されたのかもしれません。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 系外惑星も、重いほど自転が速くなる傾向


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1 コメント

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Unknown (にゃんちゃ)
2016-02-27 11:07:57
自転で変わるのですかー。
ふーむ。

この近くの「オーサダハル」のことも
知りたいデス!
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