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加速が進む金星の暴風“スーパーローテーション”

2013年07月25日 | 金星の探査
周期243日という非常にゆっくりとした自転をしている金星。

この金星の表面を、わずか4日間で一周する謎の暴風“スーパーローテーション”が、
過去6年で大幅に加速していることが分かりました。

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の金星探査機“ビーナスエクスプレス”の観測から、
南緯50度から北緯50度までの領域で、上空70キロに出現する雲の動きを追跡。
すると、2006年には時速300キロだった風速が、最新データでは400キロにまで加速していたんですねー



“ビーナスエクスプレス”がとらえた
金星大気とその動き
手動で4万5000個、
自動プログラムで35万個にもおよぶ
雲の模様を追跡
これにより長期の加速をつきとめた



この結果は、ロシア宇宙科学研究所と日本の産業技術総合研究所による研究から判明していて、
他にも短期スケールでの風速の周期変動が明らかになっています。
でも、この中には説明のつかない新たな謎も含まれていたりします。

日本の金星探査機“あかつき”も、2010年に“ビーナスエクスプレス”に合流し、
共に“スーパーローテーション”の解明に取り組む予定だったのですが、メインエンジンのトラブルにより金星周回軌道投入に失敗…
今は2015年の再挑戦を目指しているところです。

2006年から続く“ビーナスエクスプレス”の観測ミッションも、今は終盤にさしかかっているところ。
なので、“ビーナスエクスプレス”の最後のミッションは、“あかつき”の到着まで持ちこたえることだとか。

なんとか2015年まで頑張って、“スーパーローテーション”の謎を解明してほしいですねー


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