3月の「福岡市政だより」の一面に報じられていた「福岡市美術館」のリニューアルオープン。
大濠公園のほとりに立つこの美術館は、2年以上の改修休館を経て、2019年3月21日(木・祝)にオープン。
この日(内覧会)を楽しみにしていました。
1979年に開館した福岡市美術館は、昭和54年築の建物とは思えないモダンスタイルの印象。
それもそのはずで、ル・コルビュジエに師事した近代建築の巨匠・前川國男さんが手がけたそうです。
美術館の関係者のお話を聞く機会がありましたが、この風情のある外壁のレンガも再現されたそうですが、全て手焼きで当時の❝焼きむら❞を再現できるレンガ工房を見つけるのがたいへんだったそうです。
博多の地下街やバス停には告知ポスターがそこかしこに。
右が最初の頃のポスター、左がオープンが間近になってきた頃に替わって貼られ始めたポスター。
右のポスターの特徴は、美術館のリニューアルオープンの告知ポスターなのに作品を掲載しないこと(だそうです)。
オープン間近になって載せられた作品は、(小さくて分かりづらいと思いますが)ダリ、アンディ・ウォーホル、バスキアの作品。
今なら億円単位の作品だと思いますが、ブレイクする前に世界を歩き回って蒐集されたとか。
国体道路側からのアプローチです。
館内は2階建てですが、ワンフロアが広くて、とにかく明るいです。
2階では、福岡市美術館リニューアルオープン記念展として、「これがわたしたちのコレクション+インカ・ショニバレCBE: Flower Power」を開催中。
1階は、美術品コレクションなどですが、黒田家伝来の宝物や「仙厓」の書画など福岡にゆかりの深い作品、電力王「松永安左エ門」が蒐集した茶道具など。
外に出ると、是非観たかった、草間彌生さんの「南瓜」があります。
別アングルで。
カボチャの背景を美術館にしたり、大濠公園にしたり、いろいろ変えて観るとそれぞれに味わいがあります。
2階のテラスからはお隣の大濠公園がいい借景になって素晴らしいです。
1階の美術品コレクションで観たかったこちら、唐物茶入(茶道具)「博多文琳」。
(図録より。)
博多の豪商「神屋宗湛」が所持していましたが、豊臣秀吉が招かれた茶会でこれが欲しくて所望したところ、宗湛が秀吉に「日本の半分となら交換しましょう。」と返答し諦めさせた、というエピソードがある一品。
福岡市美術館、なかなかの見応えです。
館内には座ってくつろげるスペースも多く、カフェなども充実していますので、ゆっくりと過ごすことができると思います。
帰りは大濠公園を少し歩いて地下鉄の駅へ。
いいお天気になって、池に浮かぶスワンも気持ち良さそうです。
地下鉄大濠公園駅の安全柵にも宣伝。
内覧会に参加しましたので、福岡市美術館の図録と、特別展「インカ・ショニバレCBE: Flower Power」の図録をいただきました。
(バッグは売店で売っています。確か1000円ちょっと。)
大濠公園と福岡市美術館の鳥瞰。
(ネットより拝借。)
リニューアルオープン、おめでとうございます。
福岡の豊かな名所がまたひとつ増えました。