今年の“秘湯納め”は、都心から3時間以内の秘湯、群馬の下仁田温泉。
一昨日だったか、福島の猪苗代湖西側の西会津の国道で、急な豪雪のために車300台が立ち往生、一夜を明かしたとか。
2005年の12月に福島の秘湯、高湯温泉「玉子湯」に行った時に、猪苗代湖の東側で同じような渋滞にハマったことがあります。道中都内でなぜか車のエアコンが故障、「何とかなるさ」と楽観して福島に突入。猪苗代湖周辺で雪に見舞われました。エアコンなしでの雪道の渋滞は本当に寒い。凍えました。おおげさですが、冬の秘湯=雪見という風情も、無事に宿に着いてのこと、と痛感しました。
さて、今回は群馬県の山の中の秘湯に行くので、温泉は雪見を期待しつつ、道中は積雪の有無を心配しつつ、、、でしたが、道中、晴天です。
そう言えば、「上州のからっ風」というぐらいで、冷たい乾燥した強風が群馬のこの季節の特徴でした。宿のご主人も、「雪は一年に数日降るかどうか。積っても10cmぐらい。」とおっしゃっていました。
さて、下仁田温泉までの道中、数ヶ所寄り道しようという計画です。
私は歴史物、妻は武家屋敷が好きなので、まずは甘楽町の城下町小幡へ。
甘楽町と書いて「かんらまち」。ここは織田家ゆかりの町。徳川家康が信長の次男信雄を藩主とした小幡2万石の城下町です。江戸時代の武家屋敷、石垣、庭園などが残っています。
織田家の庭園、楽山園。観光客ゼロ。地域の方の公園になっているようです。池は凍ってました。
武家屋敷の通り。観光案内板こそありましたが、観光地としての派手さとは無縁という印象。もう少し整備してアピールしても街並みの良さは損なわれないのに、と思いました、、、石垣だけが往時の雰囲気を残しています。
とにかく石垣が多いので不思議でしたが、連石山という石の産地が近いことから石の量、運搬には困らなかったようです。
次は、教科書でしか知らない富岡製糸場へ。
富岡製糸場は、明治5年(1872)に設置された、日本で最初の官営模範器械製糸場。
その後、民間の三井に払い下げられ、オーナーが代わりつつ昭和62年(1987)まで操業。相当な期間現役でした。
建物群の多くが良好な状態で保存されており、国指定の重要文化財となっているほか、「富岡製糸場と絹産業遺産群」としてユネスコ世界遺産暫定リストに選定されています。世界遺産候補なんですね。
ボランティアのガイドさんがたっぷり1時間をかけて説明してくれます。富岡製糸場のことだけでなく、建築物としての貴重さ、当時の時代背景など、幅広い社会勉強ができました。
製糸場というと、「女工哀史」のようなことを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、フランス人指導者による官営工場ということもあり、労働条件はしっかりしていたようです。
なかなかの水準です。(って、よく分かりませんが。)
広大な敷地に、繭倉庫や、
生糸を繰る繰糸場があります。
製糸場だけに売店では、繭を売っています。繭でマッサージすると美顔効果があるそうです。が、さなぎを自分で出すのは、ちょっと、、、
次に、貫前神社へ。
妙義神社まで行ってみたかったのですが、少し遠いことと、社殿の一部が改修中で見ることができないことから、割愛。それならばと、1400年の歴史がある一之宮貫前(ぬきさき)神社を訪れました。、、、ところが、こちらも改修中。残念。
で、参道入口あたりだけ見学。
神社では一般的に参道は昇るものですが、貫前神社は下るという珍しい造り。
宝物館には「白銅月宮鑑」(はくどうげつきゅうかん)という「日本三名鏡」の一つの鏡があるそうです。階段の急角度に夫婦で怖気づいて行きませんでした、、、
寄り道の最後は、実は楽しみにしていた、道の駅しもにた。
ここは建物が円形をしているおもしろい造りです。写真では分かりづらいですね。
下仁田と言えば、やはり「下仁田ねぎ」。立派の一言です。値段を見比べていると、どうやら白い部分が太いほど高級なようです。この箱で2300円! ブランドねぎなんですね。
ここで食べようと楽しみにしていたのが、神津牧場のソフトクリーム。夏場には牧場に行列ができるほどの話題のソフト。
シャーベットに似たわずかにざらっとした舌触りで、甘過ぎないさっぱり系。牛乳の味が生きています。かなり気に入りました(夫婦で絶賛)。
それにしても下仁田は「ねぎ」でかなり押してきます。ねぎ味噌は普通として、ねぎ煎餅、ねぎ味のポテチ、ねぎの食べるラー油、焼きねぎなめ茸。ついには、ねぎ茶、ねぎタオル、、、
ここまで来ると若干無理があるような。
結局、もうひとつの下仁田の名産こんにゃくと、巨大大根、下仁田ねぎ、「群馬限定」下仁田ねぎポテトチップスを購入。
午後3時過ぎ。ここから下仁田温泉「清流荘」までは30分もかかりません。
~後編へ
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