マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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テントバナに風切りカマ

2018年05月28日 09時24分05秒 | 山添村へ
三重県伊賀市の下見帰りに途中下車して山添村切幡で行われているおつきようかの状況を視察する。

ついさっきに立てたとOさんと立ち話に30分間。

4月30日に田植えをしたけど、蕗が小さくて植え仕舞いのフキダワラは、せんかったということであった。

ところで、この日のテントバナに、なんと“カマ“があるではないか。

下から登ってきたときは瓦の色に溶け込んでいて気がつかなかったが、家屋前から拝見したら“カマ”に気づく。

インパクトのあるカマ映像が眼前に迫る。

そのように感じた“カマ“であるが、昨年に立てたテントバナの様相からずいぶんと変容した。

同村におられるTさんから聞いていたかつての同家の在り方がこの形。

風を切るカマの立ち姿にしたという。

Oさんが云うには、都合で一日早めた昨日に立てたそうだ。

そのカマはおつきようか竿の先端に括り付けた。

ヤマブキは見つかったので竿に括って飾ったが、フジの花が少なすぎて・・。

また、ベニツツジも見当たらなかったから、普通のツツジをあしらった。



元気でいるから今年もできたというOさんは昭和16年生。

平成23年に行われた村行事の田の虫送りを終えたあとの会話で話してくれた数々ある家の行事。

その一つがおつきようかであった。

昔しは5月9日におつきようかの竿を倒していた。

飾ったお花は括りから外して近くの川に流していたという。

この年は4月30日に田植えをした。

蕗の成長はまだ早かったらしく蕗の葉が小さかった。

植え初めのご飯も載せられないくらいに葉が小さい。

この年は仕方のないことで、断念したという。

おばあさんが生きていたころの植え初め。

蕗の葉の上にご飯をおましていたから、今でも継承している。

蕗の葉の枚数は12枚。

旧暦の閏年の場合は13枚になる。

旧暦の閏年は大の月が2回あるから、月数が13になる。

江戸時代からそうであった旧暦年の在り方である。

家の行事はいつも教えを乞う。

この日はそれだけでなく交友関係も・・。

実は、と云って語る同級生。

室生・下笠間の春覚寺に出仕されるS住職に旧都祁村・馬場の金龍寺のI住職も同級生。

なんと、お二人とも行事取材でお世話になった僧侶である。

また、この年限りで寺住職を引退した福住・西念寺のMさんの話題も出る。

その流れから旧都祁村・白石の興善寺までも。

興善寺は大阪・平野の大念仏寺が本山。

住職は大念仏寺の社務職に移った。

その代わりに息子さんが引き継いで、この年の5月21日に晋山式を務める予定があるという。

(H29. 5. 7 EOS40D撮影)


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