マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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唐古・愛犬弔う堤防の花立て

2018年07月25日 09時15分08秒 | 民俗あれこれ(葬送編)
取材させていただいた各地域のお礼に撮らせてもらった写真を渡すべくあちらこちらを廻っていた。

田原本町の矢部で2件の行事。

天理市の庵治町も2件。

その一つに庵治町旧木之本のゴウシンサンがあった。

主催者の一人であるKさんから、初物の自家栽培フルーツホオズキをいただいたことは今でも記憶に新しい。

初物のフルーツホオズキの美味しさはこの上ない美味しさだった。

味わってからは、道の駅で売っているのをよく見かけるようになった。

そのお礼もあって再会したKさんが云ったこと。

えっ、である。なんと、平成28年に取材したゴウシンサンが最後になったという。

その年は南にある地蔵さんの行事も最後になったという。

そんなことになったけど、個人としては申しわけないと思ってKさんは御供をしたいと話していた。

Kさんならたぶんに存じているかも、と思って、この筋の南に行ったところ、地蔵さんの向こう側にある墓地向かいの水路の堤防で見た花立てについて聞いてみた。

場所が場所だけに不思議な景観を醸し出していた花立てである。

それをはじめて見たのは平成28年の7月16日

取材した旧木之本のゴウシンサンの帰り道にあった花立てである。

本日に拝見した花立てにあった花は昨年とは違う。

造花でなく生花であったが、これは一体何・・と聞けば弔いだという。

実はあそこに花を立てているのは愛犬が亡くなった弔いの生花だという。

生き生きとしている花はいつ立てたのかわからないが、夏を彩るユリの花にシキビのようだ。



その地は田原本町の唐古。

ほぼ庵治町との境界地になる。

たぶんに愛犬の命日に毎月の弔い花を立てていると思う。

昨年に拝見したときは亡くなったのは“人”と思っていたが、当たらずと雖(いえど)も遠からず、であった。

堤防にあった花は弔意の命日花。

我が家でもそうしているというKさん。

何年か前に亡くなった愛犬は自宅庭に穴を掘って埋めているという。

K家の愛犬は18歳で亡くなった。

庭に植生する柿の木の下にうずん(※埋めて)で弔っているという。

(H29. 6.18 EOS40D撮影)