マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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稲渕の水口にイロバナなく、路傍の石仏に在り

2016年11月06日 07時54分39秒 | 民俗あれこれ
この日に苗代を作ってイロバナを立てると聞いていた。

が、である。

急遽、仕事場にでかけることになった息子さん。

中途半端になった作業は中断し、翌日3日に順延したというUさん。

イロバナ見るならOさんの苗代にあるはずだと指をさす。

そこ下った処にあった苗代田。

あればすぐにでも見つかるイロバナ。

周り全体から隅々まで念入りに探してみるが見つからない。

立ててあれば、水口辺り。

忘れているのかもしれない。

下って飛鳥川を跨ぎる橋を越えた段丘にも苗代田がある。

こちらは白い幌を被せていた。

念のためと思って周囲を探してみるが見当たらない。

Uさんが云うにはかつて「ナエマツ」も立てていたという。

15日から始まるオーナー制度の指導者も知らない。

知らないから始まって以来ずっとオーナー制度に登録、作業をしている人たちも知らないイロバナ立て。

それすら知らないから、もちろんのことナエマツも存じていない。

60代ぐらいの指導者はそういう経験がないから知らないのだと言い切る。

仕方なく振り返った段丘。



すぐそばにイロバナがあった。

それは苗代ではなく路傍の石仏に、である。

信仰はここにあったが、豊作を願う苗代にはなかった。

(H28. 5. 2 EOS40D撮影)