東方のあかり

東アジア(日、韓、中+その他)のまとまりを願ってこのタイトルにしました。韓国在住の日本人です。主に韓国発信の内容です。

秋夕のイメージ、若者たちの間では様変わり

2014-09-05 18:01:33 | 韓国物

韓国の秋夕(チュソク)といえば、お正月(ソルラル)と並ぶ二大名節。
名節という語は、本来の日本語では「名誉と節操」ということで、韓国語のミョンヂョル(名節)とは
意味がちがう。日本語ならさしずめ「祝日」ということになろうが、ここではあえてそのまま名節という
漢字を使いたい。これでもなんとなくわかるからだ。
この秋夕という名節。
最近の韓国では、若者たちを中心にだいぶ昔とは様変わりしたイメージとなっているようである。
今我が家から見える高速道路は、下り線が完全に渋滞で、
民族の大移動がはじまったことが肌でわかる。
実際にはこのように、秋夕の民族大移動が見られ、人々の動きも慌しさが漂っているが、
アンケート調査の結果を見ると、ちょっと驚く。
下がその内容。
若者たちの間では徐々にそのイメージが変わってきているのかもしれない。

 ♦ここから引用♦

索漠とした秋夕…2030世代 "楽しみない"

若い世代の間で秋夕などの名節の意味が日増しに色あせする社会的雰囲気が如実にアンケート調査の結果に現れた。9月5日、国会教育文化体育観光委員会所属の新政治民主連合の柳基洪(ユ・ギホン)議員によると、今年の9月2∼4日の間、20・30代の青年ネティズン238人を対象に秋夕に関するアンケート調査を行った結果、'秋夕は待ち遠しくない'という回答が68.3%に達した。

 

具体的には、'秋夕は気が重い'と回答したのは20.5%、
'別に何の思いもない'と答えたのは47.8%だった。

 

秋夕の帰省については、31.2%が '秋夕に必ず帰省しなくていい'、'行くのは浪費'と回答したことが分かった。

 

実際に '秋夕に故郷に行かない'と答えた回答者が27%にもなった。

 

秋夕の帰省を嫌う最も大きな理由は 
'親戚との関係が気がめいる(32.8%)'であることが調査の結果わかった。

 

このほか 'アルバイト、職場など、業務上の理由(26.4%)'、'帰省の交通利用の不便さ(16.4%)'、
'就職準備、試験勉強など学業上の理由(9.8%)'、'旅行など家族以外の知人たちと日程が合わない(9.2%)'などが続いた。

 

全体回答者の9.8%は '秋夕を過ごした後、家族や親戚間の仲がさらに悪化した'と答えた。

 

故郷へ帰っても滞在する時間はほとんど短いことが分かった。

帰省すると答えた回答者163人のうち46.4%は、故郷滞在は2日以下だけと答え、
10%は故郷の家で小半日もいない計画だと話した。

 

また、全体回答者のうち '今回の秋夕に両親に小遣いをあげる'と答えたのは21%に過ぎなかった。

 

柳基洪(ユ・ギホン)議員は
"厳しい現実の中で、家族関係も崩れてしまうのではないかと非常に憂慮される"、
"秋夕本来の意味を生かすためにも、青年たちの苦痛を減らす社会的関心と対策が切に求められている"と話した。

出典:http://news.kr.msn.com/today/%ec%82%ad%eb%a7%89%ed%95%9c-%ec%b6%94%ec%84%9d%e2%80%a62030%ec%84%b8%eb%8c%80-%ea%b8%b0%eb%8b%a4%eb%a0%a4%ec%a7%80%ec%a7%80-%ec%95%8a%eb%8a%94%eb%8b%a4  (ソウル=連合ニュース)ユンボラン記者

♦ここまで引用♦

'秋夕は待ち遠しくない'という回答が68.3%に達したという部分、
なかなか意味深だと思う。
実際、わたしが教えているクラスの学生らに聞いても、
「ずっと家にいてぼーっとしていた」とか
「親戚の家に行っても、料理作りの手伝いばかりさせられて、あまり面白くはない」とか、
「子供のころとちがって、大きくなってからは父の実家に行くのが苦痛」といった話をする学生らが多い。
日本語会話の時間に、秋夕などの名節が終わったときに
「じゃ、秋夕のことについて会話してみましょうか」
という課題を与えて会話させようとすると、うまくいかないのだ。
20年まえほどのころは、けっこう「秋夕」をテーマに会話させてもうまくいってたのだが、
10年くらい前からは、「秋夕」とか「お正月」をテーマに会話させようとしてもうまくいかない。
学生らが、こころはずむ行事と感じていないからだ。
義務的に父の実家あるいは母の実家にいかなければならない、ちょっと面倒な行事、
といった認識が多いためだ。
これに気づいたときには、わたしもびっくりした。
だいたい2003年のころだったかなと思う。
それ以後、秋夕など名節があっても、これをテーマにしての会話はさせないことにしている。

高速道路を見ると、すごい渋滞だ。
9月8日が秋夕その日で、9月6日(土)から9月10日(水)までの大連休のとっかかりの日が今だ。
5日(金)午後5時、会社も早めに仕事を終え、
帰省ラッシュがはじまっている。
上のアンケートやわがクラスの学生らの感覚とはまたちがい、
現実の道路は、帰省する車であふれている。

このギャップはなんなんだろうか。不思議だ。
ま、人がそれだけ多いということなんだろう。

 

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